ウサギの角膜潰瘍(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)


ウサギの角膜潰瘍

 

この症例は2才のネザーランドドアーフが2日前より、急に涙が多く、目が赤くなったので、川崎市高津区より来院しました。
( フルオルテストが陽性を示し、角膜潰瘍と診断したところ)

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■ 眼科検査
ウサギの目の角膜に傷が衝いた状態を角膜潰瘍といいます。
ウサギは眼球が突出しているので、外傷性角膜潰瘍が多いです。

眼科検査 シルマーテアーテスト

最初にシルマーテアーテストをおこないました。
ヒトでもおこないますので、眼科に通院経験のある方はみた方は多いとおもいます。
動物では1分間測定します。参考までにヒトは5分間です。
このウサギはシルマーテアーテストの涙量は多く、約15mm/minありました。
(参考値、ウサギ10mm/min、犬猫 17-25mm/min)
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眼科検査 フルオルテスト

フルオルテストは陽性なため角膜潰瘍と診断をしました。
(眼の緑の部分が角膜に傷のある証拠す。)

● 参考資料 フルオルテスト
角膜の傷、涙を染める染色です。
フルオルテストは親水性の高い組織を染める検査です。
角膜上皮はタイトな組織なため、正常ならバリアになって染まりません。
角膜実質はコラーゲンを多く含む組織なので親水性です。
そのため角膜上皮に傷があると、角膜上皮がむきだしになって緑に染まります。
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■ 治療
角膜潰瘍の治療点眼液、ヒアレイン®

この症例は潰瘍部の細胞診では細菌はなく、その後角膜潰瘍を治すのヒアレイン®(成分名・ヒアルロン酸)を点眼したところ、再来院の3日目にはよくなりました。軽い状態でよかったです。


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