セキセイインコを踏んだ症例(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)

オダガワ

■ セキセイインコを踏んだ症例



お子さん(幼稚園生)がセキセイインコを踏んでしまったというお話で川崎市多摩区南生田からみえました。
初診時は眼をつぶり、外音にも反応が弱い状態でした。左の翼付近を、強打したらしく、翼が下垂してました。レントゲンでは骨折はありませんでした。餌もたべていないとのことですが、本院で、食べやすい環境においたらつまむよにになりますた。体重は32gでした。
オーナーには入院療法と在宅療法の利点・欠点を説明したところ、とりあえず在宅で治療をすることを希望されました。そこで30度の保温、できたら鳥籠ではなく、ケースで飼育で、必要以上にセキセイインコには触れないことを勧めました。また状態がおちるようなら再来院をすすめました。

鳥を踏んでしまった時は回復が4-5日でおきる時は予後良好です。死亡するときは内出血が多いと報告されていおり、1-2日目に回復する様子が診られても、3-4日目に死亡する場合が多いです。
この症例は状態が弱っていおり、抗生剤・止血剤を飲水で投与してもらいました。



踏んでしまったセキセイインコ

このセキセイインコはメガバクテリウムは陽性でした。


3日後
体重は34gと3日前よりだいぶ回復しました。メガバクテリウム陽性なので、抗真菌剤の投与をいたしました。
餌は下記のような、色が多い餌を食べさせていたので、なるべく自然の色の餌にかえるようお話しました。


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●注意 本当にあった恐い話
鳥の診療をしていると、鳥を踏んでしまったということで診療することはよくあります。家内で離す場合は家庭でよく確認しておこなってください。
本院に来院した、鳥を踏んだケース
①父親が残業からかえってきて、寝ころんだら、鳥がいて潰してしました。
②秋になったので、、脚立にのって、冬物を天袋からだして母親にわたしたら、受け取った母親がバランスをくずして、下で遊んでいた鳥を踏んでしまった。
③みそ汁をわかしながら、鳥を飛ばしていたら、鳥がみそ汁のなかにつっこんだ。

上記の原因は残念ながら3例はすべて死亡しています。ペットは一説には1-2才の幼児と知能が同じぐらいとされています。鳥小屋から出す、出さないはよく考えて行動して下さい。飼鳥は、だしたまま飼育することが、すべて幸せな訳ではありません。オーナーが考えて行動していれば上記の3件は未然に防げたケースです。


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小鳥診療に慣れた動物病院で検便をお勧めします。


 

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