小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2018.04.27更新

オダガワ
rabbitウサギの臼歯の過長
 


 

臼歯1 
 2才のネザーランドドアーフが1ヶ月も食べが少ない理由で来院しました。
 最近のウサギの流行でネザーランド・ドアーフは下顎が突出して、上額短いウサギが多いみたです。
 その関係か臼歯の疾患は多くなっています。
 ウサギは下顎を亜脱臼させて食事します。
その関係で、片方のみ臼歯が過長になっても、食事できる場合もあります。
 諸説ありますがウサギの歯は1ヶ月で4mm伸びるので、この症例は相当長い期間にわたって過長があると推察されます。


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■本症例 
 2才のネザーランドドアーフです。
身体検査は異常ありませんでした。また麻酔前検査の血液・生化学の検査も正常でした。

臼歯3
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■処置
 イソフルレンで麻酔をしました。舌に潰瘍があります。
 上記しましたが、ウサギの歯は1ヶ月で4mm伸びるので、この症例は相当長い期間にわたって過長があると推察されます。
 ウサギ用の歯切り夾みで過長部分を切除して、マイクロモーターで歯をトリミングしました。

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■食事

 ウサギの歯の咬合を考え、食事は牧草を多くおげるように指示しました。


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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.27更新

orabbitうさぎの門歯(前歯) 


■来院時

あいつも月1回は見える3歳の雄ウサギです。下顎の門歯が過長しています。

あ上顎の門歯は右横に過長しています。

■処置
前歯はマイクロモーターにて切除が最適ですが、このウサギは門歯が奥に過長していて、
また音に敏感なためウサギ用のニッパを使用しました。

 


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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.27更新

orabbit仔うさぎの下痢  


  仔うさぎは生後3週間は母乳のミルクオイルクロットが病原微生物を防ぎます。
3週齢で離乳して盲腸の微生物叢が安定するま生後3ヶ月位はウサギにとって細菌性腸炎をおこしやすい時期です。
この時期は微生物叢が安定するために胃のpHは乳児期の5.0-6.5から正常pHの1.0-2.0に変わる時期です。
発酵性の高い炭水化物食、アルカリ環境を誘起する低繊維食(揮発性脂肪酸産生の減少、結腸の運動性パターンの変化)の減少や高蛋白食(アンモニアへの分解)、抗生剤の不用な投与、ストレス(結腸紡錘へのアドレナリン作用によって腸の運動弱まる。)などがおこると離乳にた仔ウサギに水溶性下痢がおこり死亡する場合があります。

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■3ヶ月のロップ・イヤーの症例

う

昨日から軟便が止まりません。

う

糞便検査ではright arrowコクシジウムは陰性で、1日に数え切れないほどの軟便をします。 

ぐ
 グラム染色では常在する細菌、酵母様真菌がみられますが。他に病原性の真菌が多くみられました。このような下痢の場合脱水を伴い2-3日で死亡してしまうケースが殆どで、この症例も下痢止めを投与しましたが翌日なくなりました。

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■5ヶ月のウサギのの症例

う

お

本症例は5ヶ月のうさぎ雌です。昨日から軟便が止まりません。食欲はまだあります。right arrow糞便検査では症例1同様right arrowコクシジウムは陰性で、1日に数え切れないほどの軟便をします。そこで当院では整腸剤を処方しました。

■その後
この症例は予想に反して3日後には回復しました。この時期の下痢は殆ど死亡していたので良かったです。食欲があれば十分に回復は見込めるみたいです。


direうさぎの消火器病
rabbitright arrowウサギの蟯虫
rabbitright arrowウサギのコクシジウム
rabbitright arrowウサギの消化管寄生虫
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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.27更新

