小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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鳥の診療

 鳥類にはワクチンによる予防はありませんが食事・サプリメント・検便・発情・飼育法に注意することで、未然に病気を防ぐこともできます。

 セキセイインコやオカメインコ、小桜インコ、など小鳥はそれぞれかかりやすい病気が多少異なります。

 小鳥を飼育したら、日々の体重測定が大切です。
また必ず検便とそのう検査受けましょう!原虫・寄生虫はじめ、犬猫では存在しない真菌などが感染していることがよくあります。
そのため小鳥の診療に慣れた動物病院で行うことをお薦めします。

 また最近、本院では減少傾向ですが外部寄生虫の有無も確認してもらってください。


 

検便(真菌・原虫・寄生虫)

小鳥を飼育したら、必ず検便とそのう検査を受けましょう。
以下鳥類でみかける真菌・原虫・寄生虫を紹介します。


 

 

メガバクテリウム症

 メガバクテリウム(正式名称・マクロラブダス)セキセイインコ、オカメインコ、カナリア、キンカチョウ、マメルリハインコなどは感受性が強く、感染すると若い時期に生死にかかわる状態まで堕ちこむこともあります。

 とくに購入後のセキセイインコは本院での診察では約30%程度が感染しています。早期に注射による診療すれば、治ることの多い病気です。
 
 感染部位は腺胃と筋胃の中間部または小腸に感染します。腺胃と筋胃の中間部のみに感染した場合は糞便検査で検出できない場合があるので、トライアル治療を薦める場合もあります。

 なお、小桜インコ、文鳥、ボタンインコでは感染しても重篤な症状を出さない場合が多いです。


 

カンジダ症

 たいていの鳥がカンジダ菌を持っているものですが、多くなると生死にかかわります。
幼少期はあわ玉の過剰投与でときどきみます。
また成鳥ではパン、ご飯の過剰摂取、免疫の低下で診られます。


 

ジアルジア症

 ランブル鞭毛虫 (Giardia lamblia) を原因とする原虫症で鳥類ではセキセイインコで多く診ます。ヒトにうつる可能性がないわけではないので注意が必要です。

 他に、鳥類では検便でコクシジウム、トリコモナス、回虫条虫毛細線虫など診られます。
セキセイインコならジアルジアなど、オカメインコならトリコモナス、回虫など、文鳥ならジアルジア、コクシジウム、条虫など、各々の寄生虫は特定の鳥類によってのみ発生する傾向があります。


 

過発情

 過発情になると、さまざまな病気を併発しますし、多くの卵を産むことはそれだけ鳥の身体に負担をかけることになり、短命になってしまいます。必要以上の発情を防ぐ対策が必要です。
 卵詰まりは位置が悪いと緊急を要し、ときどき死亡する場合もあります。また、卵を出した後に卵管が出てしまうことがあって、こちらも緊急な対応が必要です。
 また卵をよく産んでいた個体が急に卵を産まなくなると、卵管内に卵材が残って腹部が大きくなってしまいます。あまり大きくなると手術も不可能になってしまいます。