ストロバイト結晶の猫(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)

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■ ストロバイト結晶の猫


  1才の雄の猫が頻尿を主訴に来院しました。尿検査でhpHは8.0で、蛋白、潜血が陽性でした。

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尿を遠心すると多くの沈査がえられました。

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顕微鏡でストロバイト結晶が診られました。

この猫は1歳で多くのストロバイト結晶が診られました。今後尿路閉塞にならないか心配です。

このストロバイト結晶の治療は食事が一番です。ヒルズ社から溶解用s/d、維持用のc/dが、ロイヤルカナン社から溶解、維持を目的にpHコントロール(0.1.2)が販売されています。これらの食事を使用していれば、溶解期を過ぎれば、殆どの症例が良好に維持できます。またこれらの食事を食べてくれない場合は、ゼンラーゼ®等の予防サプリメントを考慮します。

上記した処方食は普通のキャットフードに比べて、費用が3倍近くかかります。そのため病状が良くなると食事を普通のキャットフードに戻したがるオ-ナーをよく見ます。しかしストロバイト結晶はもって生まれた体質おこることが多く、普通のキャットフードに戻すと、尿路閉塞に再度なりやすくなります。(本院の経験では70%位)当然再度動物病院に多くいくことになり、猫も苦しみ、余計に費用もかかる結果になります。以上の理由でこの猫はストロバイト結晶に1歳でなってので、生涯食事療法を薦めました。

またサプリメントも同様に考えています。サプリメントと上記した処方食の同時長期投与は控えてください。より厄介な病状になることがあります。

このオーナーは2匹の猫を飼育しています。c/dやpHコントロール(1.2)は猫が生活していくための食事は入っているので、生涯この食事が与えられます。またストロバイト結晶でない猫が主食にしても問題は生じにくいと考えられています。このオーナーは2匹にpHコントロールをあげています。

 


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