小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。

2018.06.01更新


a
イヌ、ネコの誤食

 2013年12月のNHKの「あさいち」で紹介されていました。
 毎年12月から1月は家でクリスマスパーティーや忘年会、新年会を自宅で開くことが多くあり、ペットの誤食が特に多いそうです。

 来客などが多くなると、オーナーの注意力が散漫になります。
 また日ごろ動物を飼っていない方がおもしろがって犬猫に食べ物をあげてしまいいます。

 「犬に焼き鳥をあげたら、竹串ごと丸のみに」なったケースもあります。
 また下に落ちた食事をたべたり、気づかない間に、ペットが思わぬものを誤飲する事故が多く報告されています。

 これらは人災ですので、十分注意してください。



 dogtiger犬猫にたべさせてはいけないもの

・キシリトールガム(大量)
---------------------------------------------------------------------


・たまねぎ、ねぎ、にんにく類
---------------------------------------------------------------------

・チョコレート
---------------------------------------------------------------------

・鶏や魚の骨
---------------------------------------------------------------------

・干しぶどう(犬のみ)
---------------------------------------------------------------------
・アボカド
                                              



dogtiger犬猫が食べないように注意するもの

あ

あ
仔猫のビニールの大量誤食 camera写真上、手術で腸管より摘出した状態、camera写真下、広げた状態
---------------------------------------------------------------------
 ・猫じゃらし
先の白い部分をオーナー不在時に食べてるケースをよく診ます。不在時は猫じゃらしは手のとどかない場所に保管してください。

---------------------------------------------------------------------

 
 
座布団のジッパー
・裁縫の針
・植物 など
                                                 


製薬会社が持参した危険なたべもの危険リスト



                                                 


■症例
 
 このようなケースは時間外に診てるくれる動物病院にいって、処置してもらってください。
 
3歳のダックスフンドがおもちゃを変えたところ一部を食べてしまって、時間外緊急で来院しました。

 
時間外で人手もなく、犬の性格もきつく良いレントゲンは撮れませんでした。
レントゲンでは異物はゴム製品のため写りませんでした。

 
 異物を誤食して時間が1時間だったので吐かせる薬剤を投与しました。2時間経つと吐くことは望めない場合が多いです。
 この症例は5分後、誤食したものを吐いてくれました。 


【関連記事】
猫じゅらしを誤飲したネコ
その他の夜間診療可能な施設


【関連記事】
dogright arrow犬の診療
tigerright arrow猫の診療
rabbitright arrowウサギの診療
mouseright arrowハムスターの診療
snakeright arrowフェレットの診療
chickright arrow小鳥の診療
boarright arrowモルモットの診療


 

   calendarright arrow当院の診療カレンダー

traincarright arrow【当院への交通アクセス、駐車場】

padright arrow【最寄駅、登戸駅からの道順】


投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.01更新

お
dog犬の混合ワクチン
 


 微生物によって引き起こされる病気を 『伝染病』 といいます。これらの『伝染病』の感染経路は空気感染や経口感染などでおきます。
 疾患によっては致死率の高い疾患もありワクチンによる予防が一番です。メーカーにより5種、6腫、7種、8種などいろいろな呼び方がありますが、大別すると5種型と8種型の2種類になります

---------------------------------------------------------------------

わ
 ①犬ジステンパー感染症、アデノウイルス1型感染症(犬伝染性肝炎)・犬パラインフルエンザ・パルボウイルス感染症・犬コロナウイルス感染症などの予防可能な5種型ワクチンがあります。

 ---------------------------------------------------------------------

あ

②また上の疾患にレプトスピラ症を加えた8種型ワクチンもあります。

最近は都市ではねずみが多く、東京・千葉ではレプトスピラ症が稀に発生しています。down arrow
本院では8種型ワクチンを薦めていますが、欠点として5種型に比べて若干ワクチンアレルギーが多い点、またレプトスピラは血清型が多い点があります。

