小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2017.09.25更新

お
犬のノミアレルギーの症例


①犬のノミアレルギー疑いの皮疹

 ノミアレルギーは①写真のように尻尾の付け根を中心とした激しい痒みで来院します。
時期は9月ー11月が多いです。

 有名なヒトのスギ花粉アレルギーでは、花粉は1-2月に飛びますが、アレルギー症状がでるのは3-4月が多いです。アレルギー疾患はアレルゲンが多い時期と、症状の発現には1-2ヶ月のタイムラグがあります。
  写真②のノミの感染は7-9月に最も多く診られますが、写真①のノミアレルギーは上記したタイムラグの関係で、症状は9-11月に診られることが多いです。またノミアレルギーはノミが1匹でもいれば、おきる可能性があり、来院時はノミは発見されないことが殆どです。
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■ノミ感染とは

  
②犬のノミ感染                  ③ノミ成虫

 犬のノミ感染はのある川崎市多摩区では通常7-9月頃おきることが多いです。
写真②の『黒い点』をセロハンテープで採取して顕微鏡で診ると、写真③のノミ成虫が診られます。ノミの駆除剤のみで治療可能です。
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■ノミアレルギーの治療
 ノミアレルギーの治療はノミの駆除剤を皮膚に滴下して、ステロイド剤を投与すると痒みは落ち着きます。
しかしやめるとまた痒みを訴える場合が多く、完治までは2-3ヶ月間の痒み止めの薬剤を使用することが多いです。

 この症例の犬ちゃんは9月に来院したこと、7月頃多摩川付近を散歩して他の犬との接触が多かった点、またノミアレルギー独特の皮疹を示していた関係で臨床診断としてノミアレルギーと診断しました。12月ごろまでステロイドを減量して様子をみていました。
 また以前、夏休みに避暑地で犬が多く集まる会合に参加する方に同様の疾患が診られたこともありました。


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  【break time】

あ glitter3五丈岩(奥秩父、金峰山)


投稿者: オダガワ動物病院

2017.09.24更新

おdogボーダーコリーの疥癬症


 1
5ケ月の雄のコリーが腹部の紅斑、また痒みを主訴に来院しました。

11週間、抗生剤の投与をしたところ、紅斑はなくなりました。しかし痒みはあるそうです。


 

1
オーナー言うに、犬を飼ってから、痒みが多くなり、オーナーの手にも紅斑が診られました。

1

1
左右の耳の先に痂皮が診られました。

1

1
また左右、踵にも紅斑がみられました。


1そこで耳の痂皮の部分を掻爬検査すると、疥癬(黒矢印)がみつかりました。

 疥癬とはイヌセンコウヒゼンダニ  (Sarcoptes scabiei var. canis)が犬の皮膚角質層に寄生して、激しいかゆみを引き起こす疾患です。感染犬との接触感染でおきます。感染力が強く、非季節性でおきます。本症例もオーナーに激しい痒みがみられたように、人獣共通伝染病の皮膚疾患です。犬では左右対称に皮膚病変は出る特徴があります。

 疥癬はイベルメクチンの中用量の注射で治りますが、問題はこの症例の犬種がボーダー・コリーな点です。ボーダー・コリーは遺伝子{マルチ・ドラッグ・レジステンス・トランスポーター(MDR-1Trensporter)}が常染色体の劣性遺伝でおきる可能性がある犬種です。この遺伝子(MDR-1Trensporter)が陽性になると、治療薬イベルメクチンの中用量で中毒がおきる場合があります。MDR-1Trensporterは血液から検査も可能ですが、費用が加算します。

 そこで、この症例はMDR-1Trensporterr陽性のボーダー・コリーにも疥癬の治療量で安全に使用できるセラメクチンを使用しました。日本では効能外使用になりますが、アメリカでは認可がある使用法です。

 本症例はセラメクチンの使用で5日ほどで痒みもなくなり、その後良好に推移しています。疥癬の卵に効果ある薬剤はないので、月1回で最低3回の投薬を推奨しました。


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【break time】
あ
 glitter3立山、室堂 10月

 

投稿者: オダガワ動物病院

2017.09.23更新

べ
犬鞭虫症とは Trichuris vulpis 


dog犬鞭虫、虫卵
 大きさ70-80×37-40μmのグラタン皿様です。

あ
dog犬鞭虫、成虫
雄40-50mm 雌50-70mmの長さになります。
(目黒寄生虫博物館より)

●感染
 感染様式は後天的感染のみです。虫卵の経口感染でおき、腸管で成虫になり虫卵を排泄します。気管型移行、体内型移行はなく、腸管のみで生活環を過ごします。 (胎盤感染、経乳感染、待機宿主からの感染もありません。)
 当院のある川崎市多摩区では、鞭虫感染は7ヶ月以上の犬でときどき診られる位です。
 
