小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2014.06.01更新

オダガワrabbitセキセイインコの痛風


 

 他院で、痛風と診断されたがよくならず、セカンドオピニオンでの来院です。 生後1歳のセキセイインコですあ

 黄色い結節がたくさんあり、痛みがあるやしく歩行も足を引きずっています。左足の結節が多数みられました。ここ1週間でとにくひどくなったそうです。一説によれば人の痛風の痛みは洗濯ばさみは夾んだ時の4倍もあるそうです。また全体に毛抜けてきたそうです。
 
 痛風が進行すると尿酸が尿酸ナトリウムの結晶となって、関節や軟骨の周辺、腱や皮下組織などに沈着し、コブ状の組織をつくります。これを痛風結節といいます。尿酸は白色・無味・無臭の物質です。診断には関節穿刺が必要です。この症例は針状物質が沢山検出されて、痛風と確定診断しました。しかし痛風結節が小さいと診断に苦労する場合もあります。 
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■処置
 当院ではヒトの痛風の分類法がセキセイインコにも使用可能と考えています。無症状高尿酸結晶、急性痛風関節炎、間欠性痛風、慢性痛風関節炎に4期に分けて処置を考えています。このセキセイインコ間欠性痛風と考え痛み止め、ヒトの痛風薬を併用しました。1週間後、痛みも引きました。その後、痛風剤はずっと投薬を指示しました。間欠性痛風で痛みがあるときのみ、痛み止めを併用し、その後維持が可能だった症例です。
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■参考資料・人と痛風
 
尿酸は、ヒト、鳥類、一部のハ虫類では最終生産物です。分解できないのは人間やサルなどの高等な霊長類と、鳥類、魚類、爬虫類の一部だけです。犬猫などは尿酸をウリカーゼ(尿酸オキシダーゼ)により、5-ヒドロキシイソ尿酸に酸化し水溶性アラトレイン分解して体外に排泄するので痛風にはなりません。(例外、ダルメシアン、門脈シャント、腫瘍溶解症候群は除く)

 


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投稿者: オダガワ動物病院

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