小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2020.08.11更新

あ rabbit8歳のウサギのくしゃみ


あ

 8歳の雄ウサギがくしゃみが止まらず来院しました。
他院で抗生剤を経口投与、点眼されてましたが、治らず当院に来院しました。
このウサギはアグレッシブで自宅では点鼻はできません。目と鼻はつながっているので、点眼で点鼻の代用投与をしていたそうです。

 当院では左右鼻の細胞診では変性好中球が診られましたが、細菌は発見さられませんでした。培養、感受性テストも検討しましたが、ウサギは抗生剤の使用が限られる動物なため、これまで使用したと推察した薬剤の使用はやめました。点鼻投与はオーナー、ウサギ両方にストレスがかかるので中止してみました。
 以上の見解からウサギに使用可能なニューキノロン系抗生剤の上位薬品を経口投与しました。すると1週間後、くしゃみの数はだいぶへり改善が診られました。

 なおこの症例には効果ありましたが、この治療ですべての高齢ウサギのくしゃみ疾患が治るわけではありません。よく主治医と相談して治療は進めてください。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2020.05.10更新

あ rabbit壁紙を齧ってウサギの毛玉症


あ

あ

 ウサギは身近にあるものを齧る習性があり、また嘔吐が殆どできません。
壁紙を齧ってウサギの胃の中が壁紙だらけ(赤矢印)になり、“毛玉症”になり食欲不振を呈して来院しました。
当院ではメトクロプラミド(Metoclopramide)、モサプリド(Mosapride)、シプロヘプタジン(Cyproheptadin)、ラキサトーン®などの投与で対応しています。
小さい異物は回復しますが、大さい異物は手術になる場合もあります。当院ではウサギはストレスに弱いので、内科療法を中心におこなっています。
 

 異物を誤食したウサギの症例は、これまで、夜寝る際にラビットハウスにかけてたバスタオル、自宅のカーテン、絨毯のケバケバなどを食べておきています。またオーナーの常備薬を誤食したケース、自宅のコンセントを齧って感電もありました。
ウサギの行動範囲にこれらのものをおかないよう注意して、ウサギの習性を熟知して飼育して下さい。

  


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2020.04.20更新

あ rabbitウサギ雌の膀胱結石、自然排泄例


 
あ
ウサギのレントゲンを撮影したところ、尿道に結石が診られました。
帰宅して、2時間後に排泄されました。

雌は尿道がひろく、運がよければ膀胱結石が自然排泄される場合もあります。
雄は尿道狭くこの可能性はありません。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2020.04.13更新

あrabbitペットシーツを食べたウサギ


あ

あ

 ウサギは回りのものをよく誤食します。
この症例はペットシーツ3×15cm位を食べて来院しました。
ウサギは嘔吐が殆どできません。そのため他の動物でおこなっている催吐剤の投与は薦められません。
このペットシーツは紙でできていたので、胃内で砕かれることが予想できたため、
胃腸の促進剤を投与しました。

 他に当院ではウサギの異物の誤食症例は絨毯の毛、カーテン、タオル、電気のコンセントなどがあります。
ウサギの回りにはそれらをおかないとこが大切です。
特に晩秋になって、寒いと思いラビットのハウスにバスタオルをかけて誤食されていることはよくあります。
ウサギは神奈川県付近の寒さなら大丈夫です。バスタオルなど使用しないことが大切です。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2020.04.13更新

あ rabbitウサギの軟部組織肉腫


 あ
8歳の雌のウサギです。右大腿部の内側に皮膚腫瘍があり来院しました。
ここ2-3ヶ月で大きくなったきたらしいです。細胞診では腫瘍の診断には至りませんでした。

あ
オーナーも手術を希望していました。高齢で麻酔は心配でしたが、血液、生化学検査に異常ないため、手術をしました。
写真は切除した腫瘍です。

あ
手術1週間後、順調に回復してました。

病理検査 軟部組織肉腫(悪性末梢神経腫瘍の疑い)
 マージンは確保され悪性度は低い腫瘍でしたが、これらの腫瘍はマージンは確保されても再発する可能性があるため、予後観察が必要とのことです。


