小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2014.10.12更新

■うさぎの毛玉症
 このケースはうさぎによくあるケースです。

 3才の雌うさぎが夜になり急に食欲がなく、元気なく時間外緊急で神奈川県川崎市宮前区より来院しました。

 うさぎが冷たくなって、前肢を前にだしていました。

 レントゲンでおおきな胃がみられ、体温も35.7度と低く、急性毛球症と判断しました。

 治療は耳介動脈が確保できたので、輸液と保温を中心におこないました。

翌日は元気になって退院しました。


■血液検査(ウサギ)
RBC  739×104 (/ul)
PCV     49.9(%)
Hb     16.5(g/dl)
MCV      66(fL)
MCHC    22.3(pg)
TPP     7.2(g/dl)
ICT     >5
WBC  3500(/ul)
Hetero  2933
Lmy    825
Mon    642
Eos      0
Bas      0
Plat  少ない

■生化学検査(ウサギ)
TP    5.9(g/dl)
Albフジ 5.0(g/dl)
GPT/ALT 25(IU/L)
ALP   141(IU/L)
GGT    5(IU/L)
BUN   14.8(mg/dl)
CR    1.2(mg/dl)
Ca   10.8(mg/dl)
IP    5.1(mg/dl)
T-cho   23(mg/dl)
TG    318(mg/dl)
GLU   582(mg/dl)

血液ガス・電解質
pH     7.249
pCO2    30.5(torr)
pO2    102.3(torr)
HCO3-    13.3(mmol/l)
Na   136(mEq/l)
K    2.4(mEq/l)
Cl    89(mEq/l)

翌日は元気になって退院しました。

翌日血液検査(ウサギ)
RBC   606×104 (/ul)
PCV     40.5(%)
Hb     13.8(g/dl)
MCV      67(fL)
MCHC     34(pg)
TPP     6.0(g/dl) 
ICT     >5

WBC   4500(/ul)
Hetero  3060
Lmy   1440
Mon     0
Eos     0
Bas     0
  
血液ガス・電解質
pH     7.441
pCO2    31.1(torr)
pO2    101.9(torr)
HCO3-   22.4(mol/l)
BE 1.7(mol/l)

Na   142(mEq/l)
K    5.0(mEq/l)
Cl   101(mEq/l)


 本院の経験ではこのような症例はたいてい治りますが、20例に1例ぐらいで死亡する場合もあります。


作者: オダガワ動物病院