小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2024.02.08更新

 

あ

 chickセキセイインコの卵管脱


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このホームページに記載されている疾患の予後、
薬剤の説明、他の動物病院の処方薬剤、
インターネットに記載されている薬剤などの
電話相談は診療の妨げになりますのお断りしています。
当院での診察、薬剤希望の方はペットをつれて来院ください。
 


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今朝から卵管脱をおこして来院した2歳セキセイインコの症例です。卵管脱は卵詰まり時に力んで脱出するこが多い疾患です。また脱出したまま放置していると死亡します。

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しかしこの症例はレントゲン検査、エコー検査で卵はありませんでした。最近発情気味とオーナーは話していました。

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脱出した卵管を元に戻して一糸、総排泄腔を縫合しました。再脱出がないか、卵ができる様子はないかオーナーによくみてもらいました。

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 10日後の来院。セキセイインコは元気でした。縫合した糸は尾側が切れていました。
話を聞くと当院で処置後3日目に卵を産んだそうです。卵管の再脱出がなかったため来院しなかったそうです。そのとき糸は切れたと推定しました。
本日は抜糸して終わりました。再び再脱出ないかよく見てもらう話しました。




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投稿者: オダガワ動物病院

2024.01.31更新

 


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 boarモルモットの角膜潰瘍


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  モルモットは野生では藁と葉が散らばった穴で生活していますが、家庭で飼育されているモルモットでは牧草、乾草が引きもの、餌で使用されています。そしてこの牧草、乾草が眼を刺激して角膜潰瘍を起こすと考えられています。

 モルモット角膜潰瘍は急性期は眼をパクチクさせる位で、症状は他の動物に比べ少なく、オーナーが気づいて来院するころには、慢性化していることが多いです。

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 この症例も昨日から眼の異常に気付き来院しましたが、角膜の浮腫、血管新生も見られ少し前から眼の疾患に罹患していると考えられました。

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メナスはありました。シルマーテスト 12mm/分、結膜細胞診では好中球。細菌はなく、上皮細胞が中心でした。眼圧は15mmHg、フルオル試験 陽性(赤矢印、緑に染まっている部位が潰瘍箇所)で角膜潰瘍と診断しました。

処方はタリビット®、ヒアレイン0.3%点眼を処方しました。点眼は可能なら1日4回お願いしました。  




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 boarモルモットの外傷性角膜潰瘍が疑われた症例


投稿者: オダガワ動物病院

2024.01.23更新

 

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 boarモルモットの疥癬、ダニが発見されないケース


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  モルモットの疥癬は年齢の若いモルモットで見られます。モルモットセンコウヒゼンダニ(Trixacarus caviae)によりおきます。非常に強いかゆみを伴い、脱毛やフケなどの症状を呈します。二次感染に発達する場合もあります。

 診断は皮膚を掻把してモルモットセンコウヒゼンダニが発見されればいいですが、実際は発見されないことも多いです。
そのため当院では臨床症状から、疥癬駆除が可能な駆虫剤(レボリューション®)を皮膚に滴下して様子をみます。。

 レボリューション®はイヌ、ネコ用のダニ剤です。モルモットにも安全に使用できますが効能外使用になります。駆虫剤によってはモルモットに禁忌の製品もあります。使用は掛かりつけ獣医師とよく相談して行ってください。

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疥癬と仮診断してレボリューション®)を皮膚に滴下した症例。3-4日で回復しました。

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上記のモルモットを迎えたら、これまでいたモルモットが激しい痒みを呈するようになりました。皮膚検査では疥癬は発見されませんでしたがてレボリューション®を皮膚に滴下しました。




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 ■boarモルモットの疥癬

dog犬疥癬はヒトに接触感染します。

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投稿者: オダガワ動物病院

2024.01.21更新

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boarモルモットの毛包腫(trichofollculoma)


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 4才もモルモット、右腰部に2cm×1cm位『できもの』のがあり来院しました。

