ウサギの尿について(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)

■ ウサギの尿について


ウサギの正常尿
尿検査紙はウサギ用はありませんので、ヒト用で代用しています。
① ②
③ ④
写真①、ウサギの尿はカルシウムが腎臓から排泄されるため正常で濁っています。
写真②、遠心すると沈みます。
写真③、ウサギの尿pHはアルカルです。 写真④、溶けているのは炭酸カルシウムでです。
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ウサギの赤い尿
地元、川崎市多摩区登戸新町の方より、購入したばかりのウサギの尿が赤いので診てほしいと依頼がありました。
早速、尿検査をおこないました。人や犬猫でも、尿が赤ければいろいろな疾患が考えられます。

 
オーナーが持参された尿と尿検査

ウサギは野菜などアルカリ食を食べますので、尿pHは正常でアルカリになります。
そのため血液のpHは7.4前後で維持しています。
赤く見える尿ですが、尿検査で上記のように尿潜血は陰性です。
ウサギの尿はストレス・たべものによって、色がいろいろ変化すると推察されています。残念ですが、正式な理由は不明です。
この症例は治療の必要はありませんが、尿潜血 陽性の場合は、膀胱結石、雌なら子宮腫瘍などの疾患が考えられます。
他の解釈は犬猫とおおきな相違はありません。
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ウサギの潜血プラスの尿
① ②

 
写真①、見た目は、 写真②、遠心後は普通の尿ですが、 写真③、尿検査では潜血はプラスになった症例です。このように、尿検査は肉眼では判断できないことを検出してくれる鋭敏な検査です。
またこのウサギは食欲不振なため、尿pHも酸性になっています。また
写真②では沈渣もありません。

■ 血尿のウサギ

 うさぎはCaが腎臓から排泄されるので、正常で少々濁った尿にみえます。

またときには正常でも赤みのかかった尿にみえることもあります。




  正常、異常の鑑別は尿検査でおこないます。尿検査で潜血が陽性なら、どのかに疾患があると考えた方が賢明です。

紹介した症例は潜血が陽性で、レントゲン検査では結石はありませんでした。

うさぎは膣前庭が広く、尿と帯下の区別はつきにくい動物です。

抗生剤を1週間のんで、尿潜血が治らない場合や、再度おきる場合はたいてい子宮に腫瘍がある場合が殆どです。

この症例も手術をしました。



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