小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2018.05.02更新

おtiger仔猫の疥癬


 推定、生後5-6週齢の雄猫を保護し、自宅で飼育を希望したいため診察を依頼されました。(体重840g)体温、聴診は正常ですが、両目が結膜炎状態で、またクシャミも診られ所謂 猫カゼ(猫ヘルペス感染)に罹患しました。検便は陰性で、皮膚を診ているとノミが発見されました。本院付近で、保護された仔猫はこの猫カゼ、消化管寄生虫、ノミはよく診られます。
またこの猫はよくみると耳介に左右対称に痂皮が診られました。そこで皮膚を精査すると疥癬が発見されました。猫の疥癬の正式名称は猫小穿孔ヒゼンダニの感染になります。

a(写真1)この仔猫はよくみると、耳介の先に痂皮(黒矢印)が診られ、よく掻くそうです。

a (写真2)耳介の皮膚を調べると、疥癬(黒矢印)が診られました。(100倍)

あ(写真3)拡大すると疥癬はこんな様子です。(400倍)

 そこで治療ですが、ノミ、疥癬に効果あり、幼猫で使用可能な薬剤として、セラメクチンの皮膚滴下療法をおこないました。
この薬剤はノミへの効能は認可ありますが、疥癬は効能外使用になりますが効果あります。
使用の決め手は生後6週齢から使用の認可を得ている点です。
 疥癬によく使用されるイベルメクチンの中用量投与はこの時期、脳脊髄門が未完成で副作用が出る可能性があるため、この薬剤は助かります。ノミ、疥癬はヒトへも感染しますので注意が必要です。

 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.05.02更新

お 
猫の耳ダニ症、セカンドオピニオンのケース

 耳の痒みが止まらないことを主訴に6ヶ月の雄猫(マンチカン)が来院しました。
 前の動物病院で耳ダニと診断されてました。皮膚滴下剤(商品不明)と複合点耳薬・耳掃除消毒液を処方され、耳掃除を毎日指導されたそうです。
 治療費がやたら高額で、耳の痒みが止まらず、意味のないものまで多く購入されたとオーナーが感じ、セカンドオピニオンを求めてきた症例です。

み

み2

 camera初診時の左右耳の様子です。
 犬猫では、耳ダニがいると、黒い耳垢がたくさんでてきて、やたら痒がります。
 診断は耳垢を顕微鏡で診ておこないます。
 
だ camera耳垢を検査したところ写真のような耳ダニ成虫が沢山でてきました。
 
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■耳ダニ治療薬
ふ
cameraレボリューション®
  治療は犬猫の耳ダニに認可のあるレボリューション®を皮膚に滴下しました。皮膚より血中に入り耳ダニは治ります。耳ダニの治療をしていると『点耳薬も処方してもらいたい』とオ-ナーから質問を受けますが、二次感染・炎症がない場合に併用する必要性はありません。この疾患もレボリューション®のみの使用でよくなりました。
 ただしレボリューション®(他剤も同様ですが)は成虫には効果ありますが、卵には効果ないため、月1回で最低2回、本院では念のため1回加えて、合計3回の滴下を薦めています。治療しないで放置すると、内耳まで侵されて平衡感覚の異常などおきます。そこから治療を始めても完治はしません。必ず早期に診断して治療をしてください。 
 また同居の猫にも感染する可能性が高い疾患です。このオーナーが飼育している3匹の猫はすべて耳ダニ陽性で、全部にレボリューション®を滴下してもらいました。ヒトにも感染しますが、ヒトの皮膚などでは増殖できないため、かゆみは重症化はしません。
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■動物耳科における、複合点耳薬・耳掃除消毒液の使用について
ド
camera複合点耳薬
■複合点耳薬 
 動物用複合点耳薬は主に抗菌剤、ステロイド剤、抗真菌剤3種が含まれています。二次感染や炎症が強い場合は併用することもあります。ただし必要がない場合に使用すると、その場は治療したような自己満足は得られますが、抗菌剤の耐性を増したり、耳の環境が悪くなります。そのため使用する場合は診断と期間が大切です。

■耳掃除・消毒液
 耳掃除は耳の汚れがひどい場合は必要です。しかし毎日おこなうことではありません。
 絶対禁忌なことは毎日綿棒で耳掃除をすることです。耳が炎症を起こすのみです。ヒトでも毎日綿棒を耳内に入れる方はいないとおもいます。毎日動物の耳掃除をして自己満足のオーナーをどきどき診ます。


 

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投稿者: オダガワ動物病院