小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2021.05.06更新

あ tiger皮膚病で来院したら耳ダニ(Otodectes cynotis)が原因のネコの症例


 

あ

肩甲間部に皮膚病が見つかり来院しました。皮膚検査では皮膚の寄生虫は陰性でした。

皮膚真菌も陰性でした。やたら掻くが主訴で来院してました。

1週間、抗生剤を処方しましたが、改善はありませんでした。

あ

あ
1週間後、耳を診るとタール状の耳垢が診られました。

あ

耳垢検査すると耳ダニが見つかりました。

猫の耳ダニはミミヒゼンダニ症と呼ばれ、耳道内に寄生する大きさは0.3mm~0.5mm位のキュウセンヒゼンダニ科のミミヒゼンダニ(Otodectes cynotis)の感染が原因の寄生虫性疾患になります。やたら痒がることが特徴です。自宅にある虫メガネを使うと動いている様子が見えることもあります。

ヒトは稀に咬まれると、皮膚炎が出ることがありますので注意が必要です。

この症例は駆虫剤として耳ダニに認可のあるレボリューション®を背中に滴下しました。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2020.02.11更新

あ chickセキセイインコの疥癬症


 あ

あ
痒みを主訴に、1歳雄のセキセイインコが来院しました。
嘴、脚が白くただれており、皮膚科の言い方では痂皮、鱗屑と表します。

あ

 皮膚を掻爬検査すると、疥癬虫が検出されました。
(赤矢印は成虫、青矢印は卵)
疥癬虫は毛がないところに病変を作る特徴があります。
成虫の体長は0.3-0.4mm位です。

抗疥癬剤を週1回で3-4回処置すると殆ど治ります。



■7日後の来院

あ

あ

写真からわかりずらいですが、痒みはとまり経過は良好です。
まだ脚の鱗屑病変が消えていませんでした、また翼下をよくかくそうです。
そのため本日は脚、翼下を中心に抗疥癬剤を塗布しました。

その後、14日後、21日後も来院していただき完治しました。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2020.01.21更新

あ boar激しい痒みのモルモット


 

あ

生後4ヶ月のモルモットです。

 他院で抗生剤、ステロイド投与しても痒みが収まらず来院しました。耳の後ろに掻いたあとが診られます。
当院の皮膚検査では、異常ありませんでしたが、疥癬を疑いレボリューション®を皮膚に滴下しました。

 3週間後、モルモットの来院はありませんでしたが、痒みは7日位でなくなったそうです。
疥癬が疑われたため、もう1回レボリューション®を処方しました。

 このオーナーは多頭飼育されていて、他のみ痒みの強いモルモットがいたため、すべての個体にレボリューション®を処方しました。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2019.08.09更新

あ rabbitウサギのツメダニ症(濃厚感染例)


 AHCC
8才雄のウサギの背中の皮膚が急に剥げたことで来院しました。
皮疹は鱗屑、痂皮が主体でした。

AHCC
鱗屑、痂皮の部分をセロハンテープで採取し顕微鏡400倍で鏡顕しました。
ツメダニ成虫()、ツメダニ虫卵()が診られ、ツメダニによる皮膚病と診断しました。

Amazon
顕微鏡を100倍の低視野にすると多くのツメダニ成虫が診られました。
しかしオーナーの稟告によればウサギは痒みを訴えていないそうです。
治療はレボリューション®を背中に滴下しました。

●17日後の来院

AHCC

たいぶよくなりました。ツメダニの駆除には最低2回と投薬が必要なため、今日もレボリューション®を背中に滴下しました。1回のみ投薬だと再発するケースもあります。


 

 

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投稿者: オダガワ動物病院

2019.07.31更新

あ boarモルモツトの疥癬症


 アレ
皮膚全体が粉をふくような皮膚病になり来院した1歳半の雄のモルモットです。
オーナーが診るにあまり痒みはないそうです。

AHCC)
皮膚の拡大写真、表皮が厚くなり、痂皮が多く診られます。
皮膚掻爬検査をおこないました。

ありがとうございます。
皮膚掻爬検査、顕微鏡100倍所見です。疥癬虫が発見されました。(

AHCC)
疥癬虫、顕微鏡400倍所見(

 この症例はモルモットに安全に使用できる疥癬虫治療剤、レボリューション®を背中に滴下してもらいました。
疥癬症のみなら月1回の皮膚滴下を2-3回おこなうとよくなります。

 このオーナーは他に2匹、モルモットを飼育されていました。疥癬症の症状は診られませんでしたが疥癬虫は接触感染するため、念のため残り2匹もレボリューション®を背中に滴下してもらうことにしました。

