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兎の整理について

避妊手術の必要性はありますか。

日本では一般的にはあまり行われていません。しかしアメリカでは日本より普及率が高いとは言われています。
その理由として、2歳以内に避妊手術を受けると、子宮癌、乳腺腫瘍から未然に防ぐと考えられているからです。犬猫の双角子宮と異なり、兔は重複子宮をしています。

避妊手術の欠点は。

避妊手術を受けた事により、太りやすくなる傾向はあります。
餌の量を減らしたり、可能ならチモシーを主成分なフードに変えてあげる必要はあります。

卵巣・子宮摘出後はホルモンバランスの異常により失禁になることが犬より多いと言われています。室内飼育の兔の場合、掛かり付けの先生とよく話し合いをしてから行って下さい。

避妊手術の時期は。

4〜6ヶ月が良いという意見もあれば。6〜12ヶ月が最適という意見もあります。
この時期を過ぎると子宮間膜に大量の脂肪が付き、手術しにくくなります。

兔の手術しない避妊法

酢酸クロルマジノン

酢酸クロルマジノンの皮下埋没により1年半有効である。本来は犬猫用の薬である。酢酸クロルマジノンの投与により、犬猫の子宮では腺の過形性がおき、正常子宮よりだいぶ太くなる。また、1年以上の埋没により子宮蓄膿症にかかる確立が高くなることが指摘されている。兎の場合も長期の酢酸クロルマジノンの投与はよくわかってない。副作用のでる可能性も十分考えられる。
現在は学校兔を除いて、殆どこの行為はされていない。

兎の性周期

性成熟は5〜8ヶ月で、小型種は早く成長し4〜5ヶ月、中型種は4〜6ヶ月、大型種は5〜8ヶ月と言われている。雌(メス)は雄(オス)より早く成熟する傾向にある。

兎は交尾排卵動物で、あまり明確ではないが、7〜10 日の許容期の後に1〜2日の休止期があり、卵胞の発育、退行をくりかえす。
季節性はないが卵巣の活動は視床下部の変化を反映し、短日条件下では、繁殖の低下がおこる。卵巣には常に発育卵胞が数個存在し、持続性発情している。交尾刺激により10時間後に排卵する。排卵数は6〜10卵である。
ホルモン(FSH?,Gn-RHの投与)や電気刺激により排卵が誘導できるので、人工受精も可能である。
集団飼育の場合、出産後すぐに交尾し、妊娠してしまう、場合によっては二腹の子育てをする場合もある。

妊娠について

妊娠期間は29〜32日(平均31日)で出産2〜3日前より営巣活動に入る。
これは血中のホルモンレベルがプロジェステロン優位から出産の7日前にエストロジェン優位に変わる為、毛を抜く行為がおきる。交尾後16日からの営巣活動は偽妊娠である。雄(オス)との挿入時間は短い。挿入時間が2秒とも言われる。交尾後3日で胚盤ほうになり、子宮内に入る。
着床は7日(偏心着床)。実験では妊娠中の卵巣摘出、下垂体摘出により妊娠の維持は不可能である。よって妊娠の維持は卵巣や下垂体刺激のプロジェステロンが関与している。
モルモットやラットのように胎盤からのプロジェステロンで妊娠を維持してるわけではない。妊娠兎は胎盤が卵黄嚢型から血繊毛型に変わる13日目と、胎児が育って丸型となり排泄されやすくなる23日目に流産が起きやすい。
また、野生の兔や飼育状態の悪い兎は胎児吸収といって、身の危険を感じたり、栄養状態が悪いと妊娠後26〜28日頃、胎児を吸収してしまうことがある。

妊娠の判断

触診で交尾後12〜13日で判断可能である。2回目の触診を胎児吸収が起きる可能性がある26〜28日に行うと良い。
超音波診断の見解は現在詳細はない。また人工流産に関する文献は現在ない。