ALP

 ---------------------------------------------------------------------

当院のワクチンのプログラム 
 当院では生後2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月の3回投与と、その後年1回の投与を薦めています。
(ご注意・来院時期、各動物病院でワクチンのプログラムは異なります。)
◆2ヶ月目 第1回混合ワクチン接種
◆3ヶ月目 第2回混合ワクチン接種
◆4ヶ月目 第3回混合ワクチン接種

あboarワクチン証明書

---------------------------------------------------------------------

 

■ワクチンアレルギー

せ

 ワクチンアレルギーは10万頭うち1頭の割合でおきます。ミニチア・ダックス(最も多い種類)、シーズー、マルチーズ、パグなど小型犬や純血種診られる傾向があります。写真はムーンフェイスのチワワです。


 

calendarright arrow当院の診療カレンダー

traincarright arrow【当院への交通アクセス】

padright arrow【最寄駅、向ヶ丘遊園駅北口からの道順】


【関連記事】
dogright arrow犬の診療
tigerright arrow猫の診療
rabbitright arrowウサギの診療
mouseright arrowハムスターの診療
snakeright arrowフェレットの診療
chickright arrow小鳥の診療
boarright arrowモルモットの診療

bookright arrowマイクロチップ
dogright arrow狂犬病予防注
dogtigerright arrow犬猫の消化管寄生虫の統計調査
dogright arrow犬のフィラリア検査


 【break time】

あ

 flower2三頭山より、富士山(10月)

投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.01更新

お
犬のノミアレルギーの症例


①犬のノミアレルギー疑いの皮疹

 ノミアレルギーは①写真のように尻尾の付け根を中心とした激しい痒みで来院します。時期は9月ー11月が多いです。

 下の写真②のノミ感染は7-9月に最も多く診られ、ノミアレルギーとノミ感染の病態は異なります。

 有名なヒトのスギ花粉アレルギーでは、花粉は1-2月に飛びますが、アレルギー症状がでるのは3-4月が多いです。アレルギー疾患はアレルゲンが多い時期と、症状の発現には1-2ヶ月のタイムラグがあります。写真①のノミアレルギーは上記したタイムラグの関係で、ノミ感染は7-9月におきますが、症状は9-11月に診られることが多いです。またノミアレルギーはノミが1匹でもいればおきる可能性があり、来院時はノミは発見されないことが殆どです。 
---------------------------------------------------------------------

■ノミ感染とは

  
②犬のノミ感染                  ③ノミ成虫

 犬のノミ感染はright arrowのある川崎市多摩区では通常7-9月頃おきることが多いです。
写真②の『黒い点』をセロハンテープで採取して顕微鏡で診ると、写真③のノミ成虫が診られます。ノミの駆除剤のみで治療可能です。
---------------------------------------------------------------------

■ノミアレルギーの治療
 ノミアレルギーの治療はノミの駆除剤を皮膚に滴下して、ステロイド剤を投与すると痒みは落ち着きます。
しかしやめるとまた痒みを訴える場合が多く、完治までは2-3ヶ月間の痒み止めの薬剤を使用することが多いです。

 この症例の犬ちゃんは9月に来院したこと、7月頃多摩川付近を散歩して他の犬との接触が多かった点、またノミアレルギー独特の皮疹を示していた関係で臨床診断としてノミアレルギーと診断しました。12月ごろまでステロイドを減量して様子をみていました。
 また以前、夏休みに避暑地で犬が多く集まる会合に参加する方に同様の疾患が診られたこともありました。

 


【関連記事】
dogright arrow犬の診療
tigerright arrow猫の診療
rabbitright arrowウサギの診療
mouseright arrowハムスターの診療
snakeright arrowフェレットの診療
chickright arrow小鳥の診療
boarright arrowモルモットの診療

tigerright arrow猫のてんかん剤の注意点
chickright arrow鳥類のジラミ感染
bookright arrowノミの生態
bookright arrowマダニの生態
tigerright arrow猫の耳ダニ


