小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2015.04.20更新

あ
 rabbit前縦隔に「しこり」のあるうさぎの診療、ステロイドとウサギ


   雄の3才6ヶ月のうさぎが神奈川県川崎市中原区より来院しました。
 これまでかかっていた動物病院に不満がある訳ではないのですがセカンドオピニオンで本院を訪れました。

 これまで1年半前と2ヶ月前に他の動物病院で「毛球症」と診断されました。2ヶ月前の「毛球症」のとき、レントゲンで前縦隔に「できもの」があることがわかりました。

a

aレントゲンでは前縦隔の「できもの」は確認できましたが、本院来院時はうさぎが興奮してうまく撮れませんでした。このウサギは前縦隔の「できもの」によく診られる眼の瞬膜の突出はありませんでした。

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 前縦隔の「できもの」にはリンパ腫・胸腺腫・膿瘍などがあり、それらを診断するためには可能ならエコーのガイド下で細胞診をして確定診断をすることが良いとされています。リンパ腫と診断できればよりよい抗腫瘍剤の投与も検討できます。胸腺腫ならとくに効果ある薬剤はないと推察できます。そのため胸腔穿刺は獣医学上重要な検査です。しかしウサギは、胸腔に針を刺したのみでショックを受けて死亡するケースも希にあると言うはれています。
 
 そこで前の動物病院では前縦隔の「できもの」の治療でステロイを2ヶ月間減量しながら飲ませていました。

 そこで「ステロイドをこのままいつまで服用しなければならないのか、また投与の良い点・悪い点を」訪ねたくセカンドオピニオンで本院を受診しました。
 
 今の検査結果のみでは。このままステロイドを維持量で投与してみることやっとでです、なんとなくステロイドを飲ませることでオーナーは納得されているのか。 これ以上の良い診療を希望されるなら、胸腔穿刺で細胞診を行わないとできない点を伝えました。なおウサギはステロイド代謝は苦手とされていますが、臨床の場では結構耐えてくれます。

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●参考資料 ウサギへのステロイド剤の使用 
 ステロイドは使用法の難しい薬剤です。長期投与すれば副作用はでます。しかしステロイドを投与しなければ生きてゆけない病気もあります。しかし上記したように結構耐えてくれます。
 本院では必要な場合のみウサギに使用しています。また長期投与には注意しています。
 ウサギはストレスに弱いので、ステロイド投与によりストレス状態にすることは良いことではありません。好中球を融解させる報告もあります。ステロイドへの抵抗性を猫>犬>牛>豚・人・馬>うさぎ・マウス・ラット・ハムスターと定義している場合が多いです。
 その理由として諸説ありますが、ステロイド母核をもつ葉(ジギタリス葉・ユリ・自然薯など)は草食獣に食べられないように苦味を発して種の維持を計っています。そのため草食獣は食したことが殆どないステロイドの代謝が不得手な動物です。また私達がステロイドを飲むとき苦みが生じるのはこのためです。しかし雑食性動物は進化の過程でステロイドを代謝する酵素を獲得したのでウサギに比べて適応力があります。

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 最終更新:平成27年4月21日(火)9時40分

 

投稿者: オダガワ動物病院

2015.04.20更新

お
rabbitウサギの尿について


ウサギの正常尿
 尿検査紙はウサギ用はありませんので、ヒト用で代用しています。
① 
③ 
写真①、ウサギの尿はカルシウムが腎臓から排泄されるため正常で濁っています。
写真②、遠心すると沈みます。
写真③、ウサギの尿pHはアルカルです。写真④、溶けているのは炭酸カルシウムでです。
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ウサギの赤い尿
 
地元、川崎市多摩区登戸新町の方より、購入したばかりのウサギの尿が赤いので診てほしいと依頼がありました。
早速、尿検査をおこないました。人や犬猫でも、尿が赤ければいろいろな疾患が考えられます。

 
 
オーナーが持参された尿と尿検査

 ウサギは野菜などアルカリ食を食べますので、尿pHは正常でアルカリになります。
そのため血液のpHは7.4前後で維持しています。
 赤く見える尿ですが、尿検査で上記のように尿潜血は陰性です。
ウサギの尿はストレス・たべものによって、色がいろいろ変化すると推察されています。残念ですが、正式な理由は不明です。
 この症例は治療の必要はありませんが、尿潜血 陽性の場合は、膀胱結石、雌なら子宮腫瘍などの疾患が考えられます。
 他の解釈は犬猫とおおきな相違はありません。 
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ウサギの潜血プラスの尿
① 