 モルモットの4才は微妙な年齢と考えています。当院での経験だと、この位の年齢から『できもの』が急に大きくなるケースと遭遇します。
私感としては手術できる症例なら、早めに切除することを薦めています。

血液・生化学検査が異常がないこと、レントゲンで転移がないことを確認して手術に入りました。

 

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手術で摘出した『できもの』

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皮膚は硬く縫合は大変でしたが、なんとか埋没縫合できました。

病理組織診断名  毛包腫(trichofollculoma)
  モルモットではよく見られる皮膚腫瘍のひとつで腰から臀部かけて好発します。この症例は弧在性でしたが、多在性に発生する場合もあり、潰瘍や炎症を伴う場合もあります。本症例は完全に切除されており、良好経過が可能性が高いと考えられます。 




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投稿者: オダガワ動物病院

2024.01.19更新

 


あboarモルモット、発情の開始時期


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 3ケ月令の雌モルモットを購入したら、その時点で妊娠していて、その後3匹出産したそうです。本日は生後13日目でモルモットの雌雄鑑別の依頼で来院しました。

 モルモットの発情の開始時期は専門書により多少異なります。実験動物の本では雄で70日位、雌で30-45日位と記載があります。臨床系の専門書では雄は4-5ケ月、雌は2-3ケ月と記載されています。いずれも雌は早く、雄が遅い傾向になります。

 妊娠期間は59-72日(平均68日)です。早い個体は2ケ月で発情が始まります。そのためこの症例のように3ケ月令のモルモットを購入したら、その時点で妊娠していて5ヶ月で出産とというケースも稀に見られます。

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今回来院した生後13日目のモルモット。3匹とも雄雌の区別はできませんでした。次回は生後2ケ月経って来院してもらうことにしました。 

参考

 新生児と想像すると、まだ目も開いていない、毛も生えていない姿を思い浮かべますが、モルモットは母体で十分に成長してから産まれるので、目もすぐに開いて、歯も生えて、被毛も生えそろうて生まれてきます。出産の翌日には柔らかい餌なら食べるようになります。離乳までは3週間かかります。




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投稿者: オダガワ動物病院

2024.01.17更新

 

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 dogイヌの急性下痢の原因


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  友人のイヌ(4才、ミックス)を預かったところ、自身が飼っていたイヌ2匹との相性が悪く、下痢、食欲不振になって代理人が来院した症例です。
嘔吐ありませんが、下記のような軟便が1日4回位みられるそうです。
また食事もとらなくなったので、当院のペットホテルで預かることにしました。なお食欲は本院で預かったところ直ぐに改善しました。

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イヌの急性下痢の原因として、鑑別診断リストとして、下記のような記載があります。

right arrow矢印には当院でおこなった稟告、検査を記しました。

 

●急な食事変更, 普段食べないフードに変更した場合におきます。
right arrow以前からこのワンチャンが食べている食事を持参されてきました。

 

●寄生虫疾患、線虫(回虫, 鞭虫, 鉤虫, 糞線虫)、原虫(ジアルジア, トリコモナス, コクシジウム)の感染
right arrow検便して陰性であることを確認しました。なお鞭虫, 鉤虫, 糞線虫は私の開業している地域では殆ど発生はありません。

●ウィルス感染(パルボ, コロナ, ロタ, ジステンパー)
right arrow他院で1年以内に5種ワクチン投与している証明書を持参したので除外しました。

 

●細菌性下痢(サルモネラ, クロストリジウム, カンピロバクタ―, 大腸菌の感染)
right arrow便をグラム染色、簡易染色しました。経験的な判断ですが異常な細菌は発見されませんでした。また好中球もいませんでした。

 