●症状
 軽度では無症状ですが、重症では頻回の下痢、血便を呈し、ひどい場合は死亡します。

●疫学
 郊外の自然豊かな場所で発生は多いですが、
注意点として犬鞭虫は少数寄生で下痢が長く続くと虫卵の検出が厄介な場合もあります。
 
都市近郊の動物病院は「犬鞭虫はいない」ことを前提に考える傾向が強く、慢性下痢が治らず二次診療施設を訪れた際、意外に検出されるのがこの犬鞭虫です。そのため犬の慢性下痢には検便は数多く行う必要があります。15回検便を行って始めて検出されたケースも研究会で報告されてました。鞭虫駆虫剤を試験的に投与することも大切かもしれません。
 なお同様に検便で発見が難しい寄生虫例は猫ではトリコモナTrichomonas fetusで、ヒトでは横川吸虫、糞線虫が報告されています。----------------------------------------------------------------------
犬鞭虫卵
 
 犬鞭虫卵の厄介な点は、外界に強く比較的高温下で発育します。しかし4度以下では発育はしません。
土壌では5年間は感染能力がある報告もあります。
 家の庭、犬が集まる近所の公園が汚染源になり、1回の駆虫では完全に除去はできないことが多いです。そのため犬鞭虫のプリパテントピリオドの2-3ヶ月を考慮したり、フィラリア予防薬ミルベマイシン(下記参照)を増量して、エンドレスで駆虫薬を投与する必要があることも経験しています。
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犬鞭虫卵、理論上の検出率 
 犬鞭虫卵に感染すると1年間は虫卵の排泄がみられ、10kg雌犬の1日推定便量130g中に犬鞭虫卵は975-1950個の卵を産みます。
 糞1gあたり犬鞭虫卵は7-15個に相当し、直接法で検便を診るとプレバラート1枚当たり便量は2-3mgになり、犬鞭虫卵で0.01個-0.05個の見える計算になる。そのため直接法で検便をしても検出率は高くありません。
浮遊法・遠心法の中で最も検出率の高い硫酸亜鉛遠心法は便0.5gの回収率を50%として計算するとプレバラート1枚当たり犬鞭虫卵は1.8-3.8個の見える計算になります。
以上の理論上では犬鞭虫は単回の検便では検出ができない場合もあり、診断には複数回の検便と硫酸亜鉛遠心法を併用することがベストです。----------------------------------------------------------------------
犬鞭虫駆虫薬について

 
ドロンタールプラス錠®(バイエル薬品株式会社)

 ドロンタールプラス錠®は犬用の裸錠で本品1錠中にプラジクアンテル、パモ酸ピランテル、フェバンテル(フェンベンダゾールのプロドラック)を含有します。2週齢以上の500g以上の子犬で認可がありフィラリア陽性犬でも使用可能です。
 パモ酸ピランテルが犬回虫、犬鉤虫を、パモ酸ピランテルとフェバンテルの相乗作用で犬鞭虫を、プラジクアンテルが瓜実条虫を駆除します。----------------------------------------------------------------------

 
フェンベンダゾールFenbendazole

 本院では犬鞭虫の駆虫によく使用する薬剤でフィラリア陽性犬でも使用可能です。
1日1回で3日間投与が必要です。
 写真の左側が日本製です。大動物用のメイポール10®(meiji seikaファルマ株式会社)、右側はアメリカ製のPanacurc®です。日本製は投与量が多くなり使用が大変です。----------------------------------------------------------------------

 
ミルベマイシン®(第一三共製薬) 

 この薬剤の使用はフィラリア陰性が条件ですフィラリア予防薬の中でフィラリア予防量と鞭虫駆虫量の差が少ない薬剤です。家庭の庭や散歩コーズが犬鞭虫卵に汚染されている場合は月1回投与のミルベマイシンを増量してフィラリア予防と鞭虫駆除が同時にできます。鞭虫駆除量は犬ちゃんへは過剰な量ではありません。
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トリサーブ®  

 鞭虫注射用駆虫薬トリザーブ®(成分名メチリジン)は製造中止です。今はありません。

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 【break time】
 
あ
flower2ニッコウキスゲと鳥海岳

投稿者: オダガワ動物病院

2017.09.22更新

おtiger仔猫の疥癬


 推定、生後5-6週齢の雄猫を保護し、自宅で飼育を希望したいため診察を依頼されました。(体重840g)体温、聴診は正常ですが、両目が結膜炎状態で、またクシャミも診られ所謂 猫カゼ(猫ヘルペス感染)に罹患しました。検便は陰性で、皮膚を診ているとノミが発見されました。本院付近で、保護された仔猫はこの猫カゼ、消化管寄生虫、ノミはよく診られます。
またこの猫はよくみると耳介に左右対称に痂皮が診られました。そこで皮膚を精査すると疥癬が発見されました。猫の疥癬の正式名称は猫小穿孔ヒゼンダニの感染になります。

a(写真1)この仔猫はよくみると、耳介の先に痂皮(黒矢印)が診られ、よく掻くそうです。

a (写真2)耳介の皮膚を調べると、疥癬(黒矢印)が診られました。(100倍)

