小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2018.06.10更新

お

dogダックスフンドの歯肉からの出血

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 7才、去勢済みのダックスフンドが歯茎からよく血が出ることでセカンドオピニオンで来院しました。 この犬は自宅では歯は触れられない位あばれるそうですが、本院では歯科診療はさせてくれました。(動物病院でも歯は噛む癖のある場合は診れない場合もあります。)

は

 とくに右側の犬歯、臼歯1番目、2番目の歯は歯石が酷く、歯周ポケットになっていて、血がでています。著者自身も歯がわるく、良く歯科を訪れますが、私自身の経験から、この状態は結構痛みがあります。

は

は

 歯石はばい菌の固まりで、犬でも歯石から心臓病始め多くの疾患にかかりやすいことが報告されています。またこのような歯石の多い犬に舐められた手で料理をして食中毒がおきたケースも報告されています。

 7才の年齢から歯石除去と歯茎の処置がベストですが、犬での歯科の処置は全身麻酔が必要な点が欠点です。またその後歯磨きは必要です。

は

歯石の部分をグラム染色すると、グラム陽性の長桿菌がみられました。

 オーナーに今後どうするか、検討中してもらっています。処置をしなければ、歯が痛い状態で、平均寿命とされている12-13才まで過ごすことになります。麻酔をかけて処置すれば一時期よくなりますが、その後歯のケアーをしないと再発しやすいです。

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■歯肉治療薬インターベリーαとは

は

は

 歯肉炎の無麻酔の処置法としてインターベリーαの使用法があります。詳細は上記を参照ください。無麻酔でこの処置はできますが、歯石は除去しないと効果は半減します。

 


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投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.09更新

あ
dogtiger犬猫のタマネギ中毒

  
10kgの犬で中型タマネギ(約250g)を1つたべるとおきるされていますが個体差は激しい中毒です。誤ってタマネギをたべても軽度の元気消失、食欲低下で終わることが多いですが、5-10%の犬はタマネギに敏感で激しい臨床症状を示すケースもあります。猫では詳細なデーターはありませんが、中毒はおきます。
 
タマネギのみではなく、ネギ類には注意が必要です。

 症状は元気消失、食欲低下、血色素尿、可視粘膜の蒼白、黄疸がおきますが症状には個体差があります。 
現在知らないでタマネギをあげる方は多くはいません。しかし異常が診られないことを理由に食事中にタマネギあげる方をみたこともありますがやめてください。牛丼、ハンバーグなど手を加えた製品はタマネギ中毒はおきやすいです。お菓子の「下仁田ネギパイ」 や、焼肉の汁をドックフードにかけて中毒はおきたこともあります。実験で確かめられていますが、タマネギをあげると、元気があっても犬の体に中には必ず異常がおきています。

 
調理したタマネギ 牛丼

 
  ハンバーグ
上記の食事は犬猫にはよくありません。

 万が一、食べているところを見たら30分以内なら嘔吐させることは有効とされています。
それ以後の時間は、タマネギの吸収の関係で効果的ではありません。中和する薬剤はないので、対象療法が中心になます。たいてい1週間位で治りなすが、異常量を食べた場合は死亡例もあります。


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診断
 タマネギの摂取を確認と血液スメアで初期ならハンイツ小体を確認、回復期はヘルメット細胞、球状赤血球を確認が必要です。 


 

【イヌ、ネコの中毒】
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 【break time】

あ
flower2百合は猫では中毒物質です。誤って食べられないよう注意が必要です。


 

 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.09更新

あdog犬の避妊手術(雌)について 


  統計上は避妊手術をしてストレスを少なくした避妊した雌のほうが、未避妊の雌より多少長くいきるというとは知られています。私が開業したころは(1991年)「外で飼育している犬が発情して、夜に壁越しに雄犬が入り交尾して、その後妊娠に気づかず、朝起きたら子供を生んでいて電話を頂いた経験もあります。」このような経験をされた方が、避妊手術で来院する場合もありました。しかし今本院の付近でもまず野良犬は見ませんし、上記の理由で避妊することはなくなりました。 
 犬の初発情は4-6ヶ月位に初めては起こります。最初は発情は年2回おきるので半年に1回発情があると勘違いされている方もいますが、加齢と共に7-8ヶ月と徐々に次回発情は長くなり7-8才頃には年1回になります。(犬種や個体差はありますます。
またヒトと異なり閉経はありません。生きている間は性周期はおきます。稀なケースですが16歳の犬が子供を産んだケースもあります。

