小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2018.04.25更新

あrabbitウサギの東洋眼虫


あ

眼に虫が診られる稟告で来院した4歳のウサギです。眼に虫が診られ、採ろうとすると、結膜に入ってしまうので来院しました。

あ

 点眼麻酔をしてどうにに1匹捕まえることができました。この症例は体長は約5mmです。顕微鏡所見で拡大して東洋眼虫と診断しました。犬ではときどきある症例ですが、当院ではウサギは初めてです。

 東洋眼虫は線虫に属し、ショウジョウバエによって媒介されます。ショウジョウバエは暖かい気候を好む関係で、九州に多いと記載されています。このウサギも最初の1年は鹿児島にいたそうです。しかし最近は温暖化の関係で、関東地方でもときどき発生しています。この前も茨城の先生と話していたらこの東洋眼虫をみつけたことをいっていました。

 結膜の奥の方や、瞬膜の裏側などに移動しなはら寄生します。摘出方法は点眼麻酔で虫を弱らせて、摘出するか、また必要に応じて全身麻酔でおこなうこともあります。この症例も1匹んみでいなくなってくれればいいんですが。

 予防はショウジョウバエとの接触をさけることが一番良いですが、なかなか大変です。ウサギは室内飼育が殆どなので、香取線香、ベーブマットなどでハエのいない環境をつくることが大切ではと考えています。

しかし報告の少ない症例なので、ウサギ側にも罹患しやすい条件があるのかもしれません。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.03更新

おrabbitウサギのツメダニ症
Cheyletiella parasitivorax) 


  門歯の過長で以前から診ていた8才のウサギの皮膚に急に『ふけ』がおおくなったため川崎市宮前区から来院しました。

8才になり最近急に「ふけ」が多くなったとのことです。

 
    ツメダニ    ツメダニの卵
 
皮膚検査して、顕微鏡で観察すると、ツメダニとツメダニの卵が検出されました。

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■生活史、発症年齢
 このツメダニは、終生宿主上(ウサギの皮膚の上)で生活します。(卵→幼ダニ→若ダニ→成ダニ)。幼ダニは皮膚を刺す行為をおこないます。気温にも異なりますが3-5週齢が寿命です。
 症状は痒みはある場合とない場合があります。本院では年をとったウサギでよく診ます。(本症例も8才)ウサギの飼育は外部の動物と接触がないことが殆なため、もともとツメダニがいたと推測されます。若いウサギでは抵抗力がありますが、ツメダニの寄生数が多い時やまた抵抗力の弱い場合は発症すると考えています。
 時々オーナーの手に赤い点々を診ることがあり、だぶんツメダニにさされた後ではと推測しています。
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■治療
 
レボリューションは本来は犬猫用ですが、rabbitright arrowウサギに効能外使用できる薬剤のひとつで皮膚に滴下するのみの薬剤で1ヶ月の効力があります。ツメダニは14-20日位で良くなります。月1回で最低3ヶ月の使用を薦めています。1回のみでは再発します。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.03更新

お
rabbitウサギにおけるノミ幼虫の発見

①  
■来院した写真①ウサギとオーナーが持参した写真②「黒く動くもの」

 飼育している4才雄ウサギの周囲に、このような「黒く動くもの」がおちていたそうです。

顕微鏡でみるとノミの幼虫がみられました。

 最近は犬猫でもこのノミの幼虫を診ることは殆どなくなりました。
環境中のノミ幼虫の発見はノミ成虫の感染を意味します。
ウサギのノミ感染は、種を越えて感染する可能性がある猫ノミが多いです。
しかしこのオーナーは室内で飼育で、他の動物はかってません。どこからノミが侵入してきたか不明です。
しかし靴底などに卵がついて、室内に運ばれ、感染する場合は希にあります。
そしてマンションなどにお住まいだと、部屋の温度、湿度が高く、ノミが発育しやすい環境になります。


■処置
 ノミの駆除には成虫駆除環境の整備が必要です。


そこで、ノミ成虫の駆除にはright arrow(詳細)レボリューション®を使用しました

犬の例ですが、ノミは上記のようなライフサイクルをとります。
(メルク社のポスターより、改)


