仔猫のハジラミ感染(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)
2018.05.02更新
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仔猫のハジラミ感染(Felicola subrostratus)
推定2ヶ月の仔猫を保護したところ、皮膚から『白い粉』がでていることで
地元川崎市多摩区から来院しました。
『白い粉』を顕微鏡(×100倍)で診るとハジラミ(若虫)が観察されます。
駆虫はフィプロニール製剤を使用しました。
フロントライン®のスプレー製剤(写真左)は生後1日目から、
滴下剤(写真右)は生後8週令から。
ハジラミに使用可能です。一般的にハジラミの駆除はノミ製剤で対応可能です。
別の症例(中原区から来院)ですが、ハジラミ(成虫)はこのような形態です。
このネコハシラミは『寄生特異性』が強く、ネコ以外にはうつりません。(同然ヒトにもうつりません。)
ハシラミは皮膚のフケ、分泌物などを食べて生活しています。毛に卵を産み、孵化して、若虫になり数回脱皮して成虫になります、一生を同じ猫で過ごし、卵から成虫まで30日間の期間です。
ハジラミは直接皮膚を吸血することはありませんが、時に皮膚を噛み、血液を採取する場合はあります。非活動的で、シラミ目より刺激性があります。多数寄生すれば皮毛が咬まれ脱毛し、痒みを生じて、湿疹、化膿病変の原因になる場合もあります。冬季に発生が多い特徴があります。
他の動物のハジラミ感染は
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