 
 写真①、見た目は、写真②、遠心後は普通の尿ですが、写真③、尿検査では潜血はプラスになった症例です。このように、尿検査は肉眼では判断できないことを検出してくれる鋭敏な検査です。
またこのウサギは食欲不振なため、尿pHも酸性になっています。また
写真②では沈渣もありません。

rabbit血尿のウサギ

 うさぎはCaが腎臓から排泄されるので、正常で少々濁った尿にみえます。

またときには正常でも赤みのかかった尿にみえることもあります。



 
  正常、異常の鑑別は尿検査でおこないます。尿検査で潜血が陽性なら、どのかに疾患があると考えた方が賢明です。

 紹介した症例は潜血が陽性で、レントゲン検査では結石はありませんでした。

 うさぎは膣前庭が広く、尿と帯下の区別はつきにくい動物です。

 抗生剤を1週間のんで、尿潜血が治らない場合や、再度おきる場合はたいてい子宮に腫瘍がある場合が殆どです。

この症例も手術をしました。


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投稿者: オダガワ動物病院

2015.04.19更新

■血尿のウサギ 
 
  2歳半のネザーランド・ドアーフが血尿を主訴に東京都品川区より来院しました。血尿が毎日止まらないことでオシッコシートの上にこのような尿をよくするそうです。

上記のような血尿のウサギを診療しているとオーナーが血が外陰部から出ると、やたらあせるケースが多いです。
  早く診療をうけることは大切ですが、緊急疾患であることは少ないです。(子宮内膜静脈瘤の場合は緊急性ありますが殆ど希なな疾患です。)
 

 またこのような疾患は子宮に腫瘍などがあるケースが多く、オーナーには年齢、費用、リスクをよく考え冷静な判断をお願いします。 
 
 

 翌朝本院に来院しました。夜間診療可能動物病院に1日入院した関係で食欲が不明な点、また同上の施設での血液検査等の結果で良くない値があったため、ストレス状態にあると診断して、来院時は手術を見送りました。
 2才という若い年齢を考え近いうちに手術をしたほうが良い旨をつたえました。

 夜間診療可能動物病院で装着したエリザベスカラーなどをはずしました。すると家で食欲も改善し、一時血尿もなくなりなり元気になりました。
 
 しかし2週間の間に3回、血尿があったため、今日手術に踏むきりました。
 
 ウサギは緊急性がなければ、ストレスを受けやすい動物であることを考慮して手術日などを決めてあげる必要があります。

■ウサギの尿 
ウサギは正常でも赤い尿をすることがありますので、尿検査での確認が必要です。
 (ウサギの尿検査は人用の尿試験紙で十分です。)
 

 

。自宅では写真のような血尿をするそうです。尿検査では潜血(+++)です。うさぎは膣前庭がひろく、尿とおりのもの区別はつきにくい動物です。 

 

持参された尿を注射器にとるとこのようになります

 
 うさぎはCaが腎臓から排泄されるので、正常で少々濁った尿にみえます。
 ときには正常でも赤みのかかった尿にみえることもあります。

■レントゲン検査 夜間診療可能動物病院の写真です。
 
 夜間診療可能動物病院ではレントゲンは異常なく、エコーで子宮の異常を確認したと記載されていました。

 エコー検査はウサギでは協力的でないとできない検査です。子宮の異常はレントゲンでは中期以後にならないと画像での確認はできないことが多いです。

■レントゲン検査 
 
 子宮の陰影は確認はできませんでした。

 レントゲンで膀胱部分が白くうってますが、Ca尿が貯まっているとこのようにレントゲンで写ります。レントゲンでは子宮の陰影は診られませんでした。
白く見えるのはCa尿です。 

 潜血が陽性ですが、レントゲン陰影は結石はありません。

■レントゲン検査 エコーでは少々太くなった子宮が示唆される所見が得られました。



 一般的にレントゲンで膀胱結石がなく、血尿が続けば高い可能性で子宮・卵巣に腫瘍などがあります。
■レントゲン検査 夜間診療可能動物病院の写真です。
■本院で手術しました。手術前で毛刈が終了したところ。
摘出した子宮・卵巣です。

