ネコの肥満細胞腫(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)

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■ ネコの肥満細胞腫(Mast cell tumor)



(写真1)左腰背部の『しこり』
9歳避妊ネコの左腰背部にコンマ1cm位の『しこり』ができました。


 


(写真2)細胞診の顕微鏡写真
細胞診を行い多数の肥満細胞が診られ肥満細胞腫と診断しました。
ネコの肥満細胞腫は4歳位から診られ9歳位が発生のピークになります。
この肥満細胞腫は顆粒が多く良性が予想されます。


 


(写真3)手術前、毛を刈った後
そこでプレドニゾロンを中心に治療しましたが『しこり』は小さくなりません。
肥満細胞腫は悪性の挙動を示すのは15%あり、もたもたしてたら悪性度を増す可能性もあり、今回手術に踏み切りました。


 

 


(写真4)切除した『しこり』。
これを病理組織診断しました。


  病理組織診断(要約)

 切除されたマスは肥満細胞由来の腫瘍細胞が増殖しています。これらの肥満細胞は異型に乏しく、核分裂像もなく、細胞質には豊富な顆粒を含有するなど高度に分化しています。良性の挙動を示すと考えられます。

以上より総合的に判断して、切除のみで予後は良好と判断し治療をおえました。


 

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