芽胞菌によるポメラニアンの下痢(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)
2021.12.10更新
■芽胞菌によるポメラニアンの下痢
3歳の雄のイヌ(ポメラニアン)が下痢を主訴に来院しました。
5日前ペットを預けてから下痢をおこしているそうです。
下痢の数は1日に5-10回もあるそうで、1回の便の量は少なく、しぶりも診られるそうです。
検便は直接法では虫卵は陰性でした。簡易染色すると虫ピンようなの芽胞菌(黒矢印)が多く診られました。
この所見から菌名まで断定はできませんが、クロストリジウム(Clostridium)の感染が推察されます。
この菌は常在菌ですがストレスで増加します。過去にも長期間伊勢、志摩を旅行してきたイヌや。箱根の坂道で車酔いしたイヌにもみられたことがありました。
治療はメトロニダゾール( metronidazole)の投与が有効ですが、薬剤が苦いことが欠点です。
投稿者: