犬の「ドライアイ」

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 ●犬の「ドライアイ」
 

   他院でドライアイと診断された犬です。最初の動物病院でシクロスポリン点眼のオプティミュンを処方されて、良好に維持されたそうです。
遠かったので、動物病院を変えたところ、そこにはシクロスポリン点眼は自家調合しかなく、病変が再現した疾患です。本院でオプティミュンを再処方しました。
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●本院での眼科検査
STT-1検査

右眼 左眼       正常
STT-1 9 11              20-25mm
フルオル試験 陰性 陰性 陰性
ローズベンガル 陰性 陰性   陰性
細胞診 好中球あり 好中球あり 陰性
眼圧 16 18        10-25mmHg
また瞬きもすくなく。
以上の所見よりドライアイと診断しました。
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このオプティミューン(シクロスポリン眼軟膏)は広く犬の眼科診療(色素性角膜炎・慢性表在性角膜炎・角膜上皮ジストロフィ・乾燥性角膜炎時(KCS))などに使用されています。
■薬理作用
シクロスポリンは催涙作用があります。正常な眼に点眼しても涙が沢山でてきます。しかし涙腺刺激作用はありますが、涙液組織に移行はしません。シクロスポリンは特異的にT細胞の活性を阻害する潜在的免疫作用により、リンパ球浸潤による涙腺組織の破壊抑制があるので薬効をしめすと考えられています。
免疫介在性ドライアイのみ有効です。2週間位で涙がでてきます。効果ないようなら4週間以上は使用しない法がよい薬剤です。
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●犬の「ドライアイ」
眼は涙によって外界の異物とか菌から保護されています。
ドライアイになると瞬きが無くなり、涙が減少して眼の表面が乾い黄色い物質が角膜に付着します。
涙が少ないことにより角膜の乾燥し、眼が疲れたり痛んだりしている状態がドライアイです。

しかし犬ではこのような初期ではなかなか動物病院には来院しません。
人の文献を参考にすると、軽いドライアイなら少々疲れを感じる程度です。しかし症状が悪化すると角膜までが傷ついて激しい痛みを感じたり、また炎症が出てきたりしますので注意が必要です。
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●2週間後の来院

涙量も戻り良好です。その後回数を減らして、オプティミューンの眼軟膏を2日に1回目に塗布することで、3年になります。ドライアイが解消されて、良い生活ができています。
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