小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2014.11.29更新

オダガワ

■ウサギの白内障 
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 症例は7歳半の雄のウサギです。地元川崎市多摩区からの来院です。最近はうさぎも10歳位まで生きるウサギも多くなり白内障も診ることも多くなりました。このウサギは2年前に白内障と本院で診断した症例です。その後水晶体性白内障の早期発見の為、月1回通院しています。

 

はくない1

■ウサギの白内障 右目

 
 この症例は2年前より白内障が始まりましたが、特に処置はしてませんが当時より進んでいません。


はくない2

■ウサギの白内障 左目
 暗くなると見えにくくなるため、家の地図が頭に入っている慣れた環境にいることをつたえました。


 白内障の完治は手術しかありません。しかし本院では白内障の手術は対応してません。(ウサギの白内障の手術可能病院は本院調べでは不明)ウサギの白内障の原因は一部はエンセファリトゾーン症との関係も示唆されています。しかしエンセファリトゾーン症の駆除剤を飲んでも白内障が治る訳ではありません。また残念ならが、白内障は良い治療が開発されたり、発生をおくらせる仕組みがわかったわけではありません。また軽度のウサギの白内障ならヒト用白内障点眼のピノレキシン点眼も選択のひとつと考えますが防腐剤の副作用で角膜潰瘍になる場合もあり注意は必要です。本院の使用経験でよくなったことはなく、最近は使用してません。
 

 手術を行わない白内障の症例は水晶体性白内障の早期発見が重要です。水晶体性白内障から水晶体ブドウ膜、また緑内障等を併発するとウサギに痛みが生じ生活に支障がでます。この状態を少しでも回避するためこのウサギは月1回、眼検査をおこなっています。

 この症例のようにやや水晶体が白濁していて進行がとまっていれば良いですが、白内障では時に水晶体を構成する蛋白質が変性して白濁が進行します。この水晶体の中身が眼内に漏れると水晶体起因のブドウ膜炎が前房内に生じます。この状態は水晶体が漏れて、細くなり、一時期白内障が治ったかのように見えます。どきどきオーナーから耳にする00サプリメントが白内障に効果あったと言はれていることは、00サプリメントを飲んでいるとき、たまたまこの現象が起きて治ったと勘違いしていると推測されます。またヒトの白内障に効果あるサプリメント・点眼もありません。この水晶体ブドウ膜炎を放置しとくと、水晶体が薄いため、網膜剥離、緑内障を併発する可能性が高いとされています併発した疾患に対する処置が必要になります。


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作者: オダガワ動物病院

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