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投稿者: オダガワ動物病院

2020.02.12更新

あ rabbitウサギの症候性てんかんについて


 てんかんは特発性てんかんと症候性てんかんにわけられます。
特発性てんかん(一次)は若い時期からおきるてんかんで遺伝性が示唆されています。
症候性てんかん(二次)は脳に何らかの障害や傷があることによっておこるてんかんで、ある程度の年齢になってからおきることが多いです。

 今回の症例は7歳の雄ウサギです。1年前より痙攣ががよくおきることで来院しました。
まず頭部以外の痙攣疾患があるかどうかを調べなければなりません。
そのため後日痙攣直後に来院してもらい採血しました。

血液・生化学検査
・白血球5100/ul(正常値3100-9900)・PCV35%(正常値30-44)
・トータルプロテイン6.2g/ml(正常値4.9-6.9)・AST42IU/L(正常値9-36)
・ALT42IU/L(正常値12-72)・ALP91IU/L(正常値71-230)・GGT2IU/L(正常値5-18)
・BUN18.6mg/dl(正常値9-36)・クレアチニン1.18mg/dl(正常値0.6-1.6)
・カルシウム12.5mg/dl(正常値12.5-14.5)・リン3.1mg/dl(正常値1.6-4.1)
・総コレステロール16mg/dl(正常値11-74)・中性脂肪16mg/dl(正常値48-205)
・血糖190mg/dl(正常値115-214)
・Na152mEq/L(140-149)・K152mEq/L(3.4-5.0)・Cl113mEq/L(98-118)

 血液・生化学検査から痙攣をおこす低血糖、低カルシウムはなく、肝臓、腎臓の機能も正常値の範囲でした。
MRIは高齢で麻酔が負担になるためおこないませんでした。
以上の見解から、今回の痙攣の初発が6歳なことも考慮して、症候性てんかんと診断しました。

 治療は最初、ゾニサミドを使用しましたが、てんかんは抑えらませんでした。次にフェノバルビタールの低用量、またフェノバルビタール低用量と臭化カリウムも使用しましたが同様の結果でした。臭化カリウムの使用では少しふらつきが診られました。

 現在はフェノバルビタールの高用量単独使用で、てんかんをコントロールしています。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2020.01.29更新

あ

 ウサギの雌は、高齢になると子宮、卵巣腫瘍になることが多く、事前に避妊手術を希望されるオーナーもいますが、避妊手術をすると、食欲不振になる個体が多くいます。
 そのため術後管理がしずらい、アグレッシブなウサギには薦めていません。

 当院では、適時に尿検査、触診、レントゲン検査をおこない、子宮、卵巣に異常がみられてから手術になるケースが多いです。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2019.10.08更新

あ rabbitウサギが食べると有害が予想される植物


  当院のウサギの診療で、有毒植物による中毒は殆ど経験はありません。
この項ではこれまで『ウサギの本』や『ネットに記載された』ウサギが食べると有害が予想される植物を紹介します。なおここに紹介されていなくても、有害が予想される植物もあると考えられています。
また実際、どのくらい食べたら中毒がでるかなど詳細はよくわかいつていません。ヒト、イヌ、ネコで中毒がわかっている植物などもあげないことが賢明です。

 現在は動物病院、ペットショップ、ネツトなどで良質のウサギの食事(ペレット、牧草など)はいつでも購入可能です。興味本位で自宅近くに生えている植物をあげることはやめてください。

 野生のウサギは親から食べて良い草、悪い草を習うそうです。しかしペットウサギはどんな草でもたべてしまう傾向があるとされています。
 ひとたび中毒になれば、ウサギは嘔吐が殆どできないため、イヌ、ネコに比べて治療が大変です。
 
