小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2023.08.15更新

 

あ chickセキセイインコの羽軸が黒い


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 1
7歳雄のセキセイインコです。少し前よりう羽軸が黒くなったことで来院しました。(黒矢印)
以前からみているセキセイインコで体重も変化なく、元気食欲はあります。

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羽軸ごと摘出し病理検査を行いました。

病理検査、結果
 鳥類の毛軸、羽毛には少量ながらメラニン色素が存在します。病理では毛軸にメラニン色素の沈着が見られ、他の羽よりも色素沈着量が多くなり黒色に観察されたことが示唆されるそうです。メラニン色素の増加は慢性刺激、慢性炎症、加齢でおこることがありますが、この症例では組織的異常は観察されず、原因は明らかでありません。肝臓病による羽毛は黄色調を示すとされておりこの症例の可能性は低いと診断されました。

以上の結果より、今後多くの羽軸が黒くならないか経過をみています。


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投稿者: オダガワ動物病院

2023.08.05更新

 

あ chickマメルリハインコの卵詰まり 


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(写真1)腹部膨満して卵詰まりの疑いで2歳のマメルリハインコ来院しました。昨日からその疑いがあったそうです。元気、食欲はあります。

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(写真2)レントゲンを撮るとやや卵殻の柔らかい巨大卵が見られ、触診と合わせて卵詰まりと診断しました。

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(写真3)用手法で卵管の反転はできましたが、巨大卵のため卵管がとっくり状になり卵は出てきません。

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(写真3,4)卵殻は確認できたので注射針を刺し卵の内容物を吸引しました。

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(写真5)卵の内容物を吸引したため、卵の容積は減少して、卵殻の確認が容易になりました。
しかし卵管と卵殻の癒着があり容易に卵は出ません。

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(写真6)仕方なく卵を割って摘出しました。

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(写真7)その後卵管を戻して脱出のないことを確認して処置はおわりました。

 当院の経験では写真5のように卵管と卵殻の癒着がある症例は卵を摘出したあと、食欲不振になる場合があります。食欲不振で亡くなった症例もありました。
本症例もその後食欲不振気味なので心配です。

 元気、食欲があるからと言って写真2の状態をそのままにしても卵を腹腔内に2個抱えて、より重症化して来院する場合もあり卵詰まりは難しい疾患です。


 参考資料

chick卵2つの卵詰まりのセキセイインコ

chickセキセイインコ卵詰まり、卵2つのケース


 bookリンク

chickセキセイインコの卵管脱出と卵詰まり

chick十姉妹、軟卵による卵詰まり、卵管脱

chickセキセイインコ、卵を伴った卵管脱

chick鳥類、自宅での投薬について

■ chickセキセイインコの体温、心拍数、活動量

chick鳥類の検便


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2023.08.01更新

 

あ chickモルモット、巨大乳腺腫瘍


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(写真1)4才雌のモルモットが最近元気なく、糞の出方が悪いことで、おなかをみたらおおきな『できもの』がみつかり来院しました。
当院の測定で7×6×3cmありました。

 1(写真2)

1(写真3)
レントゲン検査(写真2,3)でヘルニア、腹水などの疾患はありませんでした。膀胱結石が偶然発見されました。

以上から視診から右乳腺の腫瘍が疑われます。

 

1
(写真4)よく見ると左の乳腺も『できもの』があります。1.0×1.0×0.5cm位です。

1
(写真5)右の乳腺『できもの』を細胞診をしました。

結果
 赤血球、好中球が主体ですが、円形、楕円形の核をもつ上皮系細胞もシート状にみられます。細胞診から確定診断はできませんが、大型の核をもつ異型細胞も確認されることから乳腺癌の可能性も否定できません。

 

これほどの大きさになると手術も難しいです。摘出できても縫合する皮膚がありません。
抗腫瘍性サプリメントで経過をみてもらうことにしました。


 bookリンク

boarモルモット、巨大乳腺腫瘍

boar雄モルモットの乳腺腫瘍

boarモルモットの乳腺腫瘍(悪性のケース

rabbitウサギの乳腺腫瘍

dogイヌの乳腺腫瘍

rabbitウサギの偽妊娠

boarモルモットの両側乳腺腫瘍

boarモルモットの乳腺腫瘍 手術を希望しないケース


  

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投稿者: オダガワ動物病院

2023.07.30更新

 

あ tiger仔ネコのノミ感染 


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保護した生後2ケ月の子猫の皮膚に『黒いもの』が沢山ついていることで来院しました。(赤矢印)