あrabbitウサギの消化管寄生虫


 本院の診療でみられたウサギの消化管寄生虫を説明いたします。


■ウサギの腸のコクシジウム(Coccidia

あ

 コクシジウムはアイメリアとイソスポラに分かれます。うさぎはコクシジウム感染が多い動物ですが最近は減少傾向になっているように感じます。コクシジウム類は動物の消化管などの細胞内に寄生する原虫類です。
 うさぎはアイメリア(Eimeria,sp)の感染になります。うさぎのアイメリアは12種以上の属が同定されています。アイメリアは肝臓と腸に感染します。肝臓の感染は動物病院では確定診断はできません。(肝コクシジウムEimeria,Stiedai

 腸に感染するコクシジウムは種によって異なります。(腸コクシジウム Eimeria,Perforans・Eimeria,Magna・Eimeria,Media・Eimeria,Irresidueなど)
 しかし顕微鏡所見では「種」までの同定はできないので、コクシジウム虫卵を発見したら駆除します。子うさぎではコクシジウムで下痢が始まってからでは、薬剤投与しても体力がもたず、死亡するケースが多いです。

 診断は検顕微鏡検査(直接検便・ショ糖浮遊法など)でオーシスト (oocyst)の発見でできます。 コクシジウム卵の検便での検出率は方法、日時で虫卵の排泄が変わる場合もあり70%前後とされています。この症例は購入先のペットショップの専属獣医師は陰性とのとこでしたが、本院ではコクシジウム卵が検出された例です。そのため検便は可能なら2-3回行うことをお勧めします。以上、複数回の検便などの併用で、コクシジウムの診断はある程度可能ですが100%の診断は存在しないので、下痢が続く場合は必要に応じてトライアル治療もおこなっています。
 
  治療にはサルファ剤を使用します。尿がアルカリ性のうさぎではサルファ剤は殆ど副作用のない薬剤です。サルファ剤は直接コクシジウムに作用する特異的駆虫剤ではありませんが 、、真核動物であるコクシジウムの染色体への浸透がよい薬剤です。コクシジウムの無性生殖生活環の最後、無性生殖の二期のtrophozoiteからschizontへの発育段階を遮断し、抗体産生を待ちます。駆虫にはサルファ剤が必要ですが1週間位たたないと効果は表れません。また希にサルファ剤に抵抗性が疑われるうさぎの診療をしたこともあります。種の相違のよる治療法の変更はありません。

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■うさぎの蟯虫 (Passalurus ambiguus
 rabbitright arrow蟯虫(Passalurus ambiguusは肉眼で確認できる5ミリ位の寄生虫です。便の中に「シラス」のようにみえます。検便をすると虫卵が検出される場合もあります。犬猫の回虫の方法で駆虫は可能ですが、生活史が複雑なので駆虫しても、時間がたってまたでてくることはあります。 この寄生虫は一見、気持ち悪いですが、うさぎと共存しているとされており、うさぎには被害がないことが殆どです。

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■ジアルジア (Girdia duodenalis) 
 まれにうさぎの健康状態が悪いと、ジアルジア(Girdia duodenalis)が診られます。
 ジアルジアは約7~13×5~10μmで上記したコクシジウムの数千分の一の大きさで、顕微鏡検査で偶発的に発見されます。

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■酵母様真菌(Cyniclomyces guttulatulus

あ

消化管寄生虫ではありませんが、ウサギの便の特徴は、酵母様真菌Cyniclomyces guttulatulus)正常で検出される点です。ウサギでは消化管の常在菌です。

 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.26更新

あrabbitウサギの眼科関係疾患


■ウサギの眼  
 涙腺は瞬膜腺と涙腺の他に副涙腺があります。
これらはハーダー腺(皮脂腺)で脂肪を分泌しています。
そのため
①涙は白い場合もあります。
②ウサギ゙の瞬目は1時間に10-12回で眼表面が潤います。(参考・犬は1時間に360回)

 シルマーテアーテスト(涙の量)は犬猫は17-25mm/分ですが、ウサギは5-10mm/分と量は多くありません。(参考ヒトは5-10mm/5分)解剖学的に眼は横に出ているので、ぶつけるなどが原因で眼疾患が多いことも事実です。