 犬は種を残すことが目的で生まれてきています。人に飼われる為ではありません。そのためこの年1-2回しかない発情期は種を残す意味では交尾のチャンスを探っています。ペットは交尾したいけど、チャンスがない、このストレスは大変なことなので、避妊手術を薦める意見が多いです。そのため避妊した雌のほうが穏やかにすごせると考えられています。

 また長所として子宮・卵巣疾患・乳腺腫瘍(注意1)・偽妊娠、別名想像妊娠(注意2)・糖尿病(注意3)などの未然の予防になります。手術も比較的安全におこなえることではあります。
 しかした避妊手術をしないから犬が生きてゆけない訳ではありません。全身麻酔が必要なので幼くして大病のある犬には薦められません。手術後、肥満になることが多いことが欠点です。食事量、体重測定などケアーしないと、肥満になり、多くの病気を併発しやすくなります。犬ちャんがポッチャリならいいですが、肥満(ヒトで言うお相撲さんクラス)になると早く死亡することが多いので注意が必要です。

 以上、メリットがデメリットより多くあるので、避妊手術は昔から推奨されることではあります。手術を希望されるかどか、上記の記載などを参考の上決め手ください。診察されてインホームドコンセントをとって、手術に入ることをお薦めします。最近は避妊・去勢手術でも術前に血液検査など術前検査を希望される方は多くなりました。

(注意1)犬の乳腺腫瘍の疫学調査は学会などで多く報告されており雌犬500頭中に1匹の割合で発生します。1歳以内に避妊手術をすれば、大部分が未然に防げるとされています。 犬の乳腺腫瘍の半分は良性で、半分は悪性(癌)です。

(注意2)偽妊娠(別名想像妊娠)を繰り返すと将来的に子宮蓄膿症、乳腺腫瘍になりやすい意見もあり、避妊を勧める場合は多いです。ただしすべての犬が罹患する訳ではありません。偽妊娠(想像妊娠)はすぐ死亡する疾患ではありませんので、犬の寿命、健康状態、年齢をよく考えて決めてください。

(注意3)黄体ホルモン(プロジュステロン)がインスリン分泌を妨げます。そのため糖尿病は雌に多い疾患です。
 避妊により黄体ホルモンの分泌は抑えられます。糖尿病の雌犬はインスリン治療が安定したら避妊手術を行うことは良いでしょう。ただし犬の状態、年齢をよく考えて決めてください。(備考・糖尿病の発症はさまざまな原因があり、避妊手術は予防の一因はなりますが、避妊雌でも糖尿病を発症する場合はあります。)
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 避妊手術で摘出した卵巣・子宮


 

【避妊手術・去勢手術】
dogright arrow犬の避妊手術(雌)
dogright arrow犬の去勢手術(雄)

tigerright arrow猫の避妊手術(雌)
tigerright arrow猫の去勢手術(雄)

rabbitright arrowウサギの避妊手術(雌)
rabbitright arrowウサギの去勢手術(雄)

boarright arrowモルモットの去勢手術(雄)


 

tiger猫・避妊手術・去勢手術の助成金】
right arrow 本院は川崎市獣医師会に所属しいる関係で
時期は限定されますが、猫の去勢・避妊手術に
①川崎市、②川崎市獣医師会、2団体の補助が可能です。
right arrow川崎市獣医師会
right arrow川崎市健康安全部生活衛生課

 


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.09更新

おdog犬の甲状腺低下症


  原因は明らかではありませんが、体の免疫細胞が暴走する自己免疫疾患で、甲状腺組織が破壊されておきます。そのため脳から甲状腺に、甲状腺ホルモンを出すよう指令を出しているにも、指令崎の甲状腺からは甲状腺ホルモンの分泌量が低下してしまう状態をさします。また甲状腺ホルモンは正常にでていても、末梢での消費が激しく低下する場合もあります。
 これらの理由で、新陳代謝が衰え、体の代謝は悪くなり、神経や臓器などの器官の機能が低下しおきる症状が「甲状腺機能低下症」です。

症状には寒気 むくみ 太る 脱毛 徐脈 倦怠感 コレステロールの上昇 皮膚の乾燥 食欲はないのに体重増加


 症状には、「むくみ、しわがれ声」「皮膚の乾燥」「寒がり、体が冷たい」「無気力、疲れやすい、うつ症状」「食欲はないのに体重増加」「首の腫れ」「LDLコレステロール値が高くなる」などがあります。これらの症状が3つ以上ある場合は、内科を受診することが勧められます。