■病理検査 
 子宮内膜過形成(簡単な表現なら良性の腫瘍です。)
 子宮内膜は異型性のない子宮腺上皮細胞の乳頭状・管状増殖(過形成)によって、多巣性かつ中等度に肥厚しています。
 子宮の内腔や過形成性構造の内部には、弱好酸性の液体が貯留しています。子宮内腔には凝血塊も散見されます。筋層や漿膜に著変は認められません。
 標本全体を通じて、腫瘍性変化、感染性病原体、有意な炎症細胞浸潤は認められません。
 また卵巣は異常ありません。

■手術中の所見
 手術は正中切開で行いました。左の子宮角に腫瘍が見つかりました。
左の子宮角に腫瘍がみられました
■摘出した子宮・卵巣

卵巣・子宮を無事切除しました。

■病理 
 び慢性嚢胞状、限局性腫瘤状、子宮内膜過形成腺筋症という診断でした。
 子宮内膜過形成は長期のよるエストロジョン、プロジュステロンの分泌で子宮内膜の刺激でおきます。
 この結果、子宮腺・子宮内膜にしょう液が溜まりこのような病変ができるそうです。
 このような様子を静脈瘤と言うのではと感じました。
静脈瘤は分かれ目の多い血管にできやすいです。大きくなると静脈瘤の璧に血液が通わなくなり破裂します。

ウサギでは希に子宮静脈瘤の破壊で、外陰部より、出血が止まらず来院する症例があります。

術後、本院は埋没縫合します。1週間後の写真です。

写真は1週間後本院でした尿です。血尿は改善されていました。

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

投稿者: オダガワ動物病院

2015.04.19更新

オダガワrabbitウサギの赤い尿




持参した尿

地元川崎市多摩区登戸から来院した4才雄のうさぎです。
本日血尿かもしれないとことこで尿持参で来院しました。
ウサギは正常でも尿が赤色になることがある動物です。

治療対称であるかどうかは、尿検査で判断します。
尿の色が赤くみえていても、尿検査で潜血が陰性なら、治療の対称ではありません。


この症例は尿潜血陰性なので、無処置としました。またウサギのpHは正常でアルカリです。

 このような症例は時々来院します。

 本院の経験では、①うさぎの長期のペットホテルや、②うさぎが遠くから来院すると、いつも肉眼では尿が赤くなる症例を経験しています。何れも尿潜血は陰性でした。
そのため個人的にはストレスも関係していると推察しています。
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■しかし尿潜血陽性の場合
膀胱結石、子宮・卵巣腫瘍などの場合もありますので、注意は必要です。

いし
rabbit膀胱結石

しきゅうrabbit子宮・卵巣腫瘍


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 最終更新:平成27年4月19日(日)9時34分


 

投稿者: オダガワ動物病院

2015.04.19更新

オダガワ
rabbitウサギの精巣腫瘍


あ 

 川崎市宮前区より、腹部がはれているとのことで、来院した10才 雄 ダッチ種です。うつ伏せで診ると、左の精巣がはれています。

あ

 細胞診
セミノーマを疑いました。
年齢が高齢なことより、経過観察としました。

●セミノーマは良性の腫瘍の1種です。


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血尿を呈したウサギの子宮腫瘍

 


 

投稿者: オダガワ動物病院

2015.04.01更新

オダガワrabbitウサギの乳腺腫瘍


 


 ■ウサギの乳腺 
  雑種8才雌です。たいぶ前から乳腺に「しこり」があり来院しました。体重は2.0kgです。
 この症例は4対8つの乳腺すべてが触診で腫瘍化してました。



■乳腺の細胞診をしました。 
 低倍率で多数の集塊があり、核の大小不同があり、乳腺癌と診断しました。
 
 うさぎの乳腺癌は「ガン中のガン」で外科で切除してもすぐ再発する場合が多いです。
 手術は可能ですが、全身状態も悪く、ウサギの乳腺腫瘍のキャラクターも考慮して、無処置にした症例です。 拡大してみると、赤く腫れあがって自壊が心配です。うさぎの乳腺腫瘍は悪性度が高くわるいことが多い腫瘍です。1つとっても、また別の乳腺にできることがよくあります。
 

 この乳腺腫瘍は皮膚の固着はなく、摘出は可能ですが、オーナーとは血液・生化学検査をして麻酔のルスク、年齢を考慮して考えましょうという提案をしました。
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■参考資料 偽妊娠による乳汁の過剰

 別のうさぎですが、乳腺が腫れて来院しましたが、細胞診をすると、乳汁が過剰に貯まってました。腫瘍ではなくこのようなケースもあります。


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投稿者: オダガワ動物病院