診療動物
2019.01.03更新
投稿者:
2019.01.02更新
■
小鳥の診療
■小鳥の来院時の注意点
①必ず鳥の便を持参ください。検便は鳥類ではとくに重要です。
②必ずベットキャリーに入れてご来院ください。また待合室ではペットキャリーを絶対空けないでください。逃走させても本院は責任を負えません。
よくペットキャリーの中に水を入れて来院するオーナーをみますが、こぼれて飼育している小鳥がビショ、ビショになります。(写真)
よほどの長距離でなければ、水はのぞいて来院することを薦めます。
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豆知識
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小鳥は便も尿も同じ自然口からは排泄されます。
肛門という呼び名は適切でなく、総排泄腔、英語名クロアカが正式名称です。
そのため下痢と多尿をよく間違いて来院します。
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■また必ず検便とそのう検査受けましょう。原虫はじめ、犬猫では存在しない真菌などが感染していることがよくあります。そのため小鳥の診療に慣れた動物病院で行うことをお薦めします。
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■セキセイインコやオカメインコ、小桜インコ、など小鳥はそれぞれかかりやすい病気は多少異なります。
鳥類にはワクチンによる予防はありませんが、バランスの良い食事は大切で、小鳥を飼育したら、日々の体重測定が大切です。
■鳥のサプリメント、ネクトンS、ネクトンバイオについて
■鳥類の筆毛
■穀物鳥 セキセイインコ・オカメインコ・コザクラインコと文鳥の食事について
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■発情・飼育法に注意することで、未然に病気を防ぐことも可能な場合もあります。
■鳥の発情関連疾患
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2018.11.14更新
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卵詰まりの小桜インコ
(写真1)卵詰まりと診断して、用手法で卵を摘出しているところ。
寒くなると、本来、鳥類は卵を産む季節ではない関係か、卵詰まりの症例を多く診ます。
この症例は、急に体重が増えて調子が悪くなったことで来院した5歳のコザクラインコです。
触診で卵詰まりの診断はつきましたが、卵は複数詰まっていることも多くレントゲン検査をしました。
(写真2)
(写真3)
レントゲンでは卵は1つでした。(写真2、3)
(写真4)用手法で摘出した卵
カルシウム剤を投与し用手法で摘出して(写真1.4)無事終わりました。
しかしまた発情したとき卵詰まりがおきないかどうか心配です。
この症例は簡単に卵は出ましたが、卵詰まりの部位が悪いと死亡する場合もあります。
卵詰まりは緊張する疾患のひとつです。
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投稿者:
2018.08.01更新
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オカメインコの下顎のマス
10歳のオカメインコの下嘴に『結節』が診られ、増大傾向なので手術をしました。
ヒトの眼科用のハサミで切除して、レーザーを照射しました。
術後の様子
病理診断では切除した『結節』は
軽度に肥厚して、
重度の角化亢進を伴う表皮でした。
腫瘍性の変化はありませんでした。
術後2週間。
予後はよいみたいですが今後の経過観察は必要です。
他の動物の結節性疾患は
■ハムスターのリンパ腫
■モルモットの乳腺腫瘍
■モルモットの毛包上皮腫
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投稿者:
2018.06.30更新
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当院への交通アクセス
■電車
■小田急線(中央改札)・JR南部線(生田緑地口)
登戸駅下車
[出口]から徒歩約3-4分
駅前パチンコ店、ハトヤから中野島方面200mにあります。
■駐車場
東名高速道路・川崎インターチェンジより車で15分~20分。
車で来院のかたは、近所のコインパーキングをご利用下さい。
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2018.06.19更新
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壁に激突したセキセイインコ
2歳の雌のセキセイインコが壁に激突して多摩区菅北浦からの来院です。嘴が半分おれていました。また蝋膜は血でうまってました。
自分でたべてくれればよいのですが、強制給餌、抗生剤の投与で経過を観察中です。1日入院してだいぶ元気になりました。食事をしているか注意してもらい翌日退院しました。鳥類はこのような事件がおきた場合、1回元気になっても4-5日はよくみることが大切です。内出血で死亡する場合があります。
【小鳥の情報】
■小鳥診療に慣れた動物病院で検便をお勧めします。
■鳥類のサプリメント ネクトンS、ネクトンバイオについて
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投稿者:
2018.06.02更新
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文鳥が「血まみれ」で診療にきました。
神奈川県川崎市麻生区からの来院です。「血まみれ」の原因はよくみると、総排泄腔の脱出がおきています。3-4日前に卵を生んだそうです。1週間前の疾患にくらべると、脱出したものの色が悪いことが心配です。
オキシドールで血をおとすと、だいぶ全容がわかりました。
総排泄腔の脱出部位を生食をかけて、正常位置に押し込みました。
総排泄腔の脱出部位を一糸縫合しました。脱出したものの色が悪いので予後が心配でしたが、3日後元気になって退院しました。
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文鳥(学名:Padda oryzivora)の条虫(Taenia)感染
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【break time】
投稿者:
2018.04.03更新
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小桜インコの白内障
9才の小桜インコの左眼が白くなったことで、神奈川県川崎市多摩区菅馬場から来院しました。スリットランプで拡大すると、水晶体がしろくなっています。
この所見より白内障と診断しました。
鳥類は眼が小さく、点眼は大変です。積極的にはすすめられません。
その理由として、眼以外のところに点眼薬が入ると痒みを生じ、皮膚炎を起こす場合もあります。また鳥類では白内障の手術は報告はありません。
本症例は、オーナーと協議して、アスタキサンチン製剤を飲水投与してこれ以上悪くならなければ良いのではという治療にしました。
(備考・アスタキサンチンは白内障の万能薬ではありません。同様の症例の方は、治療の際は、かかりつけの獣医師とよくご相談ください。)
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投稿者:
2018.04.01更新
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烏骨鶏のコクシジウム症
便の色が変わったので、診てもらいたいと川崎市宮前区から1ヶ月令の烏骨鶏の来院がありました。
検便でコクシジウムが検出されました。
このオーナーは他にも4羽を飼育しています。1羽を駆虫しても他の烏骨鶏からの再感染が心配です。全羽に効果あるまで約2週間位必要なサルファ剤投与はオーナーが体力的には厳しいです。
そこで全羽に1回で駆虫が終わるトルトラズリルを処方しました。2週間後の検便でコクシジウムはいなくなりましたが、念のためトルトラズリルの再投与は行いました。その後は良好です。
今回の症例は烏骨鶏でしたが、他の動物でも多頭飼育している場合は、同様な処置が必要になります。
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投稿者:
2018.03.28更新
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3歳セキセイインコのメガバクエリア症、
エキノカルデン製剤を使用。
元気なく、昼でも寝ていることが多く、1日1-2回嘔吐が診られた3歳のセキセイインコ 雄です。
他院で、約2週間、抗菌剤、胃腸の薬剤を投与したが、悪化をたどることで来院しました。
動画、写真で棍棒状に診られるのがメガバクテリュウム⇩です。
メガバクテリュウムは現在は真菌に分類されます。
この症例は抗真菌剤投与(エキノカルデン製剤)4日間連続の筋肉内注射で鳴くようになり回復しました。
しかしすべてのメガバクテリュウムが回復する訳ではありません。
本院の経験では約30%のセキセイインコがメガバクテリュウムをもっています。セキセイインコを飼育させたら、鳥類診療可能の動物病院で検便をしてもらうことをお薦めします。
メガバクテリウム症はセキセイインコ、カナリア、キンカチョウ、マメルリハインコ、オカメインコなどに感染した場合生死にかかわる病態に発展する場合もあります。ブンチョウ、ボタンインコ、小桜インコは重篤な障害になることは稀です。
使用薬物 エキノカルデン
■エキノカルデンはキャンディン系とも呼ばれ、新しい分子構造および作用機序をもつ抗真菌薬です。
福島県木戸川流域の土壌から分離された糸状菌Coleophoma empetri の培養液より単離されたリポペプチド抗真菌物質FR901379 を側鎖変換し創製された化合物です。
■作用点
作用機序は真菌の細胞壁の主要構成成分の産生に関与する1,3-β-グルカン合成酵素の活性を特異的に阻害して抗真菌作用を発揮します。動物の細胞壁は主要構成成分が異なり、1,3-β-グルカン合成酵素は必要なく作用点がないので副作用は少ない薬剤です。
この薬剤は経口吸収はしません。
ヒトは点滴静注ですが、鳥類では筋肉内に投与していますが効能は十分あると考えられます。
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