あ

 

 

あ


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flower2

 

 


投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.08更新

あ

■犬の干しぶどう中毒


犬は干しブドウ中毒を食べると腎臓がわるくなる可能性があります。個体差が多く多くたべても大丈夫な犬もいれば、少量でなることもあります。乾しブドウは犬ちゃんの眼の届かない場所に保管してください。

【関連記事】
犬の乾ブドウ中毒
犬のチョコレート中毒
犬猫のタマネギ中毒
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2018.06.08更新

おdogイヌの緑内障(Glaucomaとは camera


 緑内障はイヌに多く、柴・コッカスパニエル・シーズーが好発犬種です。主に眼圧が高くなる病気で、この影響で視神経が束になっている視神経乳頭が障害され、眼が見えにくくなる進行性の病気です。
 ウサギ、猫でも時々診られます。緑内障の治療には一部はイヌ用がありますが、ヒト用の緑内障点眼を使用する場合が多いです。

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 ■参考 ヒトの緑内障
 
 緑内障は日本人の15人に一人はなる疾患です。視野欠損ヒトも動物同様に眼圧は10-20mmHgですがこの眼圧でも耐えられず低眼圧の緑内障もあります。ヒトでは眼のかすみ、光の回り虹が見えたり、頭痛、眼が赤くなることが主訴で来院します。視野欠損はヒトは頭部で補うため、末期で診られることが多いです。ヒトでは眼圧が40-50mmHg位になるとヒトは立っていられないそうです。
 そのため眼圧測定、眼底検査を呼びかけ、眼圧が病的に高くなく、臨床症状がない状態で早期発見に努め点眼薬で、早期治療を薦めている地方自治体も多くあります。
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 ■イヌの緑内障も急性と慢性にわかれます。

め急性緑内障

■急性緑内障
急性緑内障はcamera写真のよううに上強膜血管の怒張、角膜が多少白く診られます。この症例は初診時の眼圧は72mmHgありました。しかし緑内障初期は眼圧が正常なこともあり結膜炎と鑑別が難しい症例もあります。犬の目が赤くなったら、根本に緑内障が潜んでいる場合もあり、動物病院から帰宅後、3-4時間位でより悪化したときは再来院が重要です。恐ろしいことに急性タイプの緑内障は、犬では1-2日放置するだけで失明の危険もあります。
 諸説ありますが緑内障の「緑」はヒトでは急性緑内障時に瞳が緑色に見えることに由来します。なお著者は犬では瞳が緑色に見えることは経験してません。


 

め

め慢性緑内障

慢性緑内障
  camera写真は慢性緑内障で、点眼で眼圧を維持している柴犬です。定期検診の眼圧検査で発見されました。初診時の眼圧は55mmHgありましたが、治療に反応してくれて現在は眼圧は35-40mmHgの間で抑えられています。

 本院では眼圧が35mmHg位で臨床症状を伴う症例に緑内障点眼薬を薦めています。眼圧35mmHgの状態で、緑内障点眼をしても治る訳ではありません。眼圧が下がるのみでやめればまたあがってきます。しかし点眼薬を使用することで、進行がおさえられて3-4年後の眼圧の維持、視野の確保になります。この状態での来院はオーナーが治療をやめてしまう場合もあり残念です。

 ヒトでは眼のかすみ、光の回り虹が見えたり、頭痛、眼が赤くなることが主訴で来院されるそうですが、動物ではそれら症状は気づきにくいため初診時の眼圧は60-70mmHgと重症症例が多いです。そのためなかなか薬物ではコントロールが大変な疾患です。なお眼圧は60-70mmHgあっても動物は四つ足の関係か、普通に歩いていることが多いです。ヒトのように立ってられないことはないみたいです。

し牛眼

 慢性緑内障はこの状態で来院する場合が動物病院では最も多いです。牛眼といって写真のように目がおおきくなって来院します。緑内障になって時間が経過して来院したことを意味します。残念ながら回復は困難です。この症例の眼圧は84mmHgありました。


【緑内障点眼、関連ページ】
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right arrow緑内障点眼薬 ラタノプロスト点眼
right arrow緑内障治療薬 浸透圧利尿剤

 


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投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.08更新

あ

 


