小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2014.10.13更新

 

オダガワ■友人にウサギを預けたたら腰椎骨折を起こしたケース

腰椎ウサギ          友人にウサギを預けたところウサギをだっこして、落として腰椎骨折したケース。

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 友人にウサギを預けたところウサギをだっこして、落として腰椎骨折したケースです。ウサギは飼ったことがないヒトが預かると抱っこしたり、しつこくかまったりしてすごいストレスをうけます。
ウサギは木登りはしないように、高い場所はウサギにとって危険地域です。
しかしどういう訳かウサギを飼育すると抱っこしたがる癖があります。するとウサギは怖がり、暴れて落下します。
150-160cmから落下すれば、この写真のような骨折はいつおきても不思議ではありません。

腰椎骨折

写真のレンドゲンは昨日診療を受けた友人の近所の動物病院で撮り持参されたものです。
  

 腰椎の5番目、6番目が骨折しているのわかるとおもいます。ウサギは骨が脆く、そのためこのように落下刺激で回復不可能な骨折を起こします。

 残念ながら、このウサギは深部痛覚もなく、尿・便の出も悪く予後不良が予想されます。オーナーの希望があれば安楽死をかんがえても良い状態です。本日はカテーテルで尿を抜きました。

 9年生きてくれたウサギの最後がこの「人災」でおわるのなら残念です。 オーナーは実家・親戚・親しい友人があずれると安心する傾向がありますが、ウサギにとっては他人同然です。
 
 料金がやすく済む理由でお願いすることがあるとおもいますが、実家・親戚・親しい友人がどれだけうさぎの習性を知っているか重要です。動物病院をしているとウサギを友人等に預けて、死亡や急変など事故の電話連絡は多いです。

 具体的には上述したように抱っこする動物でないこと、またストレスを受けやすく、環境が変わると、食事をしなくなるウサギがいる点です。

 食事をとらない場合はどの動物病院に連絡するのか等、事前によく話しあっておく必要があります。

 そうしないと実家・親戚・親しい友人があずかってもらったこと大変なことが生じます。

 本院でもウサギのペットホテルはしてますが、緊張はします。そのため入れ物、また食事は家からもってきてもらいます。
 
 それでも時々、ペットホテルで食事量がおちて大変な思いもします。

 このウサギはその後来院はないので、予後は厳しいと考えられます。

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作者: オダガワ動物病院