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セルハンテープで『黒いもの』を採取しました。

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顕微鏡(40倍)でみるとノミが見られました。

 最近はペットシップからネコを購入することが多く、保護ネコをみることが少なくなりました。そのためこのようなノミ感染の症例を見ることは稀になりました。

 本日はレボリューション®を皮膚に滴下しました。ノミの卵に効果ある薬剤はないので、1回の駆虫薬では再発することがあります。そのため来月必ず来院することを説明しました。ノミはヒトにも感染することがあるので注意は必要です。


 bookリンク

dogtigerrabbitchicksnakeノミの生態

tiger仔猫の健康診断❶
(内部寄生虫、外部寄生虫、フィラリア予防について)

chickハトのバジラミ

dogtiger犬猫用のノミ・ダニ製剤について

tiger皮膚病で来院したら耳ダニ(Otodectes cynotis)が原因のネコの症例 

dog犬の代表的な外部寄生虫

rabbitウサギとノミの感染


  

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投稿者: オダガワ動物病院

2023.07.26更新

 

あ boarモルモットの乳腺腫瘍 手術を希望しないケース


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 4歳雌のモルモットの左乳腺にコンマ1cmのしこりが見られセカンドオピニオンで来院しました。(写真のクロマルのあたり)

 触診より乳腺腫瘍と診断しました。オーナーはできたらできたらこのままで維持できることを望んでいました。

 当院で手術で摘出した乳腺腫瘍の病理検査は70%位が良性腫瘍、30%位が悪性腫瘍です。しかし施設によっては悪性が70%-80%を占め肺転移がみられる症例もあり、健康であれば手術が最適な選択になることを話しました。
 本日はオーナー意向も加味して、乳腺の細胞診を行い、抗腫瘍性サプリメントを処方しました。

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乳腺の細胞診
 多数の変性した好中球が観察され、リンパ球もマクロファージも散在されます。角化物、角化上皮細胞もみられますが、悪性所見はありません。細胞診では化膿性炎症と診断されますが、角化物が多いことから上皮性良性腫瘍の可能性も完全に否定されません。

 乳腺腫瘍にエビデンスのある内科的な治療はありません。本症例はこのままにして大きさに変化なく一生おくることができればよいですが、7-8年位生きるモルモットがこの状態を3-4年続けられるかと考えると疑問が生じます。私の経験では時がたつと乳頭から血の混じった分泌物がみられたり、腫瘍が大きくなり自潰したケースも経験しています。

 この症例は『しこり』の大きさに注意してもらい、必要に応じて細胞診をおこない様子をみることにしました。モルモットは脚が短いため腹部の『しこり』は大きくなった場合は発見しずらい点が欠点です。

 また本症例は雌ですが、モルモットは雄でもよく乳腺腫瘍は発生します。当院では1/3位が雄と記憶しています。
大学の病理学教室と開業医の共同論文でも同様の報告もあります。


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boarモルモット、巨大乳腺腫瘍

boar雄モルモットの乳腺腫瘍

boarモルモットの乳腺腫瘍(悪性のケース

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rabbitウサギの偽妊娠

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投稿者: オダガワ動物病院

2023.07.26更新

 

あ chickハムスター、下唇の『赤いできもの』


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昨日、約1歳のジャンガリアンハムスターの下唇に『赤いできもの』が見えることで来院しました。(黒矢印)
拡大鏡で見ると、サクランボ様のものが下唇に付着していました。

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『赤いできもの』はハムスターが治療に協力的だったので、無麻酔でヒト眼科用のハサミで切除しました。
切除したものは病理検査をお願いしました。
なお無麻酔の切除はすべてのハムスターにできる訳ではありません。

 

病理の結果
切除された左下唇腫瘤は明らかな腫瘍性変化はなく、マクロファージ、多核巨細胞、好中球が観察され化膿性肉芽腫炎症と診断されました。今後は良好な経過をとる場合が多いそうですが、病変のマージンは不明瞭なため注意が必要とのことです。


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投稿者: オダガワ動物病院

2023.07.24更新

 

あ rabbitウサギの鼻炎、副鼻腔炎について 


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 3歳令のウサギで2ケ月前よりくしゃみ、鼻汁が認められ来院しました。

 ウサギの鼻炎、副鼻腔炎は当院でもよく見ます。主な原因として細菌感染に関係しているケースが多く、鼻汁から検出された細菌としてPasteurella multocida、Bordetella bronchiseptic、Pseudomonas spp, Staphylococus sppなどが報告されています。2種以上の混合感染の場合もあります。

