小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2018.05.20更新

■グラム染色で診断した芽胞菌Spore-forming bacteria  
 この症例は15才の雄のチワワで食事を変更したら下痢になったケースです。
1日3回とやや便はおおく、量は普通だそうです。

 ◇犬の糞便1g中に10億個~1,000億個(10の10乗~10の12乗個/mL)の腸内細菌が存在し、その種類は、乳酸菌を始め100種類以上です。

 ◇無染色標本では、菌種は予想できません。そこでグラム染色をしました。

■グラム染色
 細菌は顕微鏡の裸眼ではわかりません。この症例はグラム染色をするとこで、原因の細菌を芽胞菌お推測して、抗菌スペクトルのあるメトロニダゾールmetronidazole の投与をしたケースです。

■グラム染色で診断した芽胞菌(便染色)Spore-forming bacteria
 
 ◆細菌の中には生育環境が悪くなると、芽胞をつくって耐えるものがあります。

 ◇バシラス(Bacillus)属とクロストリジウム(Clostridium)属は、菌体内に芽胞作成します。
 
 ◇芽胞は細菌の一種の耐久型であり、培養条件の悪い場合に形成され、一切の代謝は止まるが、生命は維持され、適当な環境に再会すると、再び細菌に復元し増殖を開始します。
 増殖している菌を栄養型と言い、芽胞は休眠状態の細菌です。

■メトロニダゾールMetronidazole (フラジール®)
 芽胞菌は抗菌剤は効きにくいとされていますが、今回の原因菌をバシラス(Bacillus)属とクロストリジウム(Clostridium)属と予想して、抗菌スペクトルのあるメトロニダゾールを使用しました。
 
 予想に反して、翌日より犬は良くなりました。芽胞菌であることを考慮して、1週間は投薬を指示しました。その後も良好です。





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投稿者: オダガワ動物病院

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