 またヒトにも感染の可能性もあります。モルモットが疥癬虫に感染していると、オーナーが痒みを訴えるケースも当院では経験しています。注意が必要です。


 

 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.03更新

adog犬の代表的な外部寄生虫


a

■犬のノミ症 
 犬にノミが感染すると、皮膚は「黒こしょう」のようにつずつずが診られます。
 日本では犬も猫ノミが殆どです。

 ノミが犬の体に寄生すると、かゆみのためにひっかいたりかんだりして皮膚炎を起こします。
 犬だけでなく、飼い主を刺すこともあり、激しいかゆみや皮膚炎を起こすことも少なくありません。
 またマンションなど密閉された環境で飼育している場合も最近ノミを診ることも多くあります。

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a

■犬のマダニ症(dog tick right arrow詳細はこちらへ
 写真のようなマダニが皮膚に寄生します。

 マダニは川沿い、野山の草に潜んでいて犬に感染します。
 新聞、ワイドショーで報告のあるright arrowSFTSウイルスはこのマダニの中に潜んでいます。
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a■犬の疥癬 sarcoptieccanisright arrow詳細はこちらへ
 犬の疥癬は皮膚の角質層に感染して、激しい痒みを示す疾患です。
 耳、鼻、腹部など皮膚の薄いことろにが好発部位です。
20年前はよくありましたが、最近は殆ど診なくなりました。--------------------------------------------------------------------

a■犬の耳ダニ 
  
耳の中から黒い耳垢がでてききて、犬ちゃんが異常に耳を痒がる場合は耳ダニがいることが多いです。
 早く来院すればほぼ治る病気です。経過が長いと内耳に炎症が及ぶこともあり、その場合は大変で,耳ダニはいなくなっても内耳障害は残ることもあります。
 
 また犬の耳ダニはヒトへの感染がある意見もあります。また耳の中が黒くても他の耳疾患のこともありますので、早く動物病院で診療をお薦めします。
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a

■犬のニキビダニ症Demodex canis) 
 生まれたときはニキビダニはいませんが、母犬から子犬は感染します。そのため殆どの犬はニキビダニはもっています。
 
 若い犬は(主に1歳未満)自然治癒する場合もありますが、また十分な免疫ができていないため、個体によっては皮膚病になることがあります。この場合は1歳位で自然治癒する場合もあります。

 年齢(主に1歳以上)が経ってからのニキビダニは基礎疾患を考えなければなりません。しかしみつかりにくいのが現状です。

 


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2018.06.03更新

おdog犬疥癬はヒトに接触感染します。


あ

 世田谷区からセカンドオピニオンで来院したケースです。2歳の雄のプードルです。家庭に来た時から、耳介、ひじやかかとなど被毛の薄い部分が『粉をまいたような皮疹疹』ができて、犬はひどいかゆみに悩まされていました。そして次第に病変は拡大していき、全身が激しい痒みがおき、皮膚は厚くなり悪化傾向になったため、本院を訪れました。

あ診断は皮膚の掻爬検査で疥癬を見つけます。


あ オーナーの腕です。オーナーも犬を飼育してから、慢性の痒みに悩まさせていました。疥癬はヒトにも一時的に感染します。

腕などが吸血されやすい部位です。

この症例は疥癬の駆虫剤で犬もヒトもよくなりました。


 

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2018.06.02更新

おdog犬のバベシア症


 犬のバベシア症は主にマダニの媒介犬の赤血球内に寄生する原虫疾患です。本邦では西日本に多い病気です。しかし①西日本からの引越し、②また犬と一緒に西日本への旅行したあと、③闘犬の多い地では関東・東北などでも稀に発生あり注意は必要です。
本邦での感染は病原性の高いBabesia gibsoniがほとんどで、病原性の低いBabesia canisが沖縄のみにいる程度です。
 神奈川の当院では以前、大阪から引っ越してきた犬で診た経験が数例ある位です。