● その他原因、 出血性腸炎, 腸重積, 薬物・毒物, 異物、急性膵炎, 副腎皮質機能低下症など
right arrow臨床症状、稟告から除外しました。

以上の見解とこのワンチャンは便の回数多いのでストレスによろ大腸性の下痢をおこしていると考え、ザラゾピリン、ロペミンを処方したところ改善がみられました。

 友人で仲がよくても、ワンチャンはそんなことは知りません。人の預かってもらうときはいろんな注意が必要です。




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投稿者: オダガワ動物病院

2024.01.16更新

あ

dog犬5種ワクチン、抗体価の測定

ワクチンの再接種をするかどうかの判断に役立ちます。
ワクチンアレルギーの経験のある方は受付のお話下さい。


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 イヌのワクチンは初年度は2ケ月、3ケ月、4ケ月に計3回のワクチンが必要になります。1年後再接種の必要がありますが、以後、当院では年に1回のワクチン投与を薦めています。

 しかしCPV(イヌパルボウィルス感染)、CAD(イヌアデノウイルス感染)、CDV(イヌジステンパー感染)は1年以上抗体が存在し感染予防が可能なワンちゃんもいます。下記(写真1)の血液中の抗体価の測定して、現在の感染予防状態を把握してワクチン投与計画を決めてゆく方法もあります。特にワクチン投与で副作用がでた症例では血液中の抗体価の測定して現在の感染予防状態を把握することが適切と考えています。

   オーナー様から依頼があれば、当院ではCPV(イヌパルボウィルス感染)、CAD(イヌアデノウイルス感染)、CDV(イヌジステンパー感染)の血液中の抗体価を測定しています。なおレプトスピラ症のワクチンは1年しか効きませんので抗体価測定の意味はありません。年1回のワクチン投与が必要です。

 ワクチンの抗体価測定は動物検査センターに依頼しています。そのため結果がわかるまで7日前後かかります。


具体的な抗体価は下記の表を参照ください。

 抗体価の解釈について

1(写真1)

 この表はCDV(イヌジステンパー感染)は血液中の抗体価、640倍で長期間(1年以上)発症予防が維持できます。160--320倍で発症予防機能を保持しています。80倍以下のときはワクチン再接種、また感染を避ける生活を薦めます。

 CPV(イヌパルボウィルス感染)は血液中の抗体価、160倍で長期間(1年以上)発症予防が維持できます、40-80倍で発症予防機能を保持が可能です。20倍以下のときはワクチン再接種、また感染を避ける生活を薦めます。

 CAD(イヌアデノウイルス感染)も同様に血液中の抗体価、160倍で長期間(1年以上)発症予防が維持できます、40-80倍で発症予防機能を保持できます。20倍以下のときはワクチン再接種、また感染を避ける生活を薦めます。

  『抗体検査で長期間(1年以上)発症予防が維持できる血液中の抗体価』が見られたらワクチンを受けないで、年1回の抗体価の測定を薦めています。3-4年抗体価が続く場合もあります。
 
 『発症予防機能を保持している血液中の抗体価の場合』は3-6ケ月で再検査を薦めています。

 『ワクチン再接種、また感染を避ける生活を薦める血液中の抗体価』が見られたらワクチン接種になります。

 この表は検査センター、エム・エル・テイによる測定です。他の検査センターとの相関はありませんので、詳細は測定した会社、担当した獣医師にお尋ねください。


当院での症例

症例1

 他院で5種混合ワクチン投与したところ2日間、嘔吐、下痢が止まらずワクチンアレルギーが疑われ来院した4才のイヌです。本院で対称療法したところよくはなりました。
このワンちゅんはこれまで4年、年1回5種混合ワクチンは投与していました。ワクチンアレルギーはいつもおきる訳ではないことを説明しましたが、今回のこともありこの年でワクチンはやめました。

 その後2年半経ってワンちゃんの集会に参加するため、ワクチンが必要になり当院に相談にみえました。
 上記したようにワクチンアレルギーの既往歴あり、再接種は抵抗があるため、CPV(イヌパルボウィルス感染)、CAD(イヌアデノウイルス感染)、CDV(イヌジステンパー感染)の抗体価を測定を薦め行いました。

結果
1(写真2)