あ(写真3)拡大すると疥癬はこんな様子です。(400倍)

 そこで治療ですが、ノミ、疥癬に効果あり、幼猫で使用可能な薬剤として、セラメクチンの皮膚滴下療法をおこないました。
この薬剤はノミへの効能は認可ありますが、疥癬は効能外使用になりますが効果あります。
使用の決め手は生後6週齢から使用の認可を得ている点です。
 疥癬によく使用されるイベルメクチンの中用量投与はこの時期、脳脊髄門が未完成で副作用が出る可能性があるため、この薬剤は助かります。ノミ、疥癬はヒトへも感染しますので注意が必要です。


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 【break time】

あ汗至仏山中腹より尾瀬ヶ原(10月)


 

投稿者: オダガワ動物病院

2017.09.22更新

お
tiger猫の疥癬症 (sarcoptic mange


  
皮膚掻爬検査で疥癬が発見されました。


 猫を保護したので診療を依頼されました。疥癬症はヒゼンダニというダニの寄生により、ネコに激しい痒みを引き起こす病気です。体を強く引っかくので、皮膚が傷つき、化膿や出血を起こすことも生じる場合もあります。皮膚がやたら厚く、肘、前胸部、腹部、膝下、尾のつけね顔、耳の周りなどに痂皮・鱗屑が診られます。

 この症例は駆虫剤を注射して2週間後の来院を指示しました。複数飼育している方はこのようなネコを保護すると、飼育しているネコにすべてに感染します。またこの疾患は人畜共通の疾患です。ネコの疥癬はヒトの皮膚では卵は産めませんが、感染すると激しい痒みを生じます。

 上記の写真のようなネコは早く動物病院へつれってください。早期ならほとんど駆虫剤で治ります。ただし濃厚感染のあるケースは死亡例もあります。


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最終更新:平成27年4月21日(火)15時21分


 

投稿者: オダガワ動物病院

2017.09.21更新

お rabbit偶然発見したウサギのツメダニ


うleft arrowright arrow

4才のロップイヤーの雄です。別の理由で来院してましたが、偶然、肩甲骨の間に痂皮を発見しました。とくに痒みはありません。

う

セロハンテープをあてて、皮膚検査をしました。顕微鏡で診たところやたらツメダニの卵の多い症例です。しかし卵をみせてもなかなかオーナーには説得できません。(×100)

 

う再度セロハンテープを皮膚にあてて検査しました。すると卵から脱皮している様子が診られました。(×100)

う

 プレパラートを細部までみたところ、やっとツメダニ成虫が1匹発見されました。卵も写真に写っています。処方はいつも同じ、セラメクチンで月1回で3回の指示をしました。(×100)


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【break time】

あflower2カタクリの花(3月、東京都薬用植物園)


 

投稿者: オダガワ動物病院

2017.09.21更新

オダガワrabbitウサギの便が肛門、足底に付着、蛆がわくこともあります。



uji1

「肛門に着いた便が採れないので何とかしてほしい」とのことで来院したネザーランドドアーフ10才雌です。
このような状態は衛生的によくありません。膀胱炎を誘発する原因になります。
ウサギは無理に抑えると、腰椎骨折など事故があります。注意してオーナー自身で採るか 無理ならは早めにウサギ診療可能な動物病院で採ってもらうことを薦めます。

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uji3camera写真は友人の動物病院からの提供ですが、このような状態を放置すると蛆が湧く症例もあります。 ---------------------------------------------------------------------
   

uji2■採取した便 

 本症例はゆるま湯で便をふやかして採りました。異論はありますが本院では局所でもウサギのシャンプーはしないほうがよいと考えています。

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あ別の症例ですが、足底に便がついて来院した2歳の雄のケースです。(スリッカーで便を採っているところ)

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 また違う症例で8才のネザーランドドアーフの雌が肛門に便がついたとのことで来院したこともありました。

便をぬるま湯にしめらせたガーゼーでとりました。 


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投稿者: オダガワ動物病院

2017.09.01更新

あtiger猫の蚊アレルギー


 4才の雌 屋外飼育の猫が来院しました。


毎年春になると、鼻・耳に紅斑を伴う皮膚病があります。



鼻の拡大

左右耳の拡大
 

 これらの症状は、蚊によるアレルギーであることが証明されています。
ネコに多いです。イヌでもまれにおきます。犬は鼻のみに皮膚病変がでることが多いです。
 
 痒みがなければそのまま、夏が終われば治ります。痒みがひどければ、なるべく作用時間の短いステロイド経口剤を蚊がいなくなるまで併用しています。あまり掻くと二次感染の可能性もありますので注意が必要です。
 経口投与ができない猫に限り、長期作用型のステロイドを使用しますが、副作用を気おつけなければなりません。


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【break time】
Alb
flower2ケシ(東京都薬用植物園 5月)

 

投稿者: オダガワ動物病院