ウサギの想像妊娠(偽妊娠)(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)
2018.04.19更新
■ウサギの想像妊娠
ウサギの「想像妊娠」は「偽妊娠」という言い方が正確です。
なぜおきるのかと言えば、ウサギは交尾刺激がないと排卵しないことから交尾排卵動物と呼ばれています。排卵時間は10時間です。交尾刺激がないと、卵巣には常時発育卵胞が数個存在して持続発情を示し、明確な性周期は診られません。
交尾で妊娠が不成立だったり、または環境の影響で偽妊娠はおきます。偽妊娠期間は15-16日で、また専門書によればまれに子宮を摘出しても起きることがあり、その場合は25-29日と記載されていますが、筆者はこの経験はありません。(参考 ウサギの妊娠期間は30-32日です。)
■ウサギの偽妊娠症例
乳首が微妙に腫れて乳汁がでます。またこのウサギは自分の毛をむしったり、牧草で巣を作る動作が診られます。この症例は加えて毛をたべすぎて食欲が減り、毛球症になって来院しました。
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■ウサギの偽妊娠 膣スメア
膣スメアは有核細胞が優性な所見でした。この症例は毛球症の治療をして時間の経過とともにもとに戻りました。
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