小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2018.04.01更新

お
rabbitウサギの去勢手術


 ■去勢手術が対称なうさぎ 

別のうさぎですが、精巣は写真のようにあります.

うさぎのスプレー行為が激しく生後6ヶ月の雄のアメリカン・ロップが東京都町田市からの来院しました。
 
 本日は去勢手術の日です。2週間前の術前検査でおこなった血液・生化学検査では異常はありませんでした。

 うさぎの雄の去勢手術はすべてに必要な訳ではありません。必要な場合は以下になります。
①雄雌を一緒に飼育している時はバースコントロールとしておこないます。
 雌は年中、ほとんど交尾可能で妊娠しやすい動物です。
雄雌を一緒に飼育している場合は手術が簡単な雄を去勢する場合が多いです。交尾時間は短く、眼を離した隙におこっていることが多いです。

雄同士複数で飼育すると、縄張りあらそいで喧嘩をする場合はおこないます。

③1羽飼育でもスプレー行為が多いときは手術をする対称です。

 今回は3番目にあたる症例です。スプレー行為は去勢手術で約90%はよくなります。
 
 去勢手術の適期はきちんとした根拠はありませんが、生後5ヶ月あたりから可能です。

 ただしうさぎ鼡径輪が生涯開いている動物なので精巣の存在をよくみなければなりません。ちょとしたことで、精巣は腹腔に入ります。 
 
 そのため精巣が2つない場合は、後日よくみる必要があります。
ウサギでは陰睾(簡単に言えばカタキン)は希です。

■麻酔 
 鎮静剤を投与して15分後、イソフルレンを吸入麻酔させて、毛刈り、消毒をしました。(写真)
■手術 
 手術をはじめました。(写真)
■手術
 写真は血管をPDS糸で縛ったところ

■摘出した左右精巣。左先が精巣頭部です。(写真)
■術後注意点。 
 本院では埋没縫合をしていますので、抜糸は必要ありません。

 エルザベスカラーはつけません。
ただし異常に手術部位なめるうさぎには装着する場合もあります。エルザベスカラーを装着すると餌が食べられなくなるうさぎもいます。
 
 うさぎは精嚢腺が発達しており、去勢しても1ヶ月は精嚢腺に精子をためている推察されます。
 そのため雄雌を飼っている方は妊娠の可能性がありますので、手術後1ヶ月は一緒にしないでください。 
(参考 うさぎの副生殖腺は精嚢腺は発達しています。また傍前立腺があります。前立腺・尿道球腺は他の動物と同じ)

 
 また術後、うさぎに限らず肥満になる傾向があります。肥満は短命になることが多く、餌の量、運動には十分に注意が必要です。

■1週間後の来院 
 このうさぎは術後1週間後でスプレー行為は止まってくれました。
 普通はもう少し時間がかかります。


 

 

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【break time】

あ

 flower2染井吉野(4月、二ヶ領用水)

 

 

 

投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.01更新

オダガワ

rabbit急性毛球症のポーランド・ロップ


 1日前より、食欲不振とのとこです。体温は36.7度で低体温で前肢をだしてややショック状態です。(正常38.0-40.0度)

あ

あ右下像と左下像

あ背腹像
急性の毛球症のレントゲンです。

 静脈の確保は不可能なほど血圧は下がってました。保育箱に入れて保温に努め、皮下補液をおこなおました。また胃腸の蠕動亢進薬も投与しました。体温は午前11時には36.7度でしたが、午後1時に37.1度、午後4時に37.6度、午後7時に38.5に上昇しました。
 この時間より少し食欲がありました。あ

ああ午後4時のレントゲン。右下像と背腹像
あ午前2時の便

 翌日の午前2時にはつまっていた物が排泄されて、便も多くなり、元気になりました。うさぎは低体温だと薬剤の効果がなくなります。この症例も体温を上昇させる処置がよかったと考察されます。ただし急性毛球症は完全に閉塞した時は、内科療法では限界があることも事実です。




 

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【break time】

 
flower2

 

 

 

