小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2023.02.27更新

 

あ tiger他院で避妊手術、翌日、手術部位をネコが舐めて抜糸してしまいました。


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当院での診察、薬剤希望の方はペットをつれて来院ください。


 
 昨日他院で避妊手術をおこないました。翌朝ネコが手術部位を舐めて抜糸してしまい、オーナーはビックリして主治獣医師に連絡したそうですが、本日は診療できないそうです。
当院も他の動物病院で手術直後の症例は基本的にはみていませんが、オーナーから事情をきくと大変なことがおきているみたいなので特別診療しました。

1
(来院時の写真)

 昨日、他院で避妊手術した後、ネコは皮膚を縫合した糸すべてを舐めて抜糸していました。皮下識をめくると腹壁を縫合した糸もみえます。
舐める癖が強いネコなら、腹壁の糸も舐めて抜糸したら大変です。
噂では避妊手術の糸が切れて腸がでてきた症例もあることを聞いたこともあります。

 

1
(手術終了時の写真)

 そこで至急、麻酔をかけて縫合しました。吸収糸を使用して皮下識を厳重に縫合し、また外糸を気にしないように埋没縫合にしました。
麻酔がさめたところでエリザベルカラーを装着しました。


 

 

 

 


  

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投稿者: オダガワ動物病院

2023.02.27更新

 

あ boarモルモットの胃うっ滞、鼓張症
予後不良が予想されるケース


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(写真1 当院来院時のレントゲン)

  胃うっ滞、鼓張症はウサギでは胃内の毛が十二指腸に流れて閉塞をおこすことが多い原因ですが、モルモットでは胃うっ滞、鼓張症は機能的イレウスとも称され、ストレスや基礎疾患が原因で胃腸運動が低下しておこります。食餌中の繊維分の不足、環境の変化、痛み、歯科疾患、肝臓疾患、腎臓疾患など考えられますが、当院の経験では基礎疾患を特定できた場合は多くありません。予後はよくないことが多いです。

 今回の症例は2歳6ケ月のモルモット、雌です。3日前から食欲が減退して本日は殆ど食べていないことで来院しました。他の臓器が変な位置にあることはなく、胃にガスが溜まっていて、胃うっ滞、鼓張症と診断しました。オーナーへの問診ではとくに環境の変化はないそうですが牧草がやや少なめなことがきになりました。口腔内検査ではとくに異常はありませんでした。血液・生化学検査までは希望されませんでした。現在胃腸薬、強制給餌を中心に治療していますが予後は厳しいと判断しています。


 

rabbit ウサギ、問題行動による前肢の皮膚疾患

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rabbitウサギのツメダニ症(濃厚感染例)

rabbitウサギのミミダニ症


  

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投稿者: オダガワ動物病院

2023.02.22更新

 

あ ■モルモット、雄の喧嘩


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1(写真1)
2歳のモルモット雄同志が喧嘩して、眼の上(眼を時計に例えると9時のあたり)に傷を負って来院しました。(写真1)

1(写真2)

 喧嘩で突出した結膜部分はヒトの眼科ピンセットでとることができました。
角膜に傷がないか心配でフルオルテストをおこない陰性でした。(角膜に傷なしを表します。)
角膜の細胞診では好中球が散在され(写真2)たため、クロラムフェニコールの経口剤と点眼を処方しました。


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投稿者: オダガワ動物病院

2023.02.19更新

 

あ rabbitウサギの急性胃うっ滞、鼓張症、予後不良が予想される症例


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(写真1 当院来院時のレントゲン)

  急性胃うっ滞、鼓張症は食餌中の繊維分の不足、脱水などの原因で、胃内の毛が十二指腸と同じ位の太さの塊状に固まり、十二指腸に流れて閉塞をおこす病態を示します。閉塞がおきると胃内に腸液が逆流して、胃拡張が生じます。ウサギは苦しさから、伏せポーズを示し食欲不振、低体温を示します。突然おこることが多く、朝おきたら、朝元気たったのに会社から帰ってきたら、また夕方家族でドライブから帰ってきたらウサギが急変していたことで来院します。
薬剤、減圧術などの処置で閉塞が解消されると、短期でよくなりますが、治療初日の処置に反応しない場合は死亡することが多い怖い疾患です。

 写真1の症例は10歳の避妊済みのウサギです。昨日急性胃うっ滞をおこし、他院で麻酔下で胃にカテーテルを入れて胃の内容物を吸引してもらいましたが、本日また胃が腫れてきたので来院しました。体温は33.0度以下で、状態は相当悪く、カテーテル処置を麻酔下でおこなうことは死亡するリスクがあることを説明しました。今回のように再度胃が腫れる所見は胃のすぐ下部にある十二指腸に強固な毛様物が詰まっている可能性が高く、予後は悪いことも併せて説明しました。
以上の理由で本日は痛み止めの処置のみで帰宅されました。その後の連絡はありませんが、予後は厳しいと考えられます。


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投稿者: オダガワ動物病院

2023.02.19更新

 

あ rabbitウサギ、問題行動による頚部の脱毛


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 1
4歳のウサギです。頚部を自咬して表皮まで露出してしまい来院しました。
皮膚検査で寄生虫、真菌は陰性でしたので、かゆみ止めを投与して経過をみました。

