小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2010.12.18更新

オダガワ

■点眼薬と防腐剤・保存温度
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 前回、点眼薬は封をきったら1ヶ月以内に使用するように記載しました。
 また点眼薬は開封後、薬剤安定のため防腐剤が入っている製品が多いです。点眼薬の中にはこの防腐剤がないと製薬できない薬剤もあり、眼科の病気ではさけて通れません。

 防腐剤入りの点眼は、1種類1日3回点眼を想定で作られています。その以上点眼薬・回数を多くすると防腐剤の副作用があらわれる場合があります。長期点眼や点眼薬の数が多いと、角膜に異常を示すことがあり、定期的に眼科の検査が必要です。

 最近は防腐剤フリーの点眼薬も多くなりました。可能ならこちらの製品を使用した場合が良いですが、封を切ってからの使用期間が短い製品もあり注意が必要です。

■防腐剤入り点眼例
 

 

 

 

 

 

 

 緑内障に使用されるラタノプラストには、防腐剤として塩化ベンザルコニウム含有されています。最近はジュネリック品で防腐剤フリーの製品もあります。

 

 

 

 

 

 

 

 非ステロイド点眼のジクロードには防腐剤としてクロロブタノールが含有されています。クロロブタノールは一般的に高温多湿条件下では、有効成分の分解が進行しやすくなり、塩酸を放出し、刺激性を与えるとされています。可能な限り、冷蔵(10度以下)の保存が必要です。

■参考資料 点眼剤と温度

日本薬局方(にほんやっきょくほう=医薬品の規格基準書)によれば、

「室温保存」とは1から30℃のことを指します。家庭ではタンスの中などで保存が可能です。家庭用冷蔵庫は推定4℃なので保存は可ですが、点眼剤が冷たくなり、動物が点眼を嫌がる場合があり取り出して数分してからの使用を薦めます。

「常温保存」とは15から25℃のことを指しますが、点眼薬では私の知る範囲で常温指定のものは見あたりません。

「冷所保存」は1から15℃間で保存することを指します。また「冷暗所保存」とは1から15℃間で、かつ光があたらない場所を指します。これらの点眼剤は家庭用冷蔵庫(推定4℃)に入れてることがベストです。この条件に指定されている点眼剤は多くあります。冬場暖房を使用すれば室温は20℃以上になることが多く、保管には注意が必要です。

また点眼剤はいずれも凍結は不可です。凍結すると点眼剤は変質します。

点眼容器は熱に弱い製品が多く、50℃以上に放置すると、膨張または収縮が発生します。直射日光が当たる場所は注意です。夏場、車中に点眼剤を保存していると、条件によりますが50-70℃にもなるそうです。

以上凍結、高温にさらした点眼薬は薬効は疑問な為、新らしい点眼剤に替えての使用を薦めます。


■防腐剤のはいっていない点眼薬例
 

 

 

 

 

 

 

1回使い切りタイプです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ソフトサイティアは封をあけて7日位です。

















タリビット点眼は防腐剤はふくまれていません。
この点眼は封を切っても、1ヶ月使用できる珍しい点眼です。











作者: オダガワ動物病院

2010.12.06更新

 

■点眼剤と温度

 

日本薬局方(にほんやっきょくほう=医薬品の規格基準書)によれば、

 

「室温保存」とは1から30℃のことを指します。家庭ではタンスの中などで保存が可能です。家庭用冷蔵庫は推定4℃なので保存は可ですが、点眼剤が冷たくなり、動物が点眼を嫌がる場合があり取り出して室温に戻してからの使用を薦めます。

 

「常温保存」とは15から25℃のことを指しますが、点眼薬では私の知る範囲で常温指定のものは見あたりません。

 

「冷所保存」は1から15℃間で保存することを指します。また「冷暗所保存」とは1から15℃間で、かつ光があたらない場所を指します。これらの点眼剤は家庭用冷蔵庫(推定4℃)に入れてることがベストです。この条件に指定されている点眼剤は多くあります。冬場暖房を使用すれば室温は20℃以上になることが多く、保管には注意が必要です。

 

また点眼剤はいずれも凍結は不可です。凍結すると点眼剤は変質します。

 

点眼容器は熱に弱い製品が多く、50℃以上に放置すると、膨張または収縮が発生します。直射日光が当たる場所は注意です。夏場、車中に点眼剤を保存していると、条件によりますが50-70℃にもなるそうです。

 

以上凍結、高温にさらした点眼薬は薬効は疑問な為、新らしい点眼剤に替えての使用を薦めます。

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 点眼薬を裏にすると、使用期限、冷所管理が必要なものはその有無が記載されています。わからない場合は掛かり付けの獣医師にお尋ねください。この薬剤は2013年2月が有効期限です。また1-15度に保管することが記されています。
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(写真左)この点眼液は13年6月が有効期限です。
また温度の記載はないので1-30度の室温保存が必要になります。


(写真右)点眼液は使用期限であっても、封を切ったら1ヶ月以内の使用しなければなりません。1ヶ月以上封を開けると、バイ菌の混入があり使用できません。冷蔵庫にし まっても1ヶ月以内です。

点眼薬はこのパターンの使用期間が殆どです。

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防腐剤が入っていない使い捨て点眼
1回のみの使用です。

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 防腐剤が入っていない点眼液

 写真左のソフトサンティアは防腐剤は無く開封して10日が限界です。写真右のような溶解タイプは1週間が限界です。

 点眼薬は冷蔵庫に入れとけば、有効期限までは可能な訳ではありませんので、使用する点眼薬の使用法は掛かり付けの獣医師に聞いて使用してください。

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作者: オダガワ動物病院

2010.12.06更新

オダガワ

 

notepad点眼液について パートⅡ、

エキゾチックアニマルと点眼

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小動物への点眼





 点眼1滴は大体50μ位です。小動物が眼の病気で来院すると、点眼薬がでることがあたりまえとおもっているオーナーも多くいます。
 しかし小動物に点眼することは大変です。よく掛かり付けの先生とお話して治療は決めてきださい。

 

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 セキセイインコ・オカメインコなどでは結膜炎がおきて来院することがあります。パートⅠで説明しましたが、点眼薬は殆ど人用で人の眼の大きさ用にできています。犬猫うさぎは眼の大きさは殆ど人と同じなので、人用点眼の使用が可能です。しかしセキセイインコは眼が小さく、1滴点眼すると、眼の外に大量の点眼液がでてしまうことがあります。点眼してもれた点眼液が刺激になって、痒みを生じ、ひどくなることがあります。点眼がうまくできない場合は、点眼をやめて、少々非能率的ですが、経口薬で病気の経過をみることも大切です。

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 ハムスターの白内障
ハムスターはセキセイインコ以上に点眼のしにくい動物です。
眼瞼からもれるとものすごく痒がります。





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モルモットの大きさがあれば、点眼は可能なことが多いです。しかし注意は必要です。





 

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うさぎの角膜膿瘍
前記しましたが、うさぎは十分に点眼可能ですが、保定は注意が必要です。



 

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 セキセイインコ・オカメインコなど鳥類・うさぎ・ハムスター・モルモットの点眼は動物の性格・オーナーの意向を聴いて、投与をみてきめています。

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作者: オダガワ動物病院

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