■鳥類、自宅での投薬について
ご注意
このホームページに記載されている疾患の予後、
薬剤の説明、他の動物病院の処方薬剤、
インターネットに記載されている薬剤などの
電話相談は診療の妨げになりますので
お断りしています。
当院での診療、薬剤希望の方はペットをつれて時間内に来院ください。
当院で診療を受けた方は確認にためぜひお読みください。
鳥類に薬を投与する場合、直接投与と飲水投与があります。
鳥類の薬剤投与はオーナーがうまく鳥を抑えられるか、鳥との信頼関係、また鳥の性格を考えて慎重に投与法は決めないと大変なことになります。
なんとか直してあげたいという気持ちは十分理解できますが、素人判断して空回りしているケースをよくみます。
(写真1)直接投与法、首を抑えて上嘴と下嘴の間に1滴置くようにいれます。
しかし自宅でこの方法を行うと鳥がオーナーを嫌うことになることもあります。(筆者飼育鳥で見本の写真撮影)
直接投与法
どんな鳥でも直接薬剤を入れられればよいですがなかなか大変です。まず自分の鳥を抑えられない方はすすめません。嘔吐の多い症例には不向きなこともあります。
ヒトは小柄でも50kg位あります。セキセイインコで約35g、オカメインコで約100gきおつけて保定しないと大変なことになります。我々が格闘家に抑えられるようなことです。
写真1のように首を抑えて上嘴と下嘴の間に1滴置くようにいれます。しかし自宅でこの方法を行うと鳥がオーナーを嫌うことになることもあります。
指に垂らした薬剤を飲んでもらったり、好きな食べ物につけてやってもらってます。
あと飼育経験の長いオーナーはご自身の秘策があるみたいで上手いオーナーもいます。
当院で鳥に直接投与できるオーナーは3割位です。
●誤った直接投薬法 その1
動物病院で薬をもらうと飲めない薬剤をいつまでもあげるオーナーがいます。
保定が下手な方が行うと一歩間違えると薬剤が口から入らず顔がぐちゃぐちゃになりることもあります。
下記のリンク画面を参照してくだい。
鳥の直接薬剤投薬について(オーナーが投薬できないのに続けたケース)
このセキセイインコは上手く投与ができないのため3週間で体重が40gから29gにまで減少して来院しました。
リンク画面のような状態なら直接投与はしない方がよいことは分かるとおもいます。
●誤った直接投薬法 その2
(写真2)投薬瓶を口の中に入れてあげると誤嚥をおこす可能性があります。(筆者飼育鳥で悪い見本の写真撮影)
鳥の気管は下顎の下にあります。写真2のように投薬瓶を口の中に入れてあげると誤嚥をおこす可能性があります。以前他院で処方された薬剤をこの方法であげて、咳が止まらないことで来院したことはありました。
●誤った直接投薬法 その3
強引に鳥を抑えてしまったらしく、鳥が放鳥時間になっても小屋でてこなくなり。薬を見ると怖がったりして鳥を精神病にしてしまったオーナーもいました。
飲水投薬法
(写真3)、飲水投薬
そこで直接投与ができないとき、鳥が薬剤と負担なく接触できないかという観点から考えだされたのが飲水投与です。
当院ではオカメインコクラスなら100cc、セキセイインコ、文鳥クラスなら50ccの飲水の中に薬剤を混ぜて行っています。
そして体重の10%飲んでくれれば1日の必要量が入ります。投薬ストレスは殆どありませんし嘔吐の症例にも可能です。
欠点は飲水の味が変わったり、色がつくと飲水しないことがあります。
またいつも体重の10%飲んでくれる鳥はいません。飲む量は不安定で正確には不明です。多飲の個体には飲みすぎ注意が必要です。
水に溶けにくい薬剤は沈殿するときがあります。アバウトなところがある方法です。
また2羽以上で飼育している場合、鳥同志仲がいいとき鳥籠を分けて1羽で飲水投与すると、さびしさから精神病になることもあります。
そのため副作用が低い薬剤なら、同じ籠に入れて一緒に薬を飲んでもらう場合もあります。
参考・飲水投薬で処方した薬剤は直接投薬に比べて、とても濃く薬剤ができています。間違えても飲水投薬で処方された薬剤を直接飲まさないでください。
(例・セキセイインコなら1回1滴で1日2回直接投薬と飲水50ccに1包入れてもらい10%の飲水で同量の薬剤になります。)
■リンク
セキセイインコの体温、心拍数、活動量
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猫、経口投与の注意点
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