投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.01更新

オダガワrabbitウサギ皮膚糸状菌症(Trichophyton mentagrophytes
の症例
 


 他院で皮膚病が治らないとのことで川崎市多摩区三田からの来院です。
生後3ヶ月のメスのドアーフ系のうさぎです。




 
 口唇・右前肢に、鱗屑が診られました。最初は口にできた皮膚病が顔をふくため前肢にもひろがっていきました。

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 KOHによる真菌の顕微鏡検査で真菌胞子(別名・分節分生子)が発見されました。毛の構造が崩壊しています。この毛の栄養を食べつくしのたので他の毛に感染しようとしている像です。
胞子の発見はキャリアーをしめします。また菌糸発見できれば、感染をしめします。条件が良いとは菌糸(動物なら体)を伸ばしますが、条件が良くないのと、自分の命が危ないので、次の世代を作ろうと胞子(動物なら卵)ができます。

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TS培地(左・サブロー寒天培地、右・DTM培地)による培養では5日目より陽性を示しました。
DTM培地には糖質・タンパク質が入っています。病原真菌は蛋白質から消費しますので、早期に赤くなります。
雑真菌ですと糖質から分解されるので、アルカリ性にならないので、最初は菌の増殖はあっても、赤くなりません。
培地の中の糖質をたべつくすと次に蛋白質をたべるので10日位で培地は赤くなります。
この日、菌の同定を試みましたが、まだ培地の栄養分が豊富で大分生子は発見できませんでした。

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TS培地による培養 8日目。培地の中の栄養をたべつくすと、大分生子がでやすくなります。

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その後、Trichophyton mentagrophytesの大分生子を同定しました。(ラクトフェノールコットンブルー染色)

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 皮膚糸状菌症治療のポイントは、ヒトの皮膚糸状菌症は角質に感染するケースは軟膏・クルームの浸透が良好です。しかし軟膏・クルームは角質には浸透しますが、爪、毛の中には浸透しません。ウサギの皮膚糸状菌症は毛に感染して、後者に属し、軟膏・クルームは殆ど効能をしめしません。そのため経口薬を使用しなければいけません。投与期間は約1ケ月です。その理由として、1ケ月に再度培養検査を行うと陰性なことが多いことからいはれています。

しかし重傷な症例やまた長毛種は毛幹部には薬剤は浸透しますが、毛の先までは浸透しませんので、ケースによっては長期になる場合もあります。長毛ウサギは再発防止のためには、切除して薬剤をのまれたほうがよいです。この皮膚糸状菌症はヒトにも感染しますので注意は必要です。

このウサギの治療は抗真菌剤の経口投与で、4週間後の検診ではよくなりました。その後、再発があるようなら来院を指示しましたが、再来院はありませんでした。


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最終更新:平成27年4月1日(水)11時53分

 

投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.01更新

 あrabbitウサギの疥癬症



   動物病院を2-3件回ったが1年間治らないとのことで、東京都福生市からのセカンンドオピニオンで来院しました。2才の雌で 「鎧をかぶったような」ウサギです。診療するとに普段皮膚が薄い部分が「かさぶだ状」になっていました。
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camera疥癬の成虫と卵
  

そこで皮膚掻爬検査と真菌培養を行いました。皮膚掻爬検査で疥癬(成虫・卵)が発見されました。疥癬症はウサギでは希な疾患です。この疾患は皮膚が厚いで長期に疥癬がいたと考察され、完治には時間はかかるとおもいました。本日は疥癬の駆虫薬を注射して週1回の来院を指示しました。また真菌は後日陰性であることがわかりました。

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■2週1回、駆虫剤の注射をつずけて2ケ月後の写真です。

あ

あ

あ

その後薬剤の投与でたいぶよくなりました。

●注意 ウサギの疥癬症の報告は少ないですが、犬猫の疥癬症は人にもうつります。この症例もヒトにうつるとこを前提に環境の熱湯消毒をして頂きました。 また疥癬は猫で重傷だと痒みで死亡する場合も記載されています。



dire他の動物の疥癬症
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dire外部寄生虫疾患
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【break time】