1
1週間後、だいぶよくなりました。

ウサギはストレス、遺伝要因、栄養学的問題(繊維素少ない食事)、性ホルモンの影響で皮膚を舐め壊し、毛引きなどを引き起こします。
口が届く範囲ならどこでも皮膚を舐めたおしたり、引きちぎったりします。

このような症状は単発で終わることもありますが、ストレスが持続する場合、痒み止めをやめると再発してなかなか治らないこともあります。


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投稿者: オダガワ動物病院

2023.02.18更新

 

あ chick文鳥、急な卵管脱


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1(写真1)

1(写真2)

1歳10ケ月の文鳥が卵管脱で来院しました。(写真1)
夕方、卵を産んだあと、文鳥の下に血が目立ったあと(写真1)、赤いものがでてきてこのような状態になっていたそうです。(写真2)
来院時、触診、レントゲン検査で腹腔に卵はありませんでした。


1(写真3)

 卵管脱をものに戻し総排泄口を1糸縫合して治療を終了しました。(写真3)
1糸縫合だと便も排泄でき長期の維持が可能なためです。

その後、食欲も回復して3日後に抜糸しました。再脱出もなく今のところ順調です。
卵管脱は今後繰り返す個体が多いので今後注意が必要です。

卵管脱は脱出して時間がたって来院すると卵管脱は戻せても死亡する場合はあります。
しかしいつから脱出したか正確にわからないのも実情です。


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投稿者: オダガワ動物病院

2023.02.01更新

お 
ネコのミミダニ症、最近の見解(2022年)

  ミミダニ、またはミミヒゼンダニ(Otodectes cynotis)は主にネコの外耳道の表面に寄生して黒い耳垢が沢山見られ、激しい痒みが生じる疾患です。
(なお本稿ではミミダニの呼称で統一します。)

ミミダニは種特異性が低いこと、また感染力が非常に強いため、ネコの他にもイヌ、ヒト (稀)などにも広がります。

  宿主から宿主への接触によりおこります。子ネコのときは親から、成長してからは感染動物との接触によっておこります。なおヒトに耳ダニに感染した場合は一過性の皮膚炎を起こすことが多いそうです。

 

なかじょう1

なかじょう2
camera(写真1,2)当院のミミダの症例、右耳、左耳

 症状
 ミミダニの摂食で外耳道の上皮が刺激され、耳垢、血液およびダニの残骸で満たされ、『典型的なコーヒーかす、またコールタール状』と称される黒い耳垢が沢山見られ、激しい痒みが生じます。(写真1,2)

 

なかじょう3
camera(写真3)本症例の耳垢

 
だ camera(写真4)顕微鏡所見 ミミダニ成虫(Otodectes cynotis


 診断
 これら耳垢を顕微鏡観察するとミミダニが見られ診断できます。(写真3,4)
 
珍しい症状
 ネコでは大量の耳垢を認めても臨床症状を示さない症例や、耳垢は少ないが強い掻痒を示すネコも存在します。イヌは耳介からわずかな分泌物のみで掻痒を示す症例もあります。
外耳道以外でも首、尻、尾の粟粒性皮膚炎(異所性寄生)をおこすことも報告されています。
 
 
ふ
camera(写真5)レボリューション®
 
 治療
 上記しましたがミミダニは伝染力が強く、宿主特異性が低いため、複数動物を飼育してる場合、感染動物および接触した動物すべてに対して治療を行う必要があります。

 卵→幼ダニ→第1若ダニ→第2若ダニ→成ダニと脱皮を繰り返し3週間で成虫になり、そして約2ケ月の成ダニ期間を動物の外耳で過ごします。
注意点としてどの駆虫薬も卵に効果ある薬剤はなく、成虫のみの駆虫になります。そのため最低3種間位を開けて2回以上必要になります。
なお宿主外の耳ダニの生存期間は最長で12日です。その期間、飼育付近や、ケージなどを高圧洗浄機による熱消毒をお薦めします。
 
駆虫薬の種類
  2016年位まではイベルメクトン系を中心とした大環状ラクトンが主流でした。
当院は現在(2023年)でも上記のイベルメクトン系のレボリューション®を好んで使用して良い駆虫効果を示しています。
 肩甲骨の間の皮膚に滴下してもらうタイプで薬剤は血中に吸収され耳ダニにも効能を示します。(スポットオン製剤)
 
 当院では経験してませんが、ネコではいろいろな薬剤で治療しても虫体が消えない難治性症例も存在しているそうです。 研究会での報告では2017年に登場したイソオキサゾリン系薬剤の使用が推奨されています。(例、ネクスガード猫用®など)
 
ミミダニを放置しておくと
 中耳炎、内耳炎に進行することが多く、治療しても耳はもとには戻らず大変なことになります。耳に痒みが多い場合や黒い耳垢が多い場合は早く動物病院にかかってください。
 なお当院ではミミダニを駆虫したあとも、鼓膜が汚れている場合もあり診療を受けることを薦めています。

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投稿者: オダガワ動物病院

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