環境の整備として、飼育に使用しているものを熱湯消毒、また部屋の通気を指示しました。


rabbitウサギに使用可能なノミ・ダニ製剤

③ 

 ウサギに使用可能なノミ・ダニ製剤は写真③レボリューション®(成分名・セラメクチン)写真④のアドバンテージプラス® またアドバンテージハート®、フオートレン®(すべて成分名・イミダグロプリド含有製剤)のみです。
 ウサギは他のノミ、ダニ製剤を使用すると死亡する場合もあります。
 この薬剤は効能外使用になります。また商品名、パッケージはメーカーの都合で、変わることがありますので、詳細は診断した獣医師にお尋ねください。

rabbitright arrowウサギのレボリューションの詳細はこちら


 

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 【break time】

あflower2朝鮮アサガオ

麻酔の全投薬アトロピンの原料になります。
しかしウサギの60%はこのアトロピンを分解する酵素をもしっていて効果ない場合が多いです。


 

投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.03更新

お
rabbitウサギのミミダニ症
(正式名・ウサギキュウセンヒゼンダニ Psoroptes cuniculi

 新しいウサギを迎えたところ、両方の耳を痒がることで川崎市麻生区から来院した症例です。耳垢が多くあり、綿棒で採取すると耳ダニが発見されました。
 
感染は耳ダニに感染しているウサギとの接触でおきます。そのため購入時または預かってもらった施設が耳ダニに蔓延している不衛生な施設にあった場合におきます。自宅でずっと飼育していて、耳を痒がる場合は他の原因が考えられます。このお宅は同居のウサギがいるので、そちらにも駆虫薬をお願いしました。 

 以前はウサギのミミダニはよく診かけましたが、最近は珍しい疾患になっています。

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右耳 左耳
cameraウサギの耳ダニ、左右耳の所見

 このような痂皮・鱗屑が耳の病変になります。またやたらに耳を痒がります。耳介に後肢で掻いた爪の跡が残る位です。犬猫の耳ダニように耳垢は黒くはなりません。

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ウサギの耳ダニの顕微鏡写真

 耳垢を綿棒で採取して顕微鏡で診ると、耳ダニ(正式名 ウサギキュウセンヒゼンダニPsoroptes cuniculiが発見されました。体長はメス0.37-0.55mm、オス0.4-0.75mmです。運がよければ、拡大ルーペでもみえることも可能です。生活史のすべてを外耳道で過ごし表面の上皮や組織液を食べて生きています。寿命は3週間位です。

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 この症例の治療には写真のレボリューション®(成分名・セラメクチン Selamectinを使用しました。
 この薬剤は背中の皮膚に垂らすのみです。皮膚より吸収して血管に入り、全身に効能を示す薬剤で、当然、耳にも薬剤は分布します。犬猫のミミダニに唯一認可のある薬剤です。

 犬猫用ですがウサギも安全に使用でき、だいたい耳ダニは4-5日でよくなります。耳掃除は必要ないケースが殆どです。
 あれこれ薬剤をほしがるオーナーもいますが、ウサギの耳に二次感染がなければ、他の点耳薬(抗生剤、抗炎症剤)の併用は必要ありません。


 耳ダニの生活史は3週間です卵・幼ダニ・前若ダニ・後若ダニ・成ダニ、5期をすべてを外耳で過ごしますまれに肛門付近や陰部、四肢に寄生したケースもあります。

 レボリューション®を使用する際の注意点として、ミミダニの卵には効能は示しませんので、レボリューション®は1回のみの使用だと再発します。
 本院では、耳ダニの生活史を考慮して、
月1回で3ヶ月間(合計3回)はレボリューションを皮膚にたらしてもらっています。また念のため、ウサギの使用製品の熱湯消毒も併せてお願いしています。

dire他の動物のミミダニ
tigerright arrow猫のミミダニ症
tigerright arrow猫のミミダニ症その2
snakeright arrowフェレットのミミダニ症

