小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2018.06.09更新

あdog犬の避妊手術(雌)について 


  統計上は避妊手術をしてストレスを少なくした避妊した雌のほうが、未避妊の雌より多少長くいきるというとは知られています。私が開業したころは(1991年)「外で飼育している犬が発情して、夜に壁越しに雄犬が入り交尾して、その後妊娠に気づかず、朝起きたら子供を生んでいて電話を頂いた経験もあります。」このような経験をされた方が、避妊手術で来院する場合もありました。しかし今本院の付近でもまず野良犬は見ませんし、上記の理由で避妊することはなくなりました。 
 犬の初発情は4-6ヶ月位に初めては起こります。最初は発情は年2回おきるので半年に1回発情があると勘違いされている方もいますが、加齢と共に7-8ヶ月と徐々に次回発情は長くなり7-8才頃には年1回になります。(犬種や個体差はありますます。
またヒトと異なり閉経はありません。生きている間は性周期はおきます。稀なケースですが16歳の犬が子供を産んだケースもあります。

 犬は種を残すことが目的で生まれてきています。人に飼われる為ではありません。そのためこの年1-2回しかない発情期は種を残す意味では交尾のチャンスを探っています。ペットは交尾したいけど、チャンスがない、このストレスは大変なことなので、避妊手術を薦める意見が多いです。そのため避妊した雌のほうが穏やかにすごせると考えられています。

 また長所として子宮・卵巣疾患・乳腺腫瘍(注意1)・偽妊娠、別名想像妊娠(注意2)・糖尿病(注意3)などの未然の予防になります。手術も比較的安全におこなえることではあります。
 しかした避妊手術をしないから犬が生きてゆけない訳ではありません。全身麻酔が必要なので幼くして大病のある犬には薦められません。手術後、肥満になることが多いことが欠点です。食事量、体重測定などケアーしないと、肥満になり、多くの病気を併発しやすくなります。犬ちャんがポッチャリならいいですが、肥満(ヒトで言うお相撲さんクラス)になると早く死亡することが多いので注意が必要です。

 以上、メリットがデメリットより多くあるので、避妊手術は昔から推奨されることではあります。手術を希望されるかどか、上記の記載などを参考の上決め手ください。診察されてインホームドコンセントをとって、手術に入ることをお薦めします。最近は避妊・去勢手術でも術前に血液検査など術前検査を希望される方は多くなりました。

(注意1)犬の乳腺腫瘍の疫学調査は学会などで多く報告されており雌犬500頭中に1匹の割合で発生します。1歳以内に避妊手術をすれば、大部分が未然に防げるとされています。 犬の乳腺腫瘍の半分は良性で、半分は悪性(癌)です。

(注意2)偽妊娠(別名想像妊娠)を繰り返すと将来的に子宮蓄膿症、乳腺腫瘍になりやすい意見もあり、避妊を勧める場合は多いです。ただしすべての犬が罹患する訳ではありません。偽妊娠(想像妊娠)はすぐ死亡する疾患ではありませんので、犬の寿命、健康状態、年齢をよく考えて決めてください。

(注意3)黄体ホルモン(プロジュステロン)がインスリン分泌を妨げます。そのため糖尿病は雌に多い疾患です。
 避妊により黄体ホルモンの分泌は抑えられます。糖尿病の雌犬はインスリン治療が安定したら避妊手術を行うことは良いでしょう。ただし犬の状態、年齢をよく考えて決めてください。(備考・糖尿病の発症はさまざまな原因があり、避妊手術は予防の一因はなりますが、避妊雌でも糖尿病を発症する場合はあります。)
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 避妊手術で摘出した卵巣・子宮


 

【避妊手術・去勢手術】
dogright arrow犬の避妊手術(雌)
dogright arrow犬の去勢手術(雄)

tigerright arrow猫の避妊手術(雌)
tigerright arrow猫の去勢手術(雄)

rabbitright arrowウサギの避妊手術(雌)
rabbitright arrowウサギの去勢手術(雄)

boarright arrowモルモットの去勢手術(雄)


 

tiger猫・避妊手術・去勢手術の助成金】
right arrow 本院は川崎市獣医師会に所属しいる関係で
時期は限定されますが、猫の去勢・避妊手術に
①川崎市、②川崎市獣医師会、2団体の補助が可能です。
right arrow川崎市獣医師会
right arrow川崎市健康安全部生活衛生課

 


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.08更新

あ

■犬の干しぶどう中毒


犬は干しブドウ中毒を食べると腎臓がわるくなる可能性があります。個体差が多く多くたべても大丈夫な犬もいれば、少量でなることもあります。乾しブドウは犬ちゃんの眼の届かない場所に保管してください。

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イヌ、ネコの誤食


 

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【break time】

 
flower2

 

 

 

投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.08更新

おdogイヌの緑内障(Glaucomaとは camera


 緑内障はイヌに多く、柴・コッカスパニエル・シーズーが好発犬種です。主に眼圧が高くなる病気で、この影響で視神経が束になっている視神経乳頭が障害され、眼が見えにくくなる進行性の病気です。
 ウサギ、猫でも時々診られます。緑内障の治療には一部はイヌ用がありますが、ヒト用の緑内障点眼を使用する場合が多いです。