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■ウサギの白内障 
 a

 相模原市から来院したウサギです。最近はうさぎも10歳位まで生きるウサギも多くなり白内障も診ることも多くなりました。しかし白内障は良い治療が開発された訳ではありません。これら白内障の症例は水晶体性ブドウ膜炎をおこさないように経過観察しています。痛がるようなら、早い段階で、抗炎症剤の投与を考えています。しかし病状が進行する場合もあり獣医師の立場だと頭の痛い疾患です。

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■ウサギの角膜潰瘍 
あ

 川崎市高津区からの来院です。この症例は2才のネザーランドドアーフが2日前より、急に涙が多く、目が赤くなったので受診しました。緑の部分が角膜潰瘍部位です。

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■角膜閉塞症候群 
あ ウサギの角膜閉塞症候群は別名、偽翼状片・結膜過長症などと呼ばれています。
(呼び名は獣医学で統一されている訳ではありません。)
結膜が過長して角膜を覆うウサギのみの疾患です。これまで調べた範囲では腫瘍性の変化はありません。

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■ウサギの前房蓄膿 

あ  地元川崎市多摩区からの来院です。ウサギの前房蓄膿は目の前房部分に膿瘍を形成する疾患です。重傷な角膜炎や前ブドウ膜炎に伴い、血液房水関門の破壊にり、好中球が前房に遊走した状態をさします。

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■うさぎの涙嚢炎 
あウサギの切歯・小臼歯の根尖の過長が眼科疾患を引きおこします。

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■ウサギの瞬膜(第三眼瞼)の突出 

前縦隔1

前縦隔2  川崎市宮前区からの来院です。1ヶ月位前から、左右の瞬膜が突出することが気になり受診しました。オーナーさんは眼の病気と思って来院しました。
 瞬膜がでている症例はウサギで責任病変が見つかりにくいことも多くありますが本院では70%位は胸部疾患(心臓病・胸部腫瘍)であることが多いです。この疾患も精査したところ眼の病気ではなく、前縦隔の腫瘍と診断した疾患です。

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■ウサギの緑内障 
あ

 東京都世田谷区からの来院です。写真だとみずらいですが、左眼が大きくなったことで受診しました。上胸膜の血管の怒張が診られ、エコー検査で病眼の左眼は正常の右眼の約1.4倍もあり牛眼状態で来院しました。左眼の眼圧は73mmHg(正常10-25mmHg)ありました。緑内障の点眼を処方しましたが、ここまで病状が進行すると回復は厳しいです。

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■眼窩下洞炎
a
 眼の下の眼窩下洞炎に臼歯の根尖から化膿がおきて眼が飛び出た状態です。

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 direウサギの病気
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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.25更新

おrabbitウサギの結膜過長症


a

a


 1歳の雌ウサギです。この疾患はウサギ独特の眼の疾患です。眼球の結膜が眼の回りを覆ってしまう疾患です。原因不明です。
酷い個体になると眼全体を覆うこともあり、視力障害をおこします。

処置は外科的に眼の回りの結膜を切除しますが、また増殖することがあります。

本院では免疫抑制剤を点眼してから、この外科的処置をしています。ここ2例は再発はありませんが、他院のデーターでは、その方法でも再発が診られたこともあるそうです。

また3回手術をおこなうと再発しないことを経験している獣医師もいます。

この症例は今後様子をみて判断する必要がありますが、眼全体を覆う場合は手術の対称になります。しかし100%完治の方法がないのが悩むところです。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.25更新

