オカメインコのバンブルフット(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)
2021.11.01更新
■オカメインコのバンブルフット
オカメインコのバンブルフット
バンブルフットは不適切な止まり木、肥満、片側性歩行で足底への負荷が多くなるためおこります。
しかし同様の条件があってもおきない個体もあり、原因は不明な点もあります。
この症例は抗生剤の処方と、止まり木にテーピング用テープを巻くことを薦めました。
また体重も増加しないよう食事の指導もしました。
投稿者:
2021.11.01更新
■オカメインコのバンブルフット
オカメインコのバンブルフット
バンブルフットは不適切な止まり木、肥満、片側性歩行で足底への負荷が多くなるためおこります。
しかし同様の条件があってもおきない個体もあり、原因は不明な点もあります。
この症例は抗生剤の処方と、止まり木にテーピング用テープを巻くことを薦めました。
また体重も増加しないよう食事の指導もしました。
投稿者:
2021.09.07更新
■脂質異常症 / 高脂血症剤と肝臓病のオカメインコ
(写真1)
10歳雄のオカメインコが元気なく、居眠り多いがことで来院しました。
体重は丁度100gでした。(写真1)
これまであまり体重を測ったことはないらしいですが、以前からこのくらいの体重があったそうです。
血液・生化学検査、検便、検尿、レントゲン検査を薦め了解が取れたので実施しました。
血液・生化学検査結果
白血球数 5000位(正常値3000-8000/ul)
PCV 42 (正常値 45-55%)
総蛋白 4.4(正常値 2.5-4.5g/dl)
GOT/AST >1000 (正常値 150-350IU/l)
総胆汁酸 508 (正常値 15-117umol/l)
ALP >1225(正常値 62-300IU/l)
尿酸 8.5(正常値 3.5-10mg/dl)
血糖 348(正常値 250-450mg/dl)
コレステロール>450(正常値 130-350mg/dl)
中性脂肪 >500(正常値 50-150mg/dl)
カルシウム 9.8(正常値 8-11.5mg/dl)
リン 4.3(正常値 3-5.5mg/dl)
(赤字は異常値)
(写真2)
鳥類ではGOT/AST 、総胆汁酸は肝臓の指標になります。
ALPは肝臓にも含まれますが、他に上皮小体の異常でも上昇が診られることもあります。
GOT/AST 、総胆汁酸が高値をしめしたので肝臓病と診断して、強肝剤を使用しました。
またこのオカメインコの血しょうは白黄色で(写真2)TGは500>mg/dlを示しました。
なお鳥類の血しょうは黄色くて正常です。(写真2)ビリルビンよりビリベジンを多く合成するためで、黄疸はおきないとされています。
(写真3)
また中性脂肪、コレステロールの上昇は脂質異常症 / 高脂血症剤が疑われ、
リピデッル®(写真3)も追加で経口投与してもらいました。
(写真4)
このオカメインコの便と尿です。
以上の処方をして、現在経過観察中ですが血液・生化学検査の結果から予後は厳しいと予想されます。
投稿者:
2021.05.20更新
■洗剤を飲みこんだセキセイインコ
(写真1)
(写真2)
上記の洗濯石鹸(写真2)を複数突っついて、洗剤まみれになって来院した1歳のセキセイインコです。(写真1)
(写真3)検便
検便でも洗剤の成分が診られ、だいぶ飲み込んでいるみたいです。(写真3)
この症例は洗い流しで、強制給餌など試みて経過をみましたが、時間ごとにわるくなりこの日に亡くなりました。
投稿者:
2021.05.06更新
■鳥の直接薬剤投薬について
(写真1)
(写真2)
このセキセイインコは他の動物病院に嘔吐を主訴に来院しました。(写真1)
診療の結果、抗生剤と嘔吐止めを点眼瓶から1滴ずつ飲ますよう指示されました。(写真2)
3週間投薬しましたが薬剤がうまく入らず顔の周りがぐちゃぐちゃになり当院に転院した症例です。(写真1)
体重も42gありましたが、本院来院時には29gまで減少してました。
点眼瓶を利用して投薬する場合、1-2滴指定された量を飲んでくれれば一番効能が得られますが、なかなか上手く飲ませられないのが現状です。
