モルモットは外傷による角膜疾患は多いと考えられています。特徴として角膜の感度が弱いため、角膜潰瘍がおきても、羞明のような症状が診られることが少なく、オーナーが来院するころには重症化しているケースが多いとされています。
この症例も3日前から急に右目が『白くなったこと』で来院しました。(写真1)
シルマーテアーテストは15mm/分でした。
(モルモットのシルマーテアーテスト正常値5-10mm/分)
『白いもの』を顕微鏡で診ると、変性好中球と上皮細胞が診られました。(写真2)
生食で目を洗浄したところ、角膜に白い沈着物が診られました。(写真3)
フルオル試験をすると陽性になり角膜潰瘍と診断しました。(写真4)
そこで防腐剤なし抗生剤、ヒアルロン酸点眼を2週間行いました。
2週間後の来院(写真5)
フルオル試験をしましたが陰性(写真6)で角膜潰瘍はよくなっていました。
この症例はよくなりましたが、すべてよくなるわけではありません。
主治医とよく相談して治療をおこなってください。