あrabbitウサギの急性緑内障


あ

朝おきたら、ウサギの右眼が飛びでてきたため、来院しました。

STT-1
フルオルテスト(-)
結膜掻爬検査 好中球(++)
エコー検査 眼球やや腫大、眼窩後膿瘍なし
IPO 39mmHg

処方 ラタノプロスト点眼液を2時間おきに、ヒアレイン点眼、タリビット点眼

---------------------------------------------------------------------
 

あ

翌日の来院 眼は引っ込み、眼圧は低下したが、眼瞼の炎症は増しました。

STT-1
フルオルテスト(-)
結膜掻爬検査 好中球(++)
IPO 19mmHg

処方 ラタノプロスト点眼液、ヒアレイン点眼、タリビット点眼
1日2回

---------------------------------------------------------------------

あ

1週後の来院

 STT-1
フルオルテスト(-)
結膜掻爬検査 好中球(-)
IPO 19mmHg

処方 ラタノプロスト点眼液、ヒアレイン点眼
1日2回

 ウサギの緑内障は慢性化して牛眼になった症例や、眼窩膿瘍に付随した続発性緑内障は診療経験がありますが、急性緑内障は当院ではこの症例が初めてです。急性緑内障は発症して、素早く処置をして1-2日間に視力が回復するかがかポイントです。
この症例は朝1番でオーナーが気づき来院したことが良かったと推定しています。1日目、2日目は眩目反射はありましたが、家庭でも行動はぎこちなかったそうです。7日目の来院では、病気にかかる前とかわらない動きになったそうです。
引き続き、ラタノプロストとヒアレインは続けてるよう指導しました。


 
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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.25更新

お

rabbitウサギの角膜潰瘍 経過がかかつた症例


 

あ (camera写真1)
 
あ
camera写真2) 

ライオン種のうさぎの右目が急に赤くなったとこで川崎市麻生区から来院しました。(camera写真1)
 STT-1は15mmでうさぎとしては延長してました。ダズル反射はあり、瞳孔反射もかすかに認められました。眼のぬぐい検査では、好中球が検出され、角膜の傷を調べるフルオルテストは陽性(写真2)でした。眼のぬぐい検査では、好中球が検出され、角膜の傷を調べるフルオルテストは陽性(camera写真2)でした。以上より角膜潰瘍と診断しました。
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■この症例の経過 
 眼のぬぐい検査では、好中球が検出され、角膜の傷を調べるフルオルテストは陽性(写真)でした。
以上より角膜潰瘍と診断しました。
 抗生剤・ヒアルロン酸の点眼で治療中しました。1週間後は病変は変化ありませんでした。
 スリット検査でチンダル現象やフレアーは観察されませんでした。眼のぬぐい検査で好中球はなくなり感染は抑えられていました。
 この症例は感染があった関係か治療には3週間かかりました。


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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.25更新

オダガワrabbitウサギの白内障


 症例は7歳半の雄のウサギです。地元川崎市多摩区からの来院です。最近はうさぎも10歳位まで生きるウサギも多くなり白内障も診ることも多くなりました。このウサギは2年前に白内障と本院で診断した症例です。その後水晶体性白内障の早期発見の為、月1回通院しています。

はくない1

■ウサギの白内障 右目
 この症例は2年前より白内障が始まりましたが、特に処置はしてませんが当時より進んでいません。


はくない2

■ウサギの白内障 左目
 暗くなると見えにくくなるため、家の地図が頭に入っている慣れた環境にいることをつたえました。

---------------------------------------------------------
 白内障の完治は手術しかありません。しかし本院では白内障の手術は対応してません。(ウサギの白内障の手術可能病院は本院調べでは不明)ウサギの白内障の原因は一部はエンセファリトゾーン症との関係も示唆されています。しかしエンセファリトゾーン症の駆除剤を飲んでも白内障が治る訳ではありません。また残念ならが、白内障は良い治療が開発されたり、発生をおくらせる仕組みがわかったわけではありません。また軽度のウサギの白内障ならヒト用白内障点眼のピノレキシン点眼も選択のひとつと考えますが防腐剤の副作用で角膜潰瘍になる場合もあり注意は必要です。本院の使用経験でよくなったことはなく、最近は使用してません。
 手術を行わない白内障の症例は水晶体性白内障の早期発見が重要です。水晶体性白内障から水晶体ブドウ膜、また緑内障等を併発するとウサギに痛みが生じ生活に支障がでます。この状態を少しでも回避するためこのウサギは月1回、眼検査をおこなっています。