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 ■点耳用のミミダニ駆虫剤
 以前は皮膚の薬剤を希釈して点耳使用してました。セラメクチンの販売で、今は点耳はやる必要はなくなりました。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.03更新

あ
rabbitウサギのツメダニ症


ツメダニ写真20141015  rabbitツメダニ時の皮疹 


  rabbit年齢は4才雄で、種類はロップドイヤーです。川崎市宮前区からの来院です。
ウサギのツメダニ症は背中を中心にcamera写真のように「粉が吹き出したような痂皮」を形成して来院します。 痒みは「ある意見」と「ない意見」があります。このウサギは痒みはないとのとこでした。
 ツメダニはヒトも刺しますので注意が必要です。このオーナーは異常はありませんが、手に紅斑が診られてくるケースもあります。

ツメダニ
 セロハンテープで皮膚検査をするとcamera写真のツメダニの成虫が発見されました。

ツメダニ卵
またcamera写真にはツメダニの卵もいました。 

 book治療はセラメクチンを背中に滴下しました。セラメクチンは犬猫用ですが、ウサギにも安全に使用できます。
 ウサギはright arrow犬猫用のノミ・ダニ製剤の中でウサギに禁忌の製剤もありますの使用の際はかかり付けの動物病院によくお尋ねしてください。
 セラメクチンはツメダニ成虫には効能を示しますが、卵には効能を示しません。そのため本院では卵が成虫になる時間を考慮して、セラメクチンを月1回のペースで、3回、背中に滴下してもらって完治させています。


 

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 【break time】

あflower2イワキキョウ


 

投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.03更新

オダガワrabbitウサギの便が肛門、足底に付着、蛆がわくこともあります。



uji1

「肛門に着いた便が採れないので何とかしてほしい」とのことで来院したネザーランドドアーフ10才雌です。
このような状態は衛生的によくありません。膀胱炎を誘発する原因になります。
ウサギは無理に抑えると、腰椎骨折など事故があります。注意してオーナー自身で採るか 無理ならは早めにウサギ診療可能な動物病院で採ってもらうことを薦めます。

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uji3camera写真は友人の動物病院からの提供ですが、このような状態を放置すると蛆が湧く症例もあります。 ---------------------------------------------------------------------
   

uji2■採取した便 

 本症例はゆるま湯で便をふやかして採りました。異論はありますが本院では局所でもウサギのシャンプーはしないほうがよいと考えています。

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あ別の症例ですが、足底に便がついて来院した2歳の雄のケースです。(スリッカーで便を採っているところ)

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 また違う症例で8才のネザーランドドアーフの雌が肛門に便がついたとのことで来院したこともありました。

便をぬるま湯にしめらせたガーゼーでとりました。 


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.03更新

オダガワ

bookフィプロニール(Fipronil)は
ウサギ、モルモット、ハムスターなどには絶対禁忌です。



フロント

 フィプロニール(商品名 フロントライン・マイフリーガード)は犬猫では良いノミ・ダニ剤です。どの地域かわかりませんが、近所の動物病院でフロントライン(成分名 フィプロニール)をウサギの皮膚滴下してから、食欲がないとの電話がありました。 その後来院はなかったので予後は不明ですが、フィプロニールはウサギ始め、モルモット、ハムスターに使用すると死亡する場合もよくあります。そのためエキゾチックには絶対禁忌なノミ、ダニ剤です。
(備考・フェレットのみ可能な意見もありますが著者はフェレットでの使用経験なく、詳細は不明です。) 


■エキゾチックに禁忌なノミ・ダニ剤
商品名・フロントライン・マイフリーガードなど
成分名・フィプロニールFipronil


フロント2 

フロントラインの説明書にはウサギに使用不可と記載されています。

ふろんと3
 写真は学会発表があったウサギのフィプロニール中毒例です。



日本ではノミ・ダニ製剤はウサギ始めエキゾチックに認可された薬剤はありませんが、安全に使用できる薬剤はあります。

rabbitmouseboarright arrowエキゾチックに使用可能なノミ・ダニ剤

 