  これら有毒な植物は野草と園芸用植物に分かれます。
ハーネスなどつけて散歩にいかれる方は薬草に注意が必要です。野草の種類も重要ですが、除草剤など行ってないか情報収集も大切です。
余談ですが当院ではハーネスをつけて散歩に行ってネコに襲われたウサギの診療を数例経験しているため、危険が多いと判断して薦めていません。
 園芸用植物は購入時に種類に気をつけてください。ウサギに中毒のある植物を購入しなければならない際は手の届かない場所にお願いします。


 ■ヒガンバナ科(ヒガンバナ、スイセン、キツネノカミオリ)

AVP
ヒガンバナ(西方寺、10月)

 ヒガンバナの花は、名のごとく彼岸の頃ニョキニョキと生えてきます。花が終わる頃に濃い緑色の葉が出て、翌年の3~5月に枯れます。葉と花が別々の時期に現れる植物です。

アサガオ
二ホンスイセン(吾妻山公園、1月)

 スイセンは日当たりのよい砂質土壌の公園などで生育します。球根を秋に植えつけることで、1-2月に彩る代表的な花です。寒さに強い植物で室内でも簡単に栽培できることから園芸用も多くあります。


 ■ユリ科

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ユリ(ところざわゆり園、7月)

 ユリはネコで腎臓障害をおこすことは知られてますが、ウサギでも同様のケースが報告されています。季節になると切り花が売っています。
 余談ですが私の暮らしている神奈川県の県花はヤマユリになります。


■ツツジ科(シャクナゲ、アセビ)

アセビ 
シャクナゲ(笠取山、6月)

写真は野生のシャクナゲですが、園芸用でも販売されています。

AVP
アセビ(高尾山、4月)

同様に写真は野生のアセビですが、園芸用でも販売されています。


 ■ナス科(チョウセンアサガオ、ヒヨドリジョウゴ)

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チョウセンアサガオ(東京都薬用植物園 9月)

 チョウセンアサガオは、麻酔時、前投薬剤で使用するアトロピンの原料になります。ウサギの約60%はこのアトロピンを分解する酵素をもっています。そのため他の動物に比べると中毒は起こりにくいと考えられますが詳細は不明です。


 ■ヒルガオ科(各種アサガオ)

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アサガオ(種類は不明、神代植物公園 9月)

アサガオは、種に含まれるファルビチンが下痢、腹痛、嘔吐を起こすされています。種類によっては種、蔓、花、また葉にアルカロイドを含みますので注意は必要です。


 ■キョウチクトウ科(ニチニチソウ、キョウチクトウ)

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ニチニチソウ(東京都薬用植物園 7月)

園芸用でも売られています。抗がん剤ビンクリスチンの原料になった草木で有名です。


 ■イチイ科(イチイ)

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イチイ(星薬科大、6月)

北海道の留萌ではかってニシン漁で栄えたころ、付近の木を伐採して暖房に使用してました。しかしこのイチイは木が硬いため伐採がされず今でも防風木として活躍しています。他にもその特性を利用いて家の垣根にもよく使用されています。このイチイは条件がよければ秋9-10月に赤い実をつけます。有毒物質はこの赤い実を除きがあります。また近年は抗がん剤パクリタキセルの原料になった樹木で有名です。


 

 

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投稿者: オダガワ動物病院

2019.08.20更新

あ rabbit門歯(前歯)の過長


 
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5才雄のウサギの鼻が赤くなり来院した症例です。

このウサギは1歳時より、上顎、下顎のかみ合わせが悪く、2-3ヶ月に1回、歯切に来院している症例です。

当院ではウサギ用ニッパで切除しています。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2019.08.19更新

あ rabbit梅毒疑いのウサギ


 
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4才雄のウサギの鼻が赤くなり来院した症例です。
このウサギは2年前、梅毒を疑いクロラムフェニコールの投与でよくなりました。

鼻の綿棒検査では異常なく、梅毒の再発と考えて、再度クロラムフェニコールを投与しました。

ウサギの梅毒はこのように再発をくりかえす症例が数例います。

 


 

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投稿者: オダガワ動物病院

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