 この症例のようにやや水晶体が白濁していて進行がとまっていれば良いですが、白内障では時に水晶体を構成する蛋白質が変性して白濁が進行します。この水晶体の中身が眼内に漏れると水晶体起因のブドウ膜炎が前房内に生じます。この状態は水晶体が漏れて、細くなり、一時期白内障が治ったかのように見えます。どきどきオーナーから耳にする00サプリメントが白内障に効果あったと言はれていることは、00サプリメントを飲んでいるとき、たまたまこの現象が起きて治ったと勘違いしていると推測されます。またヒトの白内障に効果あるサプリメント・点眼もありません。この水晶体ブドウ膜炎を放置しとくと、水晶体が薄いため、網膜剥離、緑内障を併発する可能性が高いとされています。併発した疾患に対する処置が必要になります。



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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.25更新

あ
ウサギの白内障
 
ウサギの白内障 右眼                左眼

 症例は7歳半の雄のウサギです。地元川崎市多摩区からの来院です。
最近は10歳位まで生きるウサギも多くなり白内障も診ることも多くなりました。
 
 この症例のように水晶体が白濁している疾患を白内障といいます。
白内障の治療は手術が基本です。しかし本院は白内障の手術は対応はできません。また全国的にもウサギの白内障手術は多くされていません。また手術適応外の症例も多くいます。1)を参照
 
 手術を希望しないで経過を観察する場合には眼科検診が大切です。
理由は白内障時に水晶体ブドウ膜から緑内障を併発するとウサギに痛みが生じ生活に支障が生じるためです。
 
 水晶体の進行がとまっていれば良いですが、進行する場合もあり獣医師の立場だと頭の痛い疾患です。
白内障の原因の一部はエンセファリトゾーン症との関係も示唆されています。

 この症例は2年前より白内障が始まりましたが、特に処置はしてませんが当時より進んでいません。
この症例も暗くなると見えにくいようなら、家の地図が頭に入っている慣れた環境にいることをつたえました。

 1)・ 犬の白内障手術は動物の眼科専門病院の紹介になります。手術費のみでアニコム調査では犬の片目全国平均35万ぐらいかかるので普及はしてません。また本院 の調査でウサギの白内障の手術をしている動物病院は存じてません。動物ではヒトのように80年も長く生きれませんので、手術適時が高齢になり全身麻酔が必 要な点、そしてすでに網膜の機能も失われて手術適応でない場合もあります。そのため手術しても、視力回復が期待できない症例もあり、術前に網膜電図をとる 必要がありヒトよる数倍大変です。

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白内障薬剤
  ヒトでは白内障は手術疾患で、サプリメントで白内障が治ったなんてきいたら、変な話と思うことが普通です。 
 動物の白内障に効能がある点眼薬・サプリメントの広告も多く見ます。また下記のようにヒト、動物の薬理の本をみると白内障薬剤は沢山記載はされています。
 しかし数年前、『ヒトの白内障、薬剤は効能なし』と新聞にも大きく載り、記載どうり効果ある薬剤はありません

参考までに薬剤名を記します。
( )は人の白内障に使用された薬剤の作用機序を示します。
他にも使用された薬剤はあります。
人の研究ですが水晶体の成分は55-65%が水です。
◇そして白内障がおきると増加する成分として水分、不溶性蛋白、過酸化脂質、Na、Ca(唾液腺ホルモンはCa低下させる)、アルドース還元酵素(ソルビトール産生阻害剤でアルドース還元酵素を抑える。)
◇減少する成分では水溶性蛋白(チオプロニン製剤で増加)、還元型グルタチオン(タチオン点眼で増加)、K、ビタミンC、Na-kATPアーゼ、Ca-ATPアーゼ
が報告されています。
◇その他、犬では駆虫薬のアンサイロールがあります。