 歯周病は、歯を支えている歯ぐきの病気です。歯周病のきっかけとなるのが、歯と歯ぐきの境目の歯みがきの磨き残しです。磨き残しがたまると、この中で細菌が増えていきます。これがプラーク(歯垢・しこう)で、この中には歯周病菌が潜んでいます。放置していると、次第に歯ぐきに炎症が起こり腫れてきます。この状態が歯肉炎です。歯肉炎が進むと、やがて歯から歯ぐきが少しずつはがれ、「歯周ポケット」という溝ができます。歯周病菌は空気に触れることを嫌うため、歯周ポケットの中でさらに増え、炎症はさらに強くなります。すると、炎症によって産生された物質によって、骨を壊す働きをする破骨細胞の働きが活発になり、歯ぐきの内側にある歯槽骨[しそうこつ]を過剰に壊すようになります。この状態が歯周炎です。歯周炎が進むと、歯を支える歯槽骨がなくなるため、最後には歯が抜け落ちてしまいます。

 


 

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【break time】

 
flower2

 

 


投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.07更新

おdog犬、痙攣時の薬剤


  てんかん、低血糖などの原因で、低Ca症、中毒、不整脈などで、痙攣が止まらなず来院するケースがあります。
痙攣が診られた場合、上記の疾患を稟告、血液生化学検査で否定します。

てんかん可能性が高くなった場合に使用する薬剤です。てんかんの維持薬ではありません。

 なおこれら薬剤は、医療用薬剤なので処方には必ず診察が必要です。動物病院で診療を受けてからもらってください。。

 殆どの痙攣は短時間で止まりまりますが、日頃の痙攣の回数が多かったり、時間が長い時、また1日に何度もある場合は生命に関わる場合もあり注意が必要です。状態によっては、時間外診療可能な動物病院を受診された方が良い場合もあります。

 

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あジアゼパム坐薬

  ジアゼパムはヒトでは長時間効能を示しますが、犬では速効性のある短時間作用型の薬剤です。そのためてんかんの維持には使用は不向きですが、抗痙攣薬として有効な薬剤です。犬で長期的に連続使用をすると、効果がなくなっていくことががわかっています。動物病院では注射液の使用が多いですが、坐薬があり(写真)、発作時に自宅で入れてもらうことでも利用できます。
 またジアゼパムをこれまで多く使用している犬は、抗痙攣作用のあるベンゾピアシリン系薬剤を使用しています。

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あ レペチラセタム(イーケプラー®)

 ジアゼパムでも痙攣がとまらない場合はレペチラセタム(イーケプラー®)を使用しています。注射剤は緊急事に静注使用が可能です。錠剤は抗てんかん剤の薬剤変更時などの痙攣発作に短期で使用しています。この薬剤は長期使用は耐性を生じる場合も報告されており、使用は注意が必要です。

 またどの抗痙攣剤にも反応しないときは麻酔薬を使用しています。

 


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【break time】
あ
あ
 flower2カカオ(東京都薬用植物園)
 
 坐薬は『すわることの動作』をしめし。座薬は『すすわる場所、席』をしめします。
そのため漢字では、坐薬と記載するのが正解ですが、ヒトでは、座ってのむ薬と勘違いして、正座して坐薬を飲んだ方がいるそうです。

 座薬は医療品を基材に坐薬基材を均等に混和して、肛門・膣より挿入しやすい形状に成型した外用剤です。挿入後、体温により溶けるか、軟化するか、また分泌物で徐々に溶けるものと定義されています。
 坐薬は歴史的には17世紀から使用されています。写真のカカオ脂が18世紀になって発見され、坐薬基材として優れていることがわかり、実用化されるようになりました。ヒトではカカオ脂より生成されるチョコレートは口の中にはいるとすぐに溶けます。この性質を利用して、坐薬が肛門内にはいるとするに溶けることにも気づき、坐薬の最適基材としてよく使用されてきました。現在の坐薬はカカオ脂ではなく、その薬剤にあった基材が研究され使用されています。

 

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2018.06.06更新

おdog犬の抗てんかん剤、フェノバルビタールからゾニサミドへの変換法


  症例は犬、7才 プードル 雄です。3歳時からフェノバルビタールを使用により、てんかんをコントロールしていました。
2年前からてんかんのコントロールが上手にいかない為、フェノバルビタールにゾニサミドを追加投与しました。しかし。最近、てんかんがおさまらず、ほぼ毎日おきるため、本院に転院してきました。 

1(写真1、上 ヒト用ゾミサミド、エクセグラン® ・下 ヒト用フェノバルビタール)