一般的に直接投与は嘔吐の症例には向きません。直接投与した薬剤はイヌ、ネコなどでは咽喉頭反射により気管への誤嚥がおきないよう働きますが、鳥は筋肉の収縮により誤嚥を予防するため強引に薬剤を投与すると誤嚥をおこす可能性があります。また後鼻腔が広いため鼻腔にはいりやすいとされています。
オーナーと鳥の信用関係でうまくできる方もいますが、飲ませられるかたは本院の感想では3割位とおもいます。
この写真1のような投薬では薬剤を飲ましている意味がなく逆効果です。
また毎日、鳥を保定して強引に投薬すると鳥がオーナーを嫌う場合があります。点眼瓶を見せると鳥が暴れだす個体もいます。
そのため鳥は精神が傷みオーナーとの関係が悪くなります。
当院でも写真2のように直接投与には点眼瓶を使用しています。
投与量は薬剤により異なりなすが、目安としてセキセイインコ、文鳥サイズで1滴、オカメインコサイズで3滴を基準に投与してもらっています。
また薬剤を溶解する製剤は長期溶解しても細菌繁殖がない単シロップ(日本薬局方)を使用しています。
欠点として甘すぎるので飲んでくれない場合があります。
水で薬剤を溶かした方が飲んでくれる場合もありますが薬効を維持させることが大変です。
注意していただきたい点は、嫌がる鳥に薬をあげることが愛情ではありません。
オーナーの技術と鳥の性格で決まります。
薬剤を処方するとおみあげをもらったごとく喜んで帰るオーナーもいて困ったものです。
薬剤はストレスなく上手にあげられて、はじめて薬効を示してくれます。
なお上手くあげれない場合は飲水投薬という方法もあります。
投稿者:
2021.02.09更新
■セキセイインコの便と尿
(写真1)
(写真2)
当院では(写真1)の状態を「水のような下痢」になっているという主訴で来院する方が多くいます。この状態は多尿です。
鳥は便も尿も同じ自然口からでますので間違いやすいです。
投稿者:
2020.07.22更新
■コザクラインコの喧嘩
コザクラインコ同士を誤って2羽放鳥してしまい喧嘩をおこしたそうです。
鳥類の喧嘩は足を狙われることが多いです。
このコザクラインコは抗生剤を投与しました。
投稿者:
2020.07.22更新
■セキセイインコの卵・卵管の脱出
4歳のセキセイインコです。朝見たら床に血がついていたため、みたら写真のような状態なので来院しました。
この状態はセキセイインコの卵・卵管の脱出しています。
卵の摘出を試みましたが、卵は卵管と癒着が激しく、卵管に圧力をかけても卵は離れませんでした。
そのため注射針の18Gで卵を壊し、卵管に癒着した卵殻を眼科用ピンセットで取りました。最後に卵管をもとの位置戻しました。
半日、入院させて卵管が脱出しないか確認しました。
ここまではいつも可能ですが、卵・卵管の脱出した症例は、卵をとって卵管を戻しても、食欲不振になり死亡することもあります。
この症例は自宅で診てもらいました。2病日目より元気、食欲は改善したので良かったです。
投稿者:
2020.07.19更新
■セキセイインコの脂肪肝症候群の疑い
5歳雌のセキセイインコです。以前は羽毛は緑のでしたが、最近黄色に変色したことで来院しました。
元気、食欲はありましたが、羽毛の変色、削痩が診られ脂肪肝症候群が疑われた症例です。
嘴、爪の過長はありませんでした。
より良い診断のためレントゲン、血液・生化学検査を薦めましたが同意はえられませんでした。
脂肪肝症候群の発生原因は不明です。メスに多いことが知られておりエストロジュンの関与が示唆されています。また過食も考えられています。
現在、強肝剤、アミノ酸製剤で経過をみています。軽度であれは多少の改善がみられるとこもあります。
投稿者:
2020.06.09更新
■セキセイインコの軟卵、詰まり
セキセイインコの腹部はヒトの爪1つです。
この症例の腹部は爪2つ位はいります。
腹部膨満です。触診すると卵に触れられます。
でた卵は軟卵でした。いつもこんなに簡単に出てくれるといいですが。
卵詰まりは何年診療しても死亡症例を経験します。
投稿者:
2020.06.09更新
■セキセイインコの尾脂腺腫
2歳のセキセイインコのお尻に『できもの』(赤矢印)があることで来院しました。
診療したところ『できもの』は尾脂腺腫でした。
セキセイインコの尾脂腺腫は膿瘍であることが多いです。
大きさから無麻酔によるレーザー治療を薦めました。現在検討中です。
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