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●感染様式
 マダニに刺されるか、闘犬で感染します。
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●症状は
 3週間の潜伏期間をへて、元気消矢・食欲低下・発熱・体重減少・溶血性貧血などをおこします。
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●診断
 血液塗抹標本から赤血球内のバベシアを探します。しかし効率のよい診断法ではないため疑われる疾患では、遺伝子診断が使用されています。またマダニの予防歴や、西日本への旅行歴も診断の補助になります。
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●治療
  犬のバベシア症はヒトのマラリア症に似ている関係で、マラリア症に使用されるクリンダマイシンの単独投与や、またメトロニダロール、ドキシサイクリンとの3剤併用療法があります。しかし以上の抗生物質療法は効率のよい方法ではありません。あくまで補助療法になります。
 駆虫には2009年ごろに再発売されたジミナゼンジアセチュレート注射剤(カナゼック®)の使用、またアジスロマイシン・アドバコン(日本なし・本院も取り扱いなし)の併用投与があります。しかしどんな薬剤を使用してもバベシアを完全に除去できる治療薬はありません。増殖を抑え、症状を緩和させる治療が限界です。免疫力がおちると再発する場合もあります。一度罹患した犬は通年のマダニ予防と定期的な通院が必要です。またこれら駆虫剤は 副作用も多く、投薬後は注意が必要です。

 


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2018.06.01更新

お
犬のノミアレルギーの症例


①犬のノミアレルギー疑いの皮疹

 ノミアレルギーは①写真のように尻尾の付け根を中心とした激しい痒みで来院します。時期は9月ー11月が多いです。

 下の写真②のノミ感染は7-9月に最も多く診られ、ノミアレルギーとノミ感染の病態は異なります。

 有名なヒトのスギ花粉アレルギーでは、花粉は1-2月に飛びますが、アレルギー症状がでるのは3-4月が多いです。アレルギー疾患はアレルゲンが多い時期と、症状の発現には1-2ヶ月のタイムラグがあります。写真①のノミアレルギーは上記したタイムラグの関係で、ノミ感染は7-9月におきますが、症状は9-11月に診られることが多いです。またノミアレルギーはノミが1匹でもいればおきる可能性があり、来院時はノミは発見されないことが殆どです。 
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■ノミ感染とは

  
②犬のノミ感染                  ③ノミ成虫

 犬のノミ感染はright arrowのある川崎市多摩区では通常7-9月頃おきることが多いです。
写真②の『黒い点』をセロハンテープで採取して顕微鏡で診ると、写真③のノミ成虫が診られます。ノミの駆除剤のみで治療可能です。
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■ノミアレルギーの治療
 ノミアレルギーの治療はノミの駆除剤を皮膚に滴下して、ステロイド剤を投与すると痒みは落ち着きます。
しかしやめるとまた痒みを訴える場合が多く、完治までは2-3ヶ月間の痒み止めの薬剤を使用することが多いです。

 この症例の犬ちゃんは9月に来院したこと、7月頃多摩川付近を散歩して他の犬との接触が多かった点、またノミアレルギー独特の皮疹を示していた関係で臨床診断としてノミアレルギーと診断しました。12月ごろまでステロイドを減量して様子をみていました。
 また以前、夏休みに避暑地で犬が多く集まる会合に参加する方に同様の疾患が診られたこともありました。

 


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2018.05.03更新

オダガワtiger猫の耳ダニ症 


なかじょう1

なかじょう2
camera初診時の右耳、左耳の写真

 地元多摩区の症例です。避妊手術目的で来院した猫の耳をみたところ黒くなっていました。オーナーに聞くと、よく痒がっているそうです。またオーナー自身も最近少々痒みがあるそうです。

 耳垢は、鼓膜の中心で作られ徐々に外耳を移動しています。そのスピードはヒトで1日に0.1mmと非常にゆっくりです。そして耳介ではがれ落ちます。この症例は耳ダニがいたためそのスピードが増して耳垢多くなったと推察されます。

 

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なかじょう3
camera耳掃除の内容物

なかじょう4

なかじょう5
camera顕微鏡(×100)で診ると、耳ダニ成虫(写真上)、卵(写真下)が診られました。

この症例は5枚目、6枚目のプレパラートで始めて発見できました。


 pencil2治療はセラメクチンを使用しました。

セラ 

 このオーナーは合計6匹の猫を飼っています。よく話を聞くと、他の猫も耳を痒がっているみたいです。新しく購入した猫に耳ダニが感染して、蔓延したみたいです。この耳ダニはヒトも痒みが生じますが、ヒトの皮膚では生育できませんので増殖はしません。しかし猫を治療しない限り再度おきる可能性があります。

 この耳ダニ症、単純な病気ですが、最近、本院ではよく診ます。またなぜかセカンドオピニオンでもきます。放っておくと、猫は中耳炎、内耳炎まで発達し治癒不可能になります。早めに気づいて、適切な薬剤を使用すれば100%治る病気です。ただし飼育している猫すべてに駆虫剤の投与が必要です。また卵に効果ある薬剤はありませんので月1回で合計2-3回薬剤は必要です。


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