あ
flower2ネモフィラ(国営ひたち海浜公園、4月)


 

 

 

投稿者: オダガワ動物病院

2018.03.04更新

投稿者: オダガワ動物病院

2018.03.01更新

オダガワrabbit再生医療がうまくいった左前肢のウサギの腫瘍


 

ウサギが6歳であること、黄疸もあるので、
左前肢のうさぎの腫瘍の経過をみていました。
すると最近増大傾向になり、手術をすることになりました。

 

しかし手術をしても、皮膚をつける余裕がないことが予想されました。

 

そこで再生医療を試みました。 
手術前に血液を採って、クエン酸NaとCa剤を入れて、所謂「血液の海苔」を作製しました。

皮膚を縫合する余裕がないので、
「血液の海苔」を手術した部位に貼って、
非固着ガーゼをつけてバンテージで固定しました。



その後3週間後には、よくなりました。

 

 

 

direウサギの病気
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あflower2蓮(不忍池、7月)


 

投稿者: オダガワ動物病院

2018.03.01更新

あ


 

 

 

■8歳のウサギの尿から結石がみられました。

内科治療に反応した症例ですが、結石が小さいこと、まだ数が少ないので効果はなんともいえません。
■8歳のウサギの尿から結石がみられました。
検査機関に以来したところCa結石との答えが返ってきました。(写真)

 高齢であることより、手術にはむかない年齢です。

初診時はレントゲンで結石は写りませんでしたが、分析でCa結石は証明されました。

 小さなCa結石であることは間違いないです。
■そこで 
 別の動物で効能があった薬剤を飲ませてみました。
薬剤投与後、尿検査で潜血(+)でしたが、2週間後は(-)になりました。

 また写真のようなちいさな結石もでなくなりました。

 この内科療法が効果はあるかどうかは症例を重ねていく必要があります。


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flower2

 

 

 

投稿者: オダガワ動物病院

2018.03.01更新

あrabbit肝臓腫瘍と肺転移が疑われたウサギ 


8才の雌のうさぎが来院しました。
2-3日前より、食欲がなく呼吸が荒いそうです。
触診では胃の下方にマス病変が触診されました。

■レントゲン検査 
 レントゲンで「胃の下方にマス病変」は肝臓であることがわかりました。
 
 この症例は全身状態がわるいこと、また肺への転移が疑われたので手術は中止しました。

 食欲亢進剤と痛み止めで様子をみていますが予後は厳しいです。

■レントゲン検査 
 レントゲンで「胃の下方にマス病変」は肝臓であることがわかりました。
 
 この症例は全身状態がわるいこと、また肺への転移が疑われたので手術は中止しました。

 食欲亢進剤と痛み止めで様子をみていますが予後は厳しいです。


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あ


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flower2

 

 


投稿者: オダガワ動物病院

2017.12.19更新

 a
リュープロレイン(Leuprorelin)とは-
 
--------------------------------------------------------------------
リュープロレインの開発

 視床下部から発見されたチオトロンピン放出因子、黄体ホルモン放出ホルモンが他のホルモン分泌を抑制することが証明され、リュープロレイン開発のきっかけにになりました。

 しかし開発当初は1日1回の注射が必要で製品化は見送られていましたが、性腺刺激ホルモン(LH-Gn)誘導体を合成高分子で作成したマイクロカプセルというキャリアーに入れる方法が確立し月1回の注射で、ヒトでは男性の前立腺炎、女性の子宮内膜炎の治療が可能になりました。現在ヒトでは3ヶ月に1回の薬剤も使用されていますが、獣医での使用は不明です。
 
 作用は最初下垂体は刺激され、一時的にGnを大量にでるフレアアップ現象をおこします。
 しかし時間経過とともにGnRH受容体のダウンレギュレーションを起こし、性腺刺激ホルモン(LH-Gn)から放出させる生殖ホルモンの働きを抑えます。一時的にヒトでいう閉経と同じ状態にすることで、有意な作用を期待する薬剤です。