  

   calendarright arrow当院の診療カレンダー

traincarright arrow【当院への交通アクセス、駐車場】

padright arrow【最寄駅、登戸駅からの道順】


投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.01更新

おdogマイボーム腺腫の犬


a14歳、避妊済みのパピオンです。
以前から上眼瞼のできものが気になっていました。
ドキシサイクリンを投与しても反応なく、
ここ1-2ヶ月増大傾向なため手術により摘出しました。

a摘出した「できもの」

この犬ちゅんは14歳にしては元気で、
血液・生化学検査、心臓レントゲンも異常なく手術に踏切りました。
また眼瞼のできものは大きいと摘出は大変な場合もあります。
このできもの5mm以下の大きであれば、短時間の麻酔は必要ですが
レーザー治療も可能です。

a
病理診断ではマイボーム腺腫で良性の腫瘍でした。

 


【関連記事】
dogright arrow犬の診療
tigerright arrow猫の診療
rabbitright arrowウサギの診療
mouseright arrowハムスターの診療
snakeright arrowフェレットの診療
chickright arrow小鳥の診療
boarright arrowモルモットの診療

 


 

   calendarright arrow当院の診療カレンダー

traincarright arrow【当院への交通アクセス、駐車場】

padright arrow【最寄駅、登戸駅からの道順】


投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.01更新

おdog犬の僧房弁弁膜症


 

あ
ピモペンタン製剤(上2つ)とACE阻害薬


 pad 僧房弁弁膜症は日本ではチワワ、シーズー、トイプードル、マルチーズ、など中高齢の中-小型犬に多く発生する病気です。
 これらの犬種は10歳を超えると10%が罹患しているとされています。雄雌比は2対1で、雄がかかりやすい傾向があります。
この項では日本の多くの獣医師が使用している全米内科学会の診断基準を記します。
 本院でもこの基準に合わせて治療プランをたてています。
---------------------------------------------------------------------
heartステージA
 
心臓疾患に関して高い危険性が高いキャバリア、チワワなどが、心臓にまだ構造的異常がない状態をさします。
ステージAでは、薬剤や食事療法はおこなう必要はありませんが、
これらの犬種は来院回数を多くして、加齢などでステージの移行があった場合に、早急の対応しているように考えています。

---------------------------------------------------------------------
heartステージB
  心臓の雑音が聴診され、心臓に構造的異常がある場合を指します。
しかし心不全徴候は認められません。ステージBは2つに分類されます。

B1  左心拡大が認められない場合をステージB1と定義します。
このステージではステージA同様、薬剤や食事療法はおこないません。

B2 左心拡大が認められ、僧帽弁逆流が循環動態に影響をおよぼす場合もありえる状態をさします。
そのため症例によっては、ACE阻害剤、ピモペンタンの投与、食事療法を開始します。

---------------------------------------------------------------------
heartステージC
 
心臓に構造的異常があり、心不全徴候の症状である運動不耐性(疲れやすい、以前はできた動きができない)、咳、食欲低下がある状態を指します。
安静時心拍数が30回/分を超えないようにACE阻害剤、ピモペンタンの投与、また血圧の管理、食事療法を行います。肺水腫に進行しないよう注意が必要です。
---------------------------------------------------------------------
heartステージD
  
ステージCの標準的治療をしても効果を示さない、難治性の状態を指します。ステージC同様、安静時心拍数が30回/分を超えないように監視が大切で、肺水腫に進行しないよう注意が必要です。

 


  

【関連記事】
dogright arrow犬の診療
tigerright arrow猫の診療
rabbitright arrowウサギの診療
mouseright arrowハムスターの診療
snakeright arrowフェレットの診療
chickright arrow小鳥の診療
boarright arrowモルモットの診療


 
 

   calendarright arrow当院の診療カレンダー

traincarright arrow【当院への交通アクセス、駐車場】

padright arrow【最寄駅、登戸駅からの道順】


投稿者: オダガワ動物病院

2018.05.31更新

あtiger 猫の去勢手術(雄)


 ■去勢手術
 去勢手術は左右の睾丸の摘出が一般的な方法です。
全身麻酔で行うので痛みはなく、傷口も小さくてすむので、その日のうちに退院できる場合がほとんどです。当院では①川崎市および②川崎市獣医医師会の2団体から時期によりますが猫の去勢手術に補助金制度があります。