  

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 本症例の右鼻の鼻汁の細胞診(簡易染色)。好中球が多数見られました。球菌も散在されました。
左鼻の鼻汁の細胞診も同様の所見でした。

 ウサギの鼻炎、副鼻腔炎は罹患して早く来院したケースでは抗生剤投与でよくなることもありますが、時間が経った重症症例では。難治性の経過をとることもあります。鼻より細菌が涙管に入り涙嚢炎を併発する症例もいます。
重傷例では細菌培養検査、歯や上顎、下顎骨のの確認のためレントゲンが必要な場合もあります。

本症例は抗生剤(エンロフロキサシン)の投与で経過を見ています。 


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投稿者: オダガワ動物病院

2023.07.24更新

 

あ chickイヌの多中心型リンパ腫(Lymphoma)


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下顎リンパを細胞診

 17歳雄のチワワの左右の下顎リンパ、膝下リンパが腫脹して来院しました。
下顎リンパを細胞診しました。

結果
 小型ー中型の核を持つリンパ球は主体に観察され、均一の大きさの核をもつことから、細胞診では高分化型(low grade 小細胞性)のリンパ腫の可能性が高いと診断しました。

 17歳で体力的にも弱っているためステロイドのみ処方しました。最初の1週間でリンパ節は小さくなり、現在2日1回の投与でみています。


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2023.07.21更新

 

あ chickヨークシュテリア、東洋眼虫(Thelazia callipaeda)の感染 


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 14歳のヨークシュテリアが最近眼を気にしているので、オーナーが注意深く見たら寄生虫がでてきたので持参してくれました。

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 拡大するとこんな様子です。

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 頭頂は長円形型の口腔が見られました。

寄生虫の大きさ、拡大所見の特徴から東洋眼虫と診断しました。 

 東洋眼虫は主に眼の中の結膜嚢、瞬膜下に寄生し、眼球上は蛇行運動します。雄1-1.5cm、雌1cmの大きさです。
マダラショウジョウバエが中間宿主です。眼ヤニや涙液に含まれる『たんぱく質』が好きなハエです。春から秋にかけて野山、公園、ハイキングに行くとまとわりつく黒い虫のことです。コバエ、メマトイとも呼ばれています。

 家庭内では腐敗した果物・野菜、フルーツジュース、ビールなどの酒類、パンといった発酵物が好きで繁殖します。一人暮らしで綺麗好きの方はみることは少ないとおもいますが、家族の多い家では排水溝のあたりを飛んでいる場合もあります。掃除はこまめに、清潔に保つことが大切です。どこで感染したか特定は無理です。

生活史
 東洋眼虫のき感染仔虫をもったマダラショウジョウバエがイヌの涙液を吸うとが口器からイヌの眼内の結膜嚢入り感染が成立します。約20日で成虫に成長し(雄、雌)になります。この成虫が眼表面で発見されます。成虫(雄、雌)から仔虫含有卵ができます。仔虫含有卵は涙液ととも再びマダラショウジョウバエに吸引され、体内で感染仔虫(温度25-30度の条件で10-14日位)になります。マダラショウジョウバエはイヌの涙液を吸すとき感染をおこします。
この繰り返しで増殖します。
  

 処置
 東洋眼虫に駆虫薬はありません。人工涙液などの点眼液を多く入れるか、また局麻の点眼で虫を弱らせ、虫体を眼科用ピンセット、綿棒で摘出するしかありません。この症例は当院では1匹捕まえられました。眼科検査で二次感染、角膜の傷もなく、幸いこの症例はオーナーが同様の処置が可能なので自宅で摘出してもらうことにしました。自宅でできない場合は繰り返し来院してもらうしかありません。その後オーナーの方は8匹捕まえたそうです。そのようなことを繰り返していたら、初診時から2週間位で虫はみられなくなっりました。


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投稿者: オダガワ動物病院

2023.07.19更新

 

あ rabbit仔ウサギ、コクシジウム感染の下痢


 

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 生後1.5ケ月の仔ウサギが昨日から急性の下痢をおこして来院しました。
下腹部が糞まみれになっています。

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 検便をするとコクシジウムが見られました。

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 広い視野でみるとコクシジウムは濃厚感染しているみたいです。
駆虫薬をのまし、整腸剤を処方しました。本日より食欲不振になっていたので、強制給餌を指示しました。
体温も低く、予後心配です。


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投稿者: オダガワ動物病院

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