小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2015.03.07更新

あdogイヌのコクシジウムcamera


 生後4ヶ月のダックスフンドが東京都世田谷区からみえました。
 下痢など臨床症状はありませんが、幼イヌなため検便もしたところコクシジウムが発見されました。

 この寄生虫は原虫類に属し、イヌの糞便中に排出したコクシジウム卵がイヌの口から入ることで感染します。幼イヌに多く、そのため子犬を多頭飼育している施設では水平感染がおきる可能性が高く注意が必要です。

 コクシジウムはアイメリアとイソスポラと呼ばれる2種類があり、イヌでは後者が原因となります。
 急性の場合は、水様性の下痢をする場合が多く、粘液や血がまじった下痢もすることもあり脱水で死亡する個体もいます。しかし本症例のように目立った症状が現れないケースもいます。


あcamera検便でみられたコクシジウム

 治療はサルファ剤を投与しました。またイヌちゃんが使用しているものは可能なものは熱湯消毒してもらいました。
 サルファ剤は駆虫には1-2週間(またそれ以上)薬剤を飲ます必要がありますが、1回で駆虫可能なトルトラズリルの投与をする場合もあります。本院でイヌに使用した経験では副作用なく、良好な駆虫効果が得られていますが、まだ症例数が少なく、詳細は不明です。


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最終更新:3月7日(土)16時9分


 

投稿者: オダガワ動物病院