■去勢手術のメリット
 去勢手術のメリットは、去勢することによって雄性ホルモンがなくなるため、生殖器に関わる病気の発症が少なくなることや、メスを奪い合うためのケンカ、メスを求めての放浪がなくなり、精神的にも落ち着くことなどがあります。

 また、強烈なニオイで多くのオスの飼い主を悩ます室内でのスプレー行為(尿マーキング)など、人と一緒にくらしていくうえで問題行動ととらえられる困った行動を抑えることにも効果があり、室内で飼いやすくなります。

■去勢手術のデメリット
 デメリットとされる去勢手術後の肥満についても、避妊手術の場合と同様、食事と運動でコントロールすることが必要です。
 猫の避妊・去勢後の肥満防止のため、下記ような食事もあります。
 当院にカルテのある方は、ロイヤルカナン社から使用後電話アンケートにお答えいただければ、500gサイズの『去勢、7歳までの猫用(写真左)』を無料で配布される制度があります。ご希望の方は来院時に受付までお願いします。


あ

当院で手術を希望される方はご予約ください。(telephone044-900-8588)
手術の日は朝から、絶食、絶水で午前9-12時までに必ずご来院ください。


 

【避妊手術・去勢手術】
dogright arrow犬の避妊手術(雌)
dogright arrow犬の去勢手術(雄)

tigerright arrow猫の避妊手術(雌)
tigerright arrow猫の去勢手術(雄)

rabbitright arrowウサギの避妊手術(雌)
rabbitright arrowウサギの去勢手術(雄)

boarright arrowモルモットの去勢手術(雄)

 

tiger猫・避妊手術・去勢手術の助成金】
right arrow 本院は川崎市獣医師会に所属しいる関係で
時期は限定されますが、猫の去勢・避妊手術に
①川崎市、②川崎市獣医師会、2団体の補助が可能です。
right arrow川崎市獣医師会
right arrow川崎市健康安全部生活衛生課

 


 

【関連記事】
dogright arrow犬の診療
tigerright arrow猫の診療
rabbitright arrowウサギの診療
mouseright arrowハムスターの診療
snakeright arrowフェレットの診療
chickright arrow小鳥の診療
boarright arrowモルモットの診療


 

   calendarright arrow当院の診療カレンダー

traincarright arrow【当院への交通アクセス、駐車場】

padright arrow【最寄駅、登戸駅からの道順】


投稿者: オダガワ動物病院

2018.05.31更新

 あ

■ネコの慢性腎臓病


 慢性腎臓病(CKD)とは、何らかの原因で腎臓の障害が慢性的に続く状態を指します。猫では5歳位からはじめり、比較的多くのネコが慢性腎臓病になると推計されています。他の動物ではウサギも、高齢になるとよく診ます。イヌでは多くはありませんが、希には診られます。

 慢性腎臓病の病態は糸球体疾患と、尿細管間質疾患に分けられます。

ゆっくり進み、悪くなると機能の回復はほぼ期待できません。腎不全へと進行します。早期発見を心がけ、必要に応じた検査が必要です。ネコに自覚症状がなくても放置せず、食事療法や必要に応じて薬剤投与が大切です。

慢性腎臓病の検査と診断

 自覚症状がない段階で慢性腎臓病を発見して治療するには、尿検査と血液検査が有効です。

慢性腎臓病を悪化される要因に、たんぱく尿が出る場合があります。たんぱく尿の測定は動物の場合、ヒト用の尿検査用紙の反応では感度が悪く、可能なら動物用検査センターで尿蛋白、クレアチニン比で測定することを薦めます。3ケ月間、蛋白尿が続く場合は注意が必要です。

 尿比重は尿細管の短いヒトではあまり注目されてませんが、ネコでは尿の濃縮力が高く何度か等張尿を示す場合は腎疾患に罹患している場合が多いです。

 他の悪化要因で、高血圧が原因で起こる高血圧性腎症があります。猫は診療に協力的でない症例もいて、すべてで血圧は測定可能な訳ではありません。また興奮もしやすく、状態を診ての判断が必要です。