以上、沢山薬剤が報告されている疾患は、良い薬剤がないことが多いです。

本院で使用経験のある白内障の薬剤

 白内障点眼のピノレキシン

  ピノレキシンは本院では使用は積極的には薦めていません。
 白内障発症のメカニズムで1960年代の「キノイド仮説」が注目されました。
 トルプトファンやチロシンの有機アミノ酸の代謝異常で生じるキノイドが、水晶体の水溶蛋白であるクリスタルが変性して不溶化することで水晶体が濁る考え方です。そこでキノイドの蛋白変性阻害できれば、水晶体は透明に維持できると考えできたのでピノレキシンです。水晶体の水溶蛋白であるクリスタルと結合することを競合的に結合して、水溶性蛋白クリスタルの変性を防止する効果があります。そのため水晶体が白くなる前あたりの白内障には効果がある場合も考えられます。
 しかし本院では進行してから来院する場合が多く、良くなったことはありません。

 
オクルベット
 海外にある動物用白内障点眼のオクルベットです。

 薬価も高く効能が期待されましたが、劇的な変化はなく、本院では現在使用してません。

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  ヒト、動物を含めて白内障が治る点眼が開発されたり、発生をおくらせる仕組みがわかったわけではありません。
日本人は薬好きで、オーナーの方はなにかしてあげられることを探す方がおられますが、白内障ではなにかしてあげてより悪くしているケースもあります。

 長期の点眼は防腐剤の影響も考慮しなければなりません。
またサプリメントなども長期の毒性はよくかかっていませんが、、動物はなぜかサプリメントで治ることを期待してしまっていることが現状です。
そのため薬剤・点眼を使用する場合は担当獣医師と副作用などよく注意する必要があります。
 
 白内障は希に生体の反応で、水晶体の濁りが消えることがあります。なぜおきるかは詳細は不明ですが、白内障が治ったと勘違いすることがありますが、この状態は吸収で水晶体レンズは薄い状態になり治った訳ではありません。
 このような症例がたまたまサプリメント・また点眼をしていると、サプリメントの00が、点眼00が白内障に効果あるなどミスインホメーションが流れていると筆者は考えています。

----------------------------------------------------------------------

■本当にあった困った話。眼が白い、必ず早く動物病院で診療を 
 
 眼圧は76mmmHgありました。、犬の正常眼圧10-20mmmHgです。
 ①白内障を緑内障と間違えたオーナーのケース 
 柴犬のケースですが「眼が白いとなんでも白内障」と診断してしまうオーナーがいました。
このオーナーは旅行先で犬が急に『白内障』になったと電話を頂きました。
「ネットでみたら眼が白くなったら白内障と書いてあるので、帰たら診療を頼みます」との内容でした。
いやな予感がしたので、すぐに近くで眼科対応可能な動物病院の診療を薦めました。旅行を1日繰り上げて帰宅しましたが、急性緑内障(眼圧は76mmmHg)をおこし失眼してました。
 緑内障でおきる角膜の白色(フレアー)を白内障と間違いしたケースです。緑内障は早期なら視力を保てる可能性が少しはあるので残念です。また白内障と緑内障では対応が全く異なります。
 
 ②治療費がかかるのがいやで、電話で診断を要求した方。
 また以前に診療したウサギが2年たって「眼が白いので白内障かどうか電話で診断してくれ」電話で診断を要求した方もいました。獣医師は実際に動物を診て必要な検査して始めてコメントできる職業です。治療費がかかるのがいやで電話で診断で判断されても困ります。ヒトが眼が白くなるようなことになれば眼科を訪れ、眼を診てもらうはずです。電話でヒトの眼科医に診断名をきく人はいないとおもいます。忙し時間帯にこんな電話されてもはっきり迷惑なだけです。

①の例のように診断を間違えているオーナーもいます。眼が白くなったら必ず眼科対応可能な動物病院で診療をしてから次に進んでください。


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投稿者: オダガワ動物病院

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