 上記の抗体価の表(写真1)を参照して頂ければわかりますが 、写真2ではCDV(イヌジステンパー感染)、CPV(イヌパルボウィルス感染)、CAD(イヌアデノウイルス感染)をいずれも予防する十分な抗体価が1年以上あることがわかりました。
このワンちゃんは5種ワクチンは接種しないで、この書類をもって集会に参加して頂きました。1年後の再度抗体検査を薦めました。

 最近の検査で、十分な血液中の抗体価が得られたら場合、ペットホテル、トレッドミル、ペット可の旅館の宿泊などが使用可能な施設もあります。


 症例2

 約1年前、他県の動物病院で5種混合ワクチンを投与して、帰りに呼吸が荒くなり、嘔吐が見られた3歳のイヌです。慌てて接種した動物病院に戻り、処置を受けて回復したそうです。このワンちゃんも稟告からワクチンアレルギーの疑いが推測されます。これまで年1回、5種混合ワクチンは投与していました。
 
 引っ越して、前回の投与から1年たったため、どうすればよいか相談に来院しました。そこでイヌのワクチンは1年以上抗体が存在する場合も多く、絶対年1回投与しなければならない訳ではないことを説明し、CDV(イヌジステンパー感染)、CPV(イヌパルボウィルス感染)、CAD(イヌアデノウイルス感染)抗体価の測定を行いました。

結果

1(写真3)

 症例1同様に上記の抗体価の表(写真1)を参照して頂ければわかりますが 、写真3より症例2はCPV(イヌパルボウィルス感染)、CAD(イヌアデノウイルス感染)を1年以上予防する十分な抗体価がありますが、CDV(イヌジステンパー感染)は現在は感染予防機能できる抗体価はありますが、これから下がるのか、現状維持できのか不明な結果がでました。そのためCDV(イヌジステンパー感染)のみ3-6ケ月後の再検査を、またCPV(イヌパルボウィルス感染)、CAD(イヌアデノウイルス感染)は1年後、再度抗体検査を薦めました。今回は5種ワクチンは未接種にしました。


ワクチンアレルギー

1 
遅延性アレルギーの症例(写真4)
ワクチン投与して6時間経って、顔面の浮腫、嘔吐、下痢が見られました。

  ワクチンアレルギーにはワクチン接種して直ぐにおきるアナフラキシーショックと時間経ってからおきる遅延性アレルギー(写真4)があります。

 狂犬病ワクチンの大規模調査によればアナフラキシーショックは1万頭中7.2%(0.07%)おき、死亡例は10万頭中2頭(0.002%)あります。
15分以内におきることが多いため、当院ではワクチン接種後、念のため15分経って帰宅してもらっています。
(私たち人間がコロナワクチン接種して15分病院で待ったのもこの理由です。)

 遅延性アレルギーは数時間しておきます。先程の紹介した狂犬病ワクチンの大規模調査の文献によれば、千頭中顔が膨れる、蕁麻疹などの皮膚症状は4.3%、また嘔吐、下痢など消化器症状は2.3%おきています。

 写真4は当院でワクチン接種して6時間位経ってから顔が膨れ、嘔吐、下痢が見られた遅延性アレルギーをおこした症例です。
翌日、対症療法で回復しましたが時間がかかる場合もあります。
以上の理由でワクチン接種は可能なら午前中がベストです。

 ワクチンアレルギーは生涯1回しかおこらいワンちゃんもいれば、毎回起きるワンちゃんもいて疫学は様々です。
なおワクチンアレルギーを起こしやすいワンちゃんには事前にステロイドを投与してからワクチン接種する方法で防げる場合もあります。
 毎回起きるようなら狂犬病ワクチン猶予証明書という方法もあります。また5種ワクチンなら上記した血液中の抗体検査で様子をみることが可能です。
担当獣医とよく相談して行って下さい。 




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投稿者: オダガワ動物病院

2023.12.20更新

あ

tigerネコのストロバイト結晶


生後10ケ月のアメショウが、昨日から尿がでなくなり来院しました。
触診で尿道閉塞が疑われました。

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(写真1)赤矢印が膀胱を指します。尿が出ていないので大きくなっています。