 

 

 

 たんぱく尿の検査では、尿中に出ているたんぱくの量により、陰性(-)、弱陽性(±)、陽性(+)に分類されます。アルブミン尿は、たんぱく質の一種のアルブミンが尿に含まれている量を測定し、より正確に障害の度合いを調べる検査です。
 血液検査では、血清クレアチニンの値を調べます。筋肉から出る老廃物の一種、クレアチニンの血中濃度から、糸球体の1分間のろ過量を表す推算糸球体ろ過量(eGFR)を知ることができます。eGFRの値が高いほど糸球体は健康で、例えばeGFRが50なら、腎臓はほぼ50%しか働いていないといえます。
 尿検査の結果「たんぱく尿が1+以上」、または、血液検査の結果「eGFRが60未満」である状態が3か月以上持続すると、慢性腎臓病と診断されます。健康診断などで「たんぱく尿がある」「eGFRが低下している」と指摘された場合には、ほうっておかずに、精密検査を受けてください。

 

 

 

calendarright arrow当院の診療カレンダー

traincarright arrow【当院への交通アクセス】

padright arrow【最寄駅、向ヶ丘遊園駅北口からの道順】


【関連記事】
dogright arrow犬の診療
tigerright arrow猫の診療
rabbitright arrowウサギの診療
mouseright arrowハムスターの診療
snakeright arrowフェレットの診療
chickright arrow小鳥の診療
boarright arrowモルモットの診療


【break time】
あ
flower2イワギキョウ(乗鞍、畳平、8月)

 

投稿者: オダガワ動物病院

2018.05.31更新

あ
 動物の皮膚糸状菌の治療
ご注意
他の動物病院の処方薬剤、インターネットに記載されている薬剤、
の電話説明はお断りしています。
当院での薬剤希望の方はペットをつれて診療時間内に来院ください。

 
  皮膚糸状菌は病変部が小さいと自然治癒する場合もあります。
薬剤を使用する場合は抗真菌薬の経口投与が中心です。
ヒトにも感染しますので注意は必要です。
---------------------------------------------------------------------
cameraイトラコナゾール錠剤

 写真のアゾール系真菌剤のイトラコナゾールの経口投与を行っています。2-3週間位投与で70%位は外見上はよくなります。その時点で培養が陰性なら治療終了でよいと考えています。培養すると陽性になる場合は、4週間の期間の薬剤投与で約90%はよくなります。(学術誌による)またこの薬剤(錠剤・粉末に限る)は食事と共に飲むことが推奨されています。

--------------------------------------------------------------------

cameraケトコナゾール錠剤

 同じアゾール系真菌剤でも写真のケトコナゾールの経口薬は日本にありません。特に猫では抗真菌効果は高くなく、食欲不振になる場合もあり使用は薦められません。代謝酵素P450の抑制するので、肝臓障害や副腎のホルモン産生が減少するため、海外では生産が宿小傾向になっています。胃内が酸性のとき、吸収が良い薬剤で、ヒトの投薬例では食事、コカコーラと共に薬剤を飲むことが推奨されています。動物でも食事と共に飲むことが推奨されています。
 上記の副作用を逆手にとって、猫のクッシング症候群などには使用しているケースはあります。