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フェレットとリュープロレイン
 


 フェレットのクッシング症候群にリュープロレインを月1回投与して3ヶ月後の写真。
症例の約75%は発毛は認められます。                                ---------------------------------------------------------------------
鳥類とリュープロレイン

 リュープロレインは多く卵を産む鳥に抑制効果が期待されましたが、本院の経験では多少よくなくなる程度ででした。                                                           ---------------------------------------------------------------------
ウサギとリュープロレイン

 血尿が激しいため子宮・卵巣を摘出したウサギの2才の症例です。その後病理検査では子宮内膜炎と診断されたました。この症例は2才なので、手術がベストな選択でした。
 高齢なウサギで同様な疾患のときはリュープロレインは効能をしめすかもしれません。
 しかしなかなか手術前に子宮内膜炎の診断は難しいのが現状です。
   



烏骨鶏の回虫症
ハト回虫 虫卵と成虫標本
犬の代表的な外部寄生虫
マンソン裂頭条虫
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セキセイインコのジアルジア症
ノミの生態
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あ

 flower2ネモフィラ(国営ひたち海浜公園)

 

 

 

投稿者: オダガワ動物病院

2017.11.17更新

o

dogtigerrabbitchickコクシジウムとは


こ

文鳥のコクシジウム

 コクシジウムは腸管に寄生して幼犬、幼猫、幼ウサギでは激しい下痢を繰り返し脱水で死亡する可能性のある疾患です。しかしコクシジウムの種類によっては症状なくすごせ、また希に自然治癒することもあります。両者は顕微鏡の検便では鑑別は不可能で発見したら駆虫剤の投与がベストの選択です。
 
 コクシジウムにはイソスポラとアイメリアの2属があります。
 犬猫はイソスポラ(オーシスト内のスポロシスト2つ、スポロシスト内のスポロゾイト4つ)の感染でおきます。ウサギはアイメリア(オーシスト内のスポロシスト4つ、スポロシスト内のスポロゾイト2つ)です。 しかし両者間に駆虫薬の相違はある訳ではありません。


サルファ剤の歴史 
 サルファ剤(salfa)は一部に硫黄(sulfar)を含んでおり、これが名前の由来になっています。しかし硫黄とサルファ剤は別ものです。1932年、最初にG.J.P.ドマークらによつて合成された薬剤でスルファニルアミド基を持ちます。

 備考・獣医領域で時々使用する薬剤で、糖尿病のSU剤、アセタゾラミド(利尿剤)、ゾニサミド(抗癲癇剤)などがスルファニルアミド基を持ち これらの薬剤の使用で副作用が診られた場合はサルファ剤投与は注意が必要です。

 作用は葉酸の合成阻害です。葉酸は細菌は自身で作れますが、ヒトを含めて動物は食事から捕ります。その差を利用した薬剤です。サルファ剤は葉酸の前駆体、パラアミノ安息香酸(PABA)と同じような形状です。
サルファ剤を飲むと、PABAと競合拮抗して、PABAおしのけて、細菌の葉酸の代謝系に入り込むます。そしてジヒドロ葉酸を作れなくします。ジヒドロ葉酸はその後細菌のDNAなどを作る材料になりますので、細菌は生存できなくなります。ヒトを含めて動物はこの経路がないので副作用は少ない薬剤です

 副作用は薬学の本と臨床の場では相違が診られます。
 薬学の本では犬はアセチル化が低くサルファ剤の代謝が苦手です。長期使用で腎障害がでることがあるので注意が必要と記載されています。中毒症状として尿潜血,蛋白尿,尿排泄困難.血清クレアチニン,BUN濃度の上昇が診られるそうです。また尿が弱酸性の犬猫では希に代謝産物(おもにN4のアセチル体)が腎に析出します。ウサギは尿がアルカリ性なのでこの心配は皆無です。
 しかし副作用は臨床の場では使用期間が短いこともあり、私自身経験はありませんし、実際副作用が生じたことを聞いたことがありません。 

