小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2012.03.31更新

オダガワ

rabbitネザーランドドアーフの肛門に便がついたことで

来院しました。

 


 8才のネザーランドドアーフの雌が肛門に便がついたとのことで来院しました。
これまで掛かり付けのペットショプで時々便をとってもたったそうです。
今回は便も少々緩いので、本院を訪れました。

便をぬるま湯にしめらせたガーゼーでとりました。
 毎日、上図ようにひっくり返して、便をとるように指示させて頂きました。このような状態が続くと膀胱炎を併発します。
この状態はうさぎにも、またペットとスキンシップを行うオーナーにもよくありません。
また肛門の部分のジャンプーは獣医師の間でも賛否両論です。
本院では積極的にはしてません。


 またこのうさぎは肥満でネザーランドドアーフにかかわらず、体重が2.1kgもありました。
たぶん肥満で肛門についた便をとれないとおもいます。そのため盲腸便をたべれなくなります。

この症例ではありませんが、うさぎの盲腸便と普通の便
 盲腸便を食べれないとうさぎは健康を害するので注意が必要です。
ラビットフードのみで飼育すると、肥満傾向になる傾向が多いです。このうさぎは牧草を中心にあげることを指示しました。
うさぎの体重は人用のヘルスメーターで1kgあれば測定は可能な機種が多いです。
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うさぎの盲腸について
 盲腸は胃の20倍はあります。小腸はうさぎ全体の12%、(犬猫は22%)しかなく摂取物の多くは小腸において消化吸収されることなく、回腸・盲腸・結腸の接合部へと移動して、おおむね拡散します。

 盲腸の収縮は内容物を近位結腸へ排泄されるもの、結腸膨大部の収縮が小さな粒子と液体を盲腸に戻すよう作用させます。

 大腸はうさぎ40%を占め、粗い繊維は急速の排泄され糞となる一方、盲腸内に残った成分は、しばらくとどまり発酵させる。発酵産物(アミノ酸、揮発性脂肪酸、ビタミンB1,ビタミンk) は主に夜間排泄され、(盲腸便)ウサギはこれを肛門から直接食べます。

 盲腸便は表面を粘膜で保護されており、胃の中でも発酵が続きます。胃酸により粘膜がとけると、内容物が流出して発酵は終了します。
流出した発酵産物(アミノ酸、揮発性脂肪酸、ビタミンB1,ビタミンk)は小腸で吸収されます。

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作者: オダガワ動物病院