ウサギ始めエキゾチックは抗生剤も注意が必要です。

rabbitmouseboarウサギ・モルモット・ハムスターと抗生剤


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.03更新

あ
rabbitウサギの外部寄生虫

 当院に来院のあったウサギの外部寄生虫を紹介します。 


rabbitright arrowウサギのツメダニCheyletiella parasitivorax  

あ
 right arrow本院ではrabbitright arrowウサギの皮膚病疾患で一番多く診ます。
■診断
皮膚をセロハンテープで採取することで診断可能です。
■症状
 ウサギの背中の正中に沿って、痂皮がみられることが多いです。若いウサギはツメダニの大量寄生で症状を訴えて来院しますが、少数寄生の場合、加齢で免疫力が低下してから皮膚病変が生じて来院するケースがあり、痒みは訴える場合とない場合があります。
本院では後者の症例が多いです。ウサギのツメダニはヒトへの感染も報告されています。

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■ウサギのrabbitright arrowズツキダニListrophorus gibbus 

あ
 ウサギの皮膚に「白から茶のこしょう」のような垢がみえて、この垢が動くという主訴でright arrow来院します。
 毛にクシを入れると同様のものが採取可能な場合もあります。セロテープで虫体を採取して顕微鏡で診たところズツキダニが発見されました。この症例は形態より雌です。(写真)
 このrabbitright arrowズツキダニはウサギの体幹部に寄生し皮膚から組織液を吸って生活します。ウサギに症状はありません。(希に痒みを訴える個体もいますが)またヒトへの感染もないとされています。
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■ウサギとノミ(flea)

あ

 rabbitright arrowウサギへの感染は殆どがネコノミで、イヌ・ウサギ・フェレット・ヒトなど種を超えて感染します。日本ではイヌへのノミ感染も70%位がネコノミです。この症例は家のお子さんが猫をたくさんかっている家に遊びにいくので感染がおきたとright arrow来院では推察した症例です。
 
 ノミの大きさは大体0.3mm-0.4mmでノミから見て人間の大きさはエベレスト山ぐらいに相当します。通常10-20日間生存でき、雌は1日10-20個の卵を産みます。3-4週間で成虫になります。また蛹は1年位生存できる場合もあります。ジャンプが得意で約1mも跳ねます。これは人間に例えれば東京タワーの第一展望台まで飛び上がることに相当します。跳ねて動物の皮膚に移り寄生生活を始めます。

 また温度・湿度・環境によりノミの増殖は左右します。東京付近 のマンションなどでは風通しが悪く、湿気が高く、ノミが増えるには良い条件になっている場合が多く、right arrow本院のノミ症例もマンションで飼育している方が結構います。風通しの良い「田舎のおじいちゃん・おば ちゃんの家」が ノミを繁殖させないとこには理想的な環境みたです。
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■マダニとウサギ

あ
  写真のように、ウサギも家の庭で飼っているとマダニが感染することもあります。
 抗ダニ剤の使用で、マダニはいなくなりましたが、また庭に放すのでマダニがつくことを繰り返した症例です。

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■ウサギの疥癬症

あ
希ですがウサギの疥癬症はいます。普段皮膚が薄い部分が「かさぶだ状」になって来院します。
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■ウサギの外部寄生虫駆虫薬 
 本邦ではウサギ用に認可されたダニ・ノミの駆虫剤な、効能外使用になります。rabbitright arrowウサギに安全に使用できる犬猫用ダニ・ノミ製剤ありますが、一方rabbitright arrowうさぎに使用不可な犬猫用のダニ・ノミ駆虫剤もあり、それらの使用でright arrow死亡例も報告されています。処方はウサギの診療に詳しい動物病院を尋ねておこなってください。
(備考・ウサギはrabbitright arrowダニ・ノミ製剤rabbitright arrow抗生剤の使用は要注意です。)