■サルファ剤のコクシジウムへの作用 
 サルファ剤は薬理学では抗菌剤ですが、コクシジウム虫体への浸透が良いため使用します。 
 コクシジウムは下痢でも薬剤吸収はよく、注射剤も経口剤も血中濃度は変わらい報告もありますが、本院では下痢がひどい場合は注射投与で3-4日間通ってもらっています。 主な効果は抗体産生までの増殖を抑えることで、無性生殖生活環の最後部分のtrophozoite→schizontの後期発育最終段階の抑制で、この薬剤はコクシジウムの生活環の遮断であり、殺虫効果ではありません。免疫状態は動物により異なり、そのため薬用量・期間の報告も教科書により様々です。経験的には駆虫には14-21日間を要しています。
初期のサルファ剤、スルファジアジン(sulfadiazine)は1947年にが開発され、1日2回の投与が必要がありました。

■スルファモノメトキシン sulfamonomethoxine 
 1日2回は不便のためスルファモノメトキシンは1958年頃に販売されました。投与後の血中濃度は延長して投与回数の減少(1日1回)、副作用の軽減目的(腎臓のアセチル体の沈殿を少なくしたり)を目的に作製されたスルファジアジンの誘導体です。この薬剤は動物病院ではではコクシジウムの駆除によく使用されてます。
 ヒト用、動物用共にダイメトンという商品名が有名です。ヒト用は製造中止になりました。また犬猫用もないため、小動物診療では現在、大動物用を使用しています。
 犬・猫・ウサギのコクシジウムの駆除に感受性がよく、好んで使用しています。

■スルファジメトキシン sulfadimethoxins 
  この薬剤も動物病院ではコクシジウムの駆除によく使用されてます。
 ヒト用、動物用共にアプシードという商品名が有名です。ヒト用はシロップ製剤・注射剤があります。ダイメトン同様、犬猫用はないため大動物用を使用している施設もあります。本院では文鳥始め鳥類のコクシジウムの駆除に使用しています。


その他コクシジウム駆虫剤
■トリラズリル Toltrazuril
 3週間に1回の経口投与でコクシジウムの駆虫可能なトリトラズリルは牛・豚のコクシジウムには認可されてます。 有性生殖・無性生殖両方に効能を示します。本院の使用経験で小動物(犬・ウサギ・文鳥など)に効能外使用は効果はあるようにおもいますがが、症例が少なくまだ詳細は不明です。使用の際は担当獣医師とよくお話ください。

■アセチルスピラマイシンSpiramycin Acetate 
 筆者はマクロライド系抗生剤のアセチルスピラマイシンもは犬猫コクシジウムに使用したことはあります。(ウサギは禁忌)使用した経験では確かにサルファ剤と同等の効能があるようにおもいます。
 医療ではアセチルスピラマイシンはマクロライド系抗生剤としての価値は低く、産科関係でトキソプラズマ(学名:Toxoplasma gondii)に使用される薬剤です。 トキソプラズマはアピコンプレックス門コクシジウム綱に属して動物のコクシジウムと分類が似ています。そのため効能があるのではと筆者は推測しています。
 サルファ剤で副作用がでる症例などは使用価値はあるとおもいますが、二重盲検などのデーターもみあたらず、開業獣医師の経験的な使用法で『有効』と判断してるにすぎないので、エビデンスとしてはサルファ剤より低い薬剤になります。


コクシジウム感染型oocystの生存期間、 
便に排泄されたオオシスト(oocyst)は1-3日で感染型oocystに変化します。

環境          生存期間
砂地(陽当たり)     4ヶ月
荒地(陽当たり)     6ヶ月
湿地           9ヶ月
樹木の多い陽影   18ヶ月
清水中         24ヶ月
乾燥鶏糞(陽影干し) 10ヶ月
乾燥鶏糞(天日干し)  7ヶ月

oocystの駆除法
熱湯   60度     30分
熱湯   80度       1分
熱湯   100度    1-2秒

熱風   80度      5分
熱風   100度     3分

消毒薬には殆ど抵抗します。


 

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【break time】
あ

 flower2木下沢梅林(3月)

 

 

 

投稿者: オダガワ動物病院

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