偽妊娠について

交尾後16日からの営巣活動は偽妊娠である。お尻をふれると交尾刺激と勘違いして擬妊娠をする。同じ交尾排卵動物の猫は擬妊娠は少ないが、兔は多い。

お尻の周りに擬妊娠レセプターのようなものが存在するとの説もある。

出産について

出産時は出産2〜3日前より営巣活動に入る。出産24時間前より、体温の急な低下がみられる。この低下は犬に比べ顕著におきる。出産前は腹部の毛をむしる。
ダッチのような小型種は4〜5頭、ニュージーランド・ホワイト種は8〜12頭と多い。殆ど帝王切開はなく、出産は安産といわれているが、著者は幼年期(4ヶ月)の誤交配により、出産時に死亡ないし子宮破裂の経験がある。特に雄(オス)が大きく、雌(メス)が小さい時にこの傾向が見られる。幼年期(4ヶ月)位の出産には十分な注意が必要である。

人工飼育

人、犬に比べ脂質、蛋白質が高く、兎用の人工乳を作ることは難しい。市販のものであえて作るのであれば、

市販の犬ミルク31.5gと水90ml、合計100mlに対して、40%ブドウ糖10mlと総合ビタミン0.5gをくわれる。

与える時は39度にして与える。ミルクが低温だと下痢を起こして死んでしまう場合がある。
人工保育は保育箱の温度が合わないときやミルクの成分や温度が合わない時に下痢はおこる。

15〜20日頃までは、子兎の肛門部や陰部を脱脂綿で刺激し、排尿を促す。 前記したように兎は抱いて子育てしないので、1日に数時間ごとに授乳する必要はなく、最初の3日間は、1日2回、以後1日1回朝に与える。量は飲むだけ与える。体重をみて、下がるようなら、2回にもどす。糞はペースト状になる。水様性な便は下痢になっていることが多い。

よく学校の兎が子育てしないと言う問い合わせがあるが、兎は犬猫のように抱いて暖めない。乳は夜1〜2回。昼はまずやらないので注意した対応が必要である。日に1〜2度だけ3〜5分間世話をする。そしてこの短い間に体重の20%に相当する乳を飲む。初日を除いて授乳時間は2.3〜2.9分の間であったと言う見解もある。母兎は子兎に乳を与える為、授乳中は大量の水分が必要である。万一水分がとれないと、子兎を食べてしまうこともある。
乳量は生後2〜3週が最高となり、3週までに乳量は200〜250ml/dayに達する。この時期はとくに水分が重要である。
個体、品種によるが、1リットル/日飲む母兎もいる。

4週に入ると乳量は激減する。 生まれて16〜24 時間後に初乳を与える。兎の初乳は分娩後2〜3日間分泌され、その後泌乳量が増え組成も変わる。

出生日は最低必要温度は35℃。生後4〜5日では環境温が32℃あれば体温は下がらない。9日目には29度まで耐えられるようになる。出生日は最低必要温度は25℃だと酸素消費量が3倍になる。離乳の頃には22〜23℃にまで序々に下げる。
新生児の体熱発生に関与しているのは褐色細胞であり、兎はこれが大変発達しており、2週間の間おおいに活躍する。
生後1日の兎の褐色細胞は2.2gでこれは中性脂肪1gを含みます。
生後7日目に体重は2倍になるが、褐色細胞は3.3gでこれは中性脂肪1.9gを含みます。乳首の周りの分泌腺から子を引きつけるフェロモンが分泌される。においの異なる里子を受けつけない。
この乳腺に向かっての探索行動は33度以下のときは必ずおこるが、36度以上にあげるとおきない。カルバニズム(新生児の補食)は殆ど無い。

3週目から胎児は餌をたべる。離乳4〜6週間。7cm位で生まれる。3日目にはうぶげが生える。14日で眼が開く。この時13cm。30日で25cm。床をはうように歩く。

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