小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2014.12.26更新

あ
tiger猫への粉薬投与


 今回はメトロニダロールの錠剤を粉砕して投与した失敗例について説明いたします。メトロニダロールは人体薬です。非常にまずい薬剤なので50-60kgを対象にしたヒトでは回りを飲ましやすくした糖衣錠になっています。
しかし猫では写真の右側の用に粉砕しての投与になります。しかし粉にすると、味が「ものすごくまずい」ことはあまり知れてません。

注射器をスポイド代わりに使用して口の中に投与します。
 すると「まずい」と感じた猫は涎をだして抵抗します。
 またまた涎がでます。

 全部の猫が粉薬をあげるとこのようになる訳ではありません。このように舌がナイーブな猫は他の方法でのませないと大変なことになります。動物は良かれ悪かれ正直なので、薬剤がまずいと涎をだして抵抗しているだけです。
 
以上、猫への投薬は錠剤の味、猫の性格を考えて、投薬法を選択することが大切です。

 

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投稿者: オダガワ動物病院

2014.12.20更新

おtiger猫白血病(以下FeLV)感染とは


 ■感染様式
  この猫白血病ウイルス(以下FeLV)感染症はレトロウイルス科 ガンマレトロウイルス属の感染でおこり世界中の家猫で見られます、普段マスコミ報道で聞きなれた『白血病』とは異なります。ヒトには感染しません。診断した猫の約80%は2~3年以内に死亡する怖い疾患で、また同居猫に感染する場合もあります。しかし多くはいませんが長期生存する可能性もあります。有効な治療法がある訳ではありませんが、正しい知識をみにつけてください。
 
  FeLVに感染するとウイルスは咽頭で増殖しリンパ球に感染し、その後脾臓、リンパ節、腸管、唾液腺上皮など標的組織に運ばれます。その後分裂盛んな骨髄細胞に運ばれしてウイルス血症が成立し様々な症状を出します。骨髄細胞で免疫的細胞の攻撃で有効な免疫が誘導されると、生体からウイルスは排除されることがあります。骨髄細胞でウイルスが排除されない場合は持続感染が成立します。持続感染した場合は最初は無症状ですが、3年以内にストレスなどの原因で発症し死亡する場合が80%におこります。最近の東京、神奈川近郊でのランダム検査では5-10%と報告されており、以前より減少傾向になっています。

 子猫はFeLV感染に強い感受性があり、加齢に伴いFeLVに対する抵抗性を獲得します。ウイルス血症になる可能性新生猫は70-100%、8-12週齢で30-50%,成猫では10-20%と年齢依存の防御機構があります。ただしストレス、薬物の使用でこれらの防除機能は弱くなる傾向はあります。

■感染方法
 
感染は唾液を介しての水平伝播と母猫からの胎盤感染があります。
 唾液を介しての水平伝播は、主に親密な接触(舐め合い、食器の共有など)でおこります。また争によってもおきることがあります。FeLV感染猫の血中にはウイルスが存在しますが、ほぼ同量のウイルスが唾液よりも検出されているためと考えられています。そのため注意すべきことは、複数飼育している場合、1匹でも猫の白血病ウイルス感染猫がいると他の猫すべてに拡大する可能性があります。あらたな猫を飼育される場合は検査は必ずしてください。
 母猫からの胎盤感染や分娩時や哺育中に感染母猫から子猫に感染することもあります。ウイルス血症を伴う妊娠猫は流・死産や胎児死が認められ、新生児も急死をおこすことがあり、ます。
 なおFeLVは通常の環境下では数分から数時間その感染性を失います。そのため皮膚の接触、くしゃみ、尿、糞からは感染しません。トイレなど掃除は通常の消毒剤で十分です。また熱にも弱く56度で数分で失脚するので熱湯消毒も良い方法です。

く猫白血病ウイルス(以下FeLV)陽性の猫 慢性歯肉炎の症例

■予後
 前記しましたが
持続性ウイルス血症に発達すると、猫の約80%は診断後2~3年以内に死亡します。持続性ウイルス血症を示す猫で最も認められる臨床症状は、貧血、免疫抑制およびリンパ腫があります。白血病特有の症状と言うのものはありません。他の症状として、口内炎、免疫介在性疾患(溶血性貧血、糸球体腎炎など)、慢性腸炎、繁殖障害(流・死産、新生子死)などさまざまな症状を出します。FeLV 関連疾患に対する治療は特異的な治療薬がある訳ではなく、それぞれの疾患に対して対症療法を行います。

ke ウイルス抗原の検出(p27 抗原の検出)陽性例、写真の左側

■診断
 ウイルス抗原の検出(p27 抗原の検出)が臨床的に意義が高い検査です。この検査はFeLV感染後28日位で陽性になります。15分で結果はかわります。3ー4ヶ月後の再検査で陽性なら持続感染と診断されます。陰性なら一時の感染となります。その他持続感染の早期診断法として血液塗抹による間接蛍光抗体法(しかし感染後28日以内は不可能)があります。

■予防
  FeLV p27 抗原検査が陰性で、完全室内飼いをしていれば新たに猫を飼育しない限り、感染する可能性はほぼなくなります。
 屋外にでることがある猫には猫白血病ワクチン接種が推奨されます。(但し、100% の防御効果を示すわけではありません)
 またよく病気をする子猫、あらたな猫を飼う場合、多頭飼育の場合はFeLV p27 抗原検査を行い、可能なら陽性猫と陰性猫を隔離飼育すること。また完全に隔離できない場合は、陰性猫に猫白血病ワクチンを接種をおこなうことが大切です。
  元気に見える猫が感染している場合もあります。そのため当院では去勢・避妊手術の前にFeLV p27 抗原検査を猫エイス・猫伝染性腹膜炎の検査と併せてすることを薦めています。

 子猫の頃は、おかしいなと思ったら油断せず動物病院に連れて行くようにしてください。



猫のワクチン
猫免疫不全ウイルス(通称、猫エイズ)とは




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投稿者: オダガワ動物病院