 フェノバルビタールは昔から犬のてんかんに使用されている薬剤ですが、長期使用により効能が薄れてくる傾向があり、必要に応じて、回数を多くしたり、またゾニサミドなど他剤へ変換が必要な場合があります。ゾニサミドは犬のてんかんに良い薬で、フェノバルビタールにくらべて、重傷例にも効能を示す場合が多い薬剤です。

 ゾニサミドからフェノバルビタールに変更すり場合は注意が必要な点です。その理由はフェノバルビタールはゾミサミドを分解する酵素を作るからです。この症例は2年間もゾニサミドとフェノバルビタールを併用したことが、てんかんをコントロールできない主因と考えられます。
  
 長期使用の抗てんかん薬をやめる場合は徐々に減量する必要があります。そのためフェノバルビタールでコントロールがうまくいかない場合は、ゾニサミドを一時併用しなければなりません。2剤併用しててんかんがある程度コントロールが可能でしたらフェノバルビタールを徐々に減量して最後は辞める必要がある点です。フェノバルビタールの減量中、てんかんが再発し大変なこともありますが、2剤を併用を続けるとゾニサミドの効果が半減してしまいます。個体差はありますが、本院では1ケ月位をかけて、薬剤をチェンジしています。

 またこの症例は以前、肝臓病に罹患したこと、またコレステロールが高い理由で他に長期にわたり他に強肝剤、高コレステロール剤の2剤と消化器用食が処方されていましたが、本院での血液、生化学検査では肝臓、コレステロールに異常はなく、消化器用食のみにしてもらいました。理由は、抗てんかん薬は併用薬と飲み合わせの有無はよくわかっていないためです。

1(写真2 味が良いゾニサミド製剤のエピルス®)

 初診時測定したゾニサミドの血中濃度は10.6μg/ml(推奨濃度10-40μg/ml)で最低ぎりぎりのラインで、てんかんの維持にはもっと高い濃度が必要なことがわかりました。この犬ちゅんはこれまで錠剤の投与が大変だったとオーナーが話していたので、味が良いメイプルシロップが含有されているゾニサミド製剤犬用エピルス®を処方しました。まずゾニサミドを併用しながら、フェノバルビタールを2週間かけて徐々に減量しました。投与を変更して、2-4週間後ときどきてんかんがおき、必要に応じて自宅でジアゼパムの坐薬や、また来院してもらいフルニトロゼパムの注射でてんかんを抑えました。4週間たって、ゾニサミド単独投与で、てんかんはなくなりました。血中濃度は4週間後、20.5μg/ml(推奨濃度10-40μg/ml)、その後8週間後、32.1μg/ml、12週間後、28.7μg/mlで、いずれも初診時より高い推奨濃度を維持でき、良好な生活が可能になりました。
 また肝臓病、コレステロール値も薬剤を投与を辞めても、その後の血液生化学検査で正常のままで、消火器用食のみで維持可能でした。

 本症例はエピルス®を使用しましたが。ゾニサミド製剤にはほかにヒト用エクセグラン®、犬用コンセーブ®などがあり、いずれも良い薬剤です。しかし100%犬のてんかんをコントロール可能な薬剤ではありませんので、使用の際は担当獣医師とよくお話しください。

 本症例はその後ゾニサミド製剤(犬用エピルス®)の投与で良好に推移しています。しかし季節の変わり目に『てんがん』はおこすことがあるので、その場合はレペチラセタムを頓服で併用しています。


 

【てんかん、痙攣の症例の関連ページ】
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投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.06更新

おdog玩具を食べて来院したラブラド-ル・レトリバー


  6ケ月、雌のラブラド-ル・レトリバー体重12kgが玩具を食べてしまい来院しました。

1

催吐剤を投与したところ15分後、嘔吐しました。

 オーナーに見せたところました。吐物は玩具の一部のみで、まさかおもちゃを入れる袋まで食べているとは思っていなかったのでビックリでした。しかしまだ玩具は一部しかでていません。

1

再度、催吐剤を投与したところ15分後、すべて嘔吐してくれました。

今回は催吐剤で吐いてくれてよかったですが、すべての犬が吐く訳ではありません。手術をしなければならないケースもあります。

以前、テニスボールを飲みこんだ犬の手術に立ち会ったこともありました。

犬の玩具は大きさ、犬の性格を考えて使用は考えるべきです。

今回のようなケースでは玩具なしの飼育が賢明です。

猫でも猫じゃらしをウサギがタオルを誤って食べたケースは当院でもありました。

動物の特性を考えて、飼育されることおをお薦めします。

 


 

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