ケトコナゾールクルーム
ケトコナゾールローション

  camera写真のケトコナゾールはクリームとローションの形態は日本にもあります。副作用の軽減が目的で塗布を希望される方もいますが、塗布後舐めてしまい逆効果になることもあります。
  ローションならバニシング製剤なので、塗布してすぐに乾くからよいと考える方もいますが、この薬剤はヒトの皮膚の角質に感染する皮膚糸状菌を対象に作られました。しかしヒトでも爪・髪の毛に感染する皮膚糸状菌は外用(クリームとローション)では浸透は厳しいので、経口薬が必要です。 動物の皮膚糸状菌は後者の被毛に感染するので、同様にクリーム、ローションの浸透は厳しいと考えています。
 また 『クリーム製剤』と聞くと、やさしいイメージがありますが、軟膏製剤に界面活性剤をいれた製剤で、ヒトでは衣服にべトつかないなど利点もあります。しかし皮膚糸状菌の疾患で皮膚病変が深くまでおよんでいるとクリーム製剤の使用により、界面活性剤の影響を受けて、悪化する場合が報告されています。
 また実際動物を診ても、どこまでの被毛が、皮膚糸状菌が感染しているか、境界は肉眼では不可能で、どの部位まで塗布すればよいか考えさせられます。
 以上が皮膚糸状菌の動物症例に塗布剤を使用しないほうがよい理由です。

 

---------------------------------------------------------------------

 以上の理由で、上記のイトラコナゾールの経口薬の使用がベストです。当院では経験はありませんが、イトラコナゾールの4週間投与でも治らない疾患は、 基礎疾患を探す必要もあります。また長毛種は経口薬を使用しても、毛幹部には薬剤は浸透しますが、毛の先までは浸透しませんので、再発防止のために毛を刈っての投与がベストです。また犬猫では可能なら、抗真菌性シャンプーの併用も考慮してみます。症状・培養結果をみながら投与期間は決めています。イトラコナゾールの投与期間が長くなる場合は、その特性を考慮してパルス療法への変更が良いと考えています。


right arrow皮膚クルーム製剤使用で悪化したウサギの皮膚

 


【関連記事】
dogright arrow犬の診療
tigerright arrow猫の診療
rabbitright arrowウサギの診療
mouseright arrowハムスターの診療
snakeright arrowフェレットの診療
chickright arrow小鳥の診療
boarright arrowモルモットの診療


 

   calendarright arrow当院の診療カレンダー

traincarright arrow【当院への交通アクセス、駐車場】

padright arrow【最寄駅、登戸駅からの道順】


投稿者: オダガワ動物病院

2018.05.29更新

あ tiger仔猫の皮膚糸状菌による皮膚病(落屑状皮疹)



 
症例は3ヶ月の雌の日本猫です。
尻尾の先が「白い物が出てきて」で皮膚病になったので来院しました。

 


calendarright arrow当院の診療カレンダー

traincarright arrow【当院への交通アクセス、駐車場】

padright arrow【最寄駅、向ヶ丘遊園駅北口からの道順】


【関連記事】
dogright arrow犬の診療
tigerright arrow猫の診療
rabbitright arrowウサギの診療
mouseright arrowハムスターの診療
snakeright arrowフェレットの診療
chickright arrow小鳥の診療
boarright arrowモルモットの診療


【break time】

 
flower2

 

 


投稿者: オダガワ動物病院

2018.05.29更新

お■犬以外の動物へ狂犬病予防注射


  犬以外の動物へ日本では法律上では必要ありません。しかし狂犬病は犬のみではなく、様々な動物に感染します。アメリカでは犬より猫の方が感染頭数は多いのが実情です。
 日本では狂犬病はありませんが、世界的には時々発生している病気です。現在のグローバル化した世界では、もしかしたら日本に入る可能性も否定はできません。
 

 本院でも猫に狂犬病の注射を希望されて見えた方がいました。日本と韓国をいききしている方で、近日韓国にいくため狂犬病の予防注射の投与をおこないました。韓国では北朝鮮との国境で発生報告はあります。以前も当時住んでいた近所の動物病院で投与をうけて、韓国にいったこともあるそうです。

right arrow狂犬病予防接種

 


【関連記事】
dogright arrow犬の診療
tigerright arrow猫の診療
rabbitright arrowウサギの診療
mouseright arrowハムスターの診療
snakeright arrowフェレットの診療
chickright arrow小鳥の診療
boarright arrowモルモットの診療

 

 

   calendarright arrow当院の診療カレンダー

traincarright arrow【当院への交通アクセス、駐車場】

padright arrow【最寄駅、登戸駅からの道順】


投稿者: オダガワ動物病院

entryの検索