小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2014.10.04更新

■文鳥(学名:Padda oryzivora)の卵管脱
 午後7時に文鳥が朝から(午前6時ごろ)具合が悪いことで来院しました。昨日、卵を産んだそうです。

 診療すると、卵管がでていました。卵管の色が悪く予後が心配です。

■戻したところ
 卵管脱を戻しました。この後、総排泄腔に1糸かけました。
後は保温と、強制給餌です。

■その後 
 ◆この文鳥(写真は来院時の様子)は午後7時に修復しましたが、翌日午前4時に亡くなりました。 

 ◆卵管脱は脱出してから、動物病院(鳥類診療可能に限る)に来院するまでなるべく早くいくことがことがポイントです。

 ◆この症例は午前7時に状態の急変に気づき、午後1時には「赤いもの」がでていることに気づいてました。そこで様子を診たのが死亡した原因です。

 ◆本院の経験では文鳥は卵管が脱出してから推定3時間以内なら、9割の症例が回復しますが、6時間をすぎて修復した場合は脱出したものが壊死が始まるらしく、殆ど死亡します。この症例は推定12時間もかかっています。
 
 飼育されている文鳥が卵を産んだら、ぜひお尻のあたりを確認してください。




作者: オダガワ動物病院