犬の歯石(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)
2018.06.10更新
■犬の歯石
犬は同然ですが、歯を磨きません。ワクチン・フィラリア・健康診断も重要ですが、歯も大切です。我々人間も、きれい好きでなくても、1日2回は歯は磨くとおもいますが、犬は獣医師・動物看護士より指導をうけないとなかなか始める動機がありません。そのため歯石が貯まります。歯石は食べ物のかすではなく悪玉菌の固まりです。人・犬ではこれが原因で、心臓病・肝臓病・腎臓病になっていることが証明され ています。口臭がはじめって動物病院を訪れるのではなく、日頃からの歯磨きが重要です。
犬の歯石のグラム染色
犬の歯石
この写真下の歯石をグラム染色して顕微鏡でみると、写真上になります。螺旋菌が多く診られました。この状態が続くと歯肉炎を併発して、上顎の骨までおよびことがあります。この歯石についた菌は抗生剤では退治はできません。予防は定期的な歯磨きと歯石切除です。しっかり予防することにより、生涯、抜かずに済む歯は多くなります。
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■オーナーの間違い易い歯科予防点として
①ひずめなどかたい物は絶対あげない。ひずめをたべたら歯が丈夫になるは迷信です。犬は肉食で、上顎と下顎の歯は殆どあたりませんが、この裂肉歯のところは、上顎第3後臼歯と下顎の後臼歯が一部分のみ、かみ合います。この部分に堅いものを挟むと、この歯は削れたり、折れたり、歯石がつきやくなります。
②フリスビー・ボール遊びはほどほどにしたほうが良いです。歯が摩耗します。フリスビー・ボールで遊ぶことは、やめるのは大変ですが、歯にはいいことではありません。
③若いころより、しっかりした歯科予防をしましょう。
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