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(写真2)赤矢印が膀胱を指します。

 レントゲンで膀胱大きく、尿が出ていないことを確認しました。レントゲン・エコーで結石陰性は確認しました。
カテーテルを入れて尿をだしました。
尿路閉塞は4日間尿がでないと死亡してしまう恐い疾患です。

 

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(写真3)
尿検査を行うとpH7.0、潜血(+)、蛋白(+)、ブドウ糖(+)、尿比重1.050、以下、陰性でした。
健康ネコの尿pHは6.5前後とやや酸性ですが、このネコの尿はアルカリ性になっています。潜血(+)蛋白(+)は膀胱炎のため、ブドウ糖(+)は興奮と判断しました。

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(写真4)
遠心分離すると赤血球、結晶成分が沈殿しました。

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(写真5)
沈殿した部分を顕微鏡で見ると赤血球、ストロバイト結晶(pH7.0になると析出)が見られました。

 ストロバイト結晶ができる要因として飲水不足、運動不足、太りすぎ、リンとマグネシウムの過剰摂取、下部尿路疾患などありますが
同様な状態のネコでもストロバイト結晶はできないケースも多く、決定的な原因がわかる訳ではありません。個人的に体質が影響していると考えています。

 本日は膀胱洗浄して 抗生剤を処方し、食事療法(ロイヤルカナン、尿ケアー)を薦めました。食事療法を行って改善には2-3週間かかるので、その間再発がないかよく見てもらいました。ロイヤルカナン尿ケアーは12ケ月以上のネコが対象ですが、この病気は再発が多い点をオーナーに説明して10ケ月から食事療法は始めました。
 食事をもとに戻すと本院の経験では70%位再発します。そにため他の併発疾患がなければ、食事療法は続けてもらっています。食事療法の欠点として個体によっては尿が酸性に傾くこともあるので、ときどき尿検査をして様子をみて経過を追うこが大切です。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2023.09.19更新

あ

boarモルモットの切歯(前歯)について



  モルモットはげっ歯類、ヤマアラシ亜目に属します。モルモットは純粋な草食性でもともと硬い繊維性植物がはえている南米の高地に住んでいます。繊維質はカロリーが低いので大量に食べなければなりません。またそれらシリカを多く含み、繊維質はとても硬く、しっかり咀嚼しなければならず噛む回数は増えます。臼歯は激しくすりへります。その結果切歯も臼歯も激しくすり減るため、閉鎖する歯根ではなくすり減った歯質をつねに補うことができるよう形成・萌生される常生歯が必要になります。全部で20本の常性歯があります。

 

切歯は下顎切歯が上顎に比べて長いことが特徴です。臼歯が咬合時は下顎の切歯は上顎の切歯のやや後方に位置します。


 歯はすべて根尖がひらいて、支持が舌側にしかない常生歯です。また特長は二枚舌で前舌は固定されており、

 


■モルモットの門歯(前歯)の過長
 この疾患はウサギ用の歯切りで切除しました。可能ならマイクロモーターがいいですが、音でびっくりしてしまう場合が多いです。

 モルモットの門歯・臼歯は一生伸びます。かみ合わせの悪い場合は1-2ヶ月に1回切除が必要です。

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この症例は臼歯、顎に異常があり

 

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boarモルモット、カビアマルハジラミ(Gyropus ovalis)の寄生

boarモルモット、臀部皮膚の『しこり』

 


 

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2023.09.18更新

 

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boarモルモット、前肢の壊死 


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 3歳、雄モルモットの前肢のソアーホックが悪化して壊死をおこして来院しました。

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モルモットは断脚は予後がよくないことが多いため、麻酔下で傷をデプリートメントして縫い合わせました。
写真にはありませんが、テープを巻いて過ごしています。


 bookリンク

 


 

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投稿者: オダガワ動物病院

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