 

direウサギの消化菅寄生虫はこちらへ
rabbitright arrow
ウサギの消化管寄生虫

 

dire他の動物の外部寄生虫は

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.03更新

おrabbitウサギのツメダニ


あ
6歳の雄ウサギです。
2-3ヶ月前より背中の毛が抜けてきたので来院しました。

あ
拡大写真 痂皮、鱗屑の皮膚病変です。
この部位をセロハンテープで採取しました。

あ
橙色はツメダニの成虫
ピンク色はツメダニの卵です。

  治療はツメダニ単独感染なら、レボリューション®を月1回で2-3ヶ月皮膚にたらすのみで治ります。
卵に効果ある薬剤はありませんので、必ず複数回は使用してください。

 ノミ。ダニ製剤は犬猫では良好でもウサギが死亡する製品もあります。
使用の際はウサギの診療をきちんとしてる動物病院にお尋ねください。

この症例に使用した、レボリューション®は安全に使用できる製剤のひとつです。

 本院ではウサギのツメダニは4歳位から多く診ます。このウサギに限った訳ではありませんが、
ツメダニ症の症例は自宅から出たことはないケースがほとんどです。
そのため外部で、他のウサギからの接触感染は疑いにくいです。
私の感想ですが、もともとツメダニはウサギに常在していて年齢があがると免疫が低下するので
皮膚病変として現れると考えています。

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あ■レボリューション®投与後、1ケ月後の写真

皮膚はたいぶよくなりました。卵に効果ある薬剤はないので、
2ケ月後、3ケ月後、合計3回のレボリューション®投与をお願いしました。


 

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【break time】

あflower2紫陽花(6月、鎌倉建長寺)


 

 

投稿者: オダガワ動物病院

2018.04.03更新

おrabbitウサギとノミの感染


■ウサギとノミ
 ペットショップにてウサギにノミがいると指摘されて神奈川県相模原市から来院した症例です。
疫学ではウサギに感染するノミ猫ノミ(Ctenocephalides felisが多いことがわかっています。日本ではノミ・ダニ製剤はウサギ始めエキゾチックに認可された薬剤はありませんが、安全に使用できる薬剤はあります。この症例はノミの駆虫にレボリューション®を使用しよくなりました。

うcamera写真1 ネコノミ

up arrowノミ・ダニの予防

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■ウサギのノミ駆虫 

うcamera写真2 商品名・レボリューション®、犬猫用、成分名・セラメクチン(Seramectin


■効能  フィラリアの予防(犬猫)、成ノミ駆除、卵の孵化にも抑制(犬猫)、耳ダニ駆除(犬猫)、駆虫剤、回虫(猫)と幅広く使用できます。セラメクチンは本院ではウサギ・モルモット・ハムスター・フェレットなどのノミ・ダニ(マダニは除く)に安全に使用できています。

う camera写真3 基材が合わないため毛が剥げたウサギ

 本院ではこれまでウサギのノミ感染症にレボリューション®(camera写真2)を第一選択薬として使用しています。月に1回、背中に垂らすのみです。ノミは2-3日でいなくなりますが、気温が高いなど、ノミの繁殖の時期は月1回で長期の使用をお薦めします。1症例、基材が合わないためウサギの毛が剥げた経験はありますが(camera写真3)あとは副作用の経験はありません。

up arrowノミ・ダニの予防

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 本来は犬に寄生するマダニ・ノミの駆除剤ですが、アドバンテージプラス®、フォートレオン®は効能外使用になりますがウサギに安全に使用できます。

う camera写真4 アドバンテージプラス®

  アドバンテージプラス®はノミのみの対応になります。有効成分イミダグロプリドはネオニコチノイド系(クロロニコチル系の総称)に属し、ニコチン様物質を意味する薬剤でノミなど昆虫類に選択的に薬効を発揮します。哺乳類には低濃度で単独使用した場合毒性が低いため使用されています。
 

 


 フォートレオン®の有効成分成分のペルメトリンはイミダグロプリドと協力してノミに加えマダニに対しても薬効を示します。ヒト・哺乳類に対する毒性は低く安全に使用できますが、ネコと魚類のみ毒性が高く注意が必要です。ウサギのマダニ感染に使用可能な薬剤はこの製品のみです。

注意right arrowノミ・ダニ製剤は本院では上記の種類以外はウサギなどには禁忌と考えています。

up arrowノミ・ダニの予防


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投稿者: オダガワ動物病院

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