小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。

2014.11.15更新


 

 

 

 

 

 

2週間前より、白い便をする理由で、セキセイインコが来院しました。
3歳・雄の症例です。川崎市多摩区菅馬場からの来院です。体重は27gです。
                        

 

 

 

 

 

このような白い便が一面にありました。
寄生虫・真菌は陰性でした。


 

 

 

 

 


便のヨード染色写真
正常便と比べて、明らかに、デンプンの消化酵素の減少の疑いがあります。


スダンⅢ染色・本症例は脂肪の消化はまずまずでした。


グラム染色像
 

膵臓の外分泌不全を診断するには、人・犬・猫では確定診断にTLIをおこないます。
TLIはその動物用特有の薬剤を使用して調べなければなりません。残念ながら鳥類用ではTLIを調べる薬剤が開発されていないのでこれ以上の検査はできません。
 そのため以上の臨床所見と、便の消化器の検査より、暫定的に膵臓の外分泌不全と診断した症例です。
 

このセイセイインコは消化酵素を投与すると便はよくなりました。しかしやめるとまた便が白くなります。


作者: オダガワ動物病院