小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2022.12.24更新

 

あ ■イヌの膿皮症


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このホームページに記載されている疾患の予後、
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お断りしています。

当院での診察、薬剤希望の方はペットをつれて来院ください。


あ

 毎年夏になると膿皮症をおこす5歳雄イヌです。(写真1)秋になるとよくなるそうです。

 皮膚には常在菌が存在しますが、免疫が低いイヌ、アレルギーのあるイヌなどでは、皮膚環境のバランスが崩れて、紅斑や痂皮などを呈する病態を膿皮症といいます。
この症例は前院の皮膚培養検査でスタフィロコッカス・シュードインターメディウス(Staphylococcus pseudintermedius)が検出されました。
この菌は一般的に「ブドウ球菌」と呼ばれ写真1ような表在性膿皮症の原因になります。
0.5%のクロルヘキシジンのシャンプー、抗生剤(ケフレックス®)が処方されていましたが効かなくなり新しい抗生剤を提案されたそうです。

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  最近イヌの膿皮症には経口抗生剤ではなく、シャンプー療法が中心になっています。
 本院では0.5%クロルヘキシジンのシャンプーではスタフィロコッカス・シュードインターメディウスに対して濃度が薄いと考え、2%含有のクロルヘキシジンのシャンプーを処方して週2回洗ってもらいました。その後皮膚は季節が秋になったこともあり皮膚はよくなりました。(写真2)
 シャンプーのみでうまくいかないときは、外用抗生剤フクジン酸ナトリウムの塗布を考えていました。

  この症例のような中程度の膿皮症に抗菌剤を使用すると耐性菌をつくり、本症例のように抗生剤のグレードがあがってしまいます。すると将来どうしても抗菌剤が必要な場合に効かなくなることが予想され、シャンプー療法で治るなら抗生剤は使用しないことが賢明です。しかし重症な膿皮症には必要な場合もあり担当獣医師とのインホームドコンセントが大切です。


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投稿者: オダガワ動物病院

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