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 ■参考 ヒトの緑内障
 
 緑内障は日本人の15人に一人はなる疾患です。視野欠損ヒトも動物同様に眼圧は10-20mmHgですがこの眼圧でも耐えられず低眼圧の緑内障もあります。ヒトでは眼のかすみ、光の回り虹が見えたり、頭痛、眼が赤くなることが主訴で来院します。視野欠損はヒトは頭部で補うため、末期で診られることが多いです。ヒトでは眼圧が40-50mmHg位になるとヒトは立っていられないそうです。
 そのため眼圧測定、眼底検査を呼びかけ、眼圧が病的に高くなく、臨床症状がない状態で早期発見に努め点眼薬で、早期治療を薦めている地方自治体も多くあります。
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 ■イヌの緑内障も急性と慢性にわかれます。

め急性緑内障

■急性緑内障
急性緑内障はcamera写真のよううに上強膜血管の怒張、角膜が多少白く診られます。この症例は初診時の眼圧は72mmHgありました。しかし緑内障初期は眼圧が正常なこともあり結膜炎と鑑別が難しい症例もあります。犬の目が赤くなったら、根本に緑内障が潜んでいる場合もあり、動物病院から帰宅後、3-4時間位でより悪化したときは再来院が重要です。恐ろしいことに急性タイプの緑内障は、犬では1-2日放置するだけで失明の危険もあります。
 諸説ありますが緑内障の「緑」はヒトでは急性緑内障時に瞳が緑色に見えることに由来します。なお著者は犬では瞳が緑色に見えることは経験してません。


 

め

め慢性緑内障

慢性緑内障
  camera写真は慢性緑内障で、点眼で眼圧を維持している柴犬です。定期検診の眼圧検査で発見されました。初診時の眼圧は55mmHgありましたが、治療に反応してくれて現在は眼圧は35-40mmHgの間で抑えられています。

 本院では眼圧が35mmHg位で臨床症状を伴う症例に緑内障点眼薬を薦めています。眼圧35mmHgの状態で、緑内障点眼をしても治る訳ではありません。眼圧が下がるのみでやめればまたあがってきます。しかし点眼薬を使用することで、進行がおさえられて3-4年後の眼圧の維持、視野の確保になります。この状態での来院はオーナーが治療をやめてしまう場合もあり残念です。

 ヒトでは眼のかすみ、光の回り虹が見えたり、頭痛、眼が赤くなることが主訴で来院されるそうですが、動物ではそれら症状は気づきにくいため初診時の眼圧は60-70mmHgと重症症例が多いです。そのためなかなか薬物ではコントロールが大変な疾患です。なお眼圧は60-70mmHgあっても動物は四つ足の関係か、普通に歩いていることが多いです。ヒトのように立ってられないことはないみたいです。

し牛眼

 慢性緑内障はこの状態で来院する場合が動物病院では最も多いです。牛眼といって写真のように目がおおきくなって来院します。緑内障になって時間が経過して来院したことを意味します。残念ながら回復は困難です。この症例の眼圧は84mmHgありました。


【緑内障点眼、関連ページ】
right arrowPF点眼とは
right arrow緑内障点眼薬 ラタノプロスト点眼
right arrow緑内障治療薬 浸透圧利尿剤

 


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投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.07更新

おdog犬、痙攣時の薬剤


  てんかん、低血糖などの原因で、低Ca症、中毒、不整脈などで、痙攣が止まらなず来院するケースがあります。
痙攣が診られた場合、上記の疾患を稟告、血液生化学検査で否定します。

てんかん可能性が高くなった場合に使用する薬剤です。てんかんの維持薬ではありません。

 なおこれら薬剤は、医療用薬剤なので処方には必ず診察が必要です。動物病院で診療を受けてからもらってください。。

 殆どの痙攣は短時間で止まりまりますが、日頃の痙攣の回数が多かったり、時間が長い時、また1日に何度もある場合は生命に関わる場合もあり注意が必要です。状態によっては、時間外診療可能な動物病院を受診された方が良い場合もあります。

 

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あジアゼパム坐薬

  ジアゼパムはヒトでは長時間効能を示しますが、犬では速効性のある短時間作用型の薬剤です。そのためてんかんの維持には使用は不向きですが、抗痙攣薬として有効な薬剤です。犬で長期的に連続使用をすると、効果がなくなっていくことががわかっています。動物病院では注射液の使用が多いですが、坐薬があり(写真)、発作時に自宅で入れてもらうことでも利用できます。
 またジアゼパムをこれまで多く使用している犬は、抗痙攣作用のあるベンゾピアシリン系薬剤を使用しています。

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あ レペチラセタム(イーケプラー®)

 ジアゼパムでも痙攣がとまらない場合はレペチラセタム(イーケプラー®)を使用しています。注射剤は緊急事に静注使用が可能です。錠剤は抗てんかん剤の薬剤変更時などの痙攣発作に短期で使用しています。この薬剤は長期使用は耐性を生じる場合も報告されており、使用は注意が必要です。

 またどの抗痙攣剤にも反応しないときは麻酔薬を使用しています。

 


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【break time】
あ
あ
 flower2カカオ(東京都薬用植物園)
 
 坐薬は『すわることの動作』をしめし。座薬は『すすわる場所、席』をしめします。
そのため漢字では、坐薬と記載するのが正解ですが、ヒトでは、座ってのむ薬と勘違いして、正座して坐薬を飲んだ方がいるそうです。

 座薬は医療品を基材に坐薬基材を均等に混和して、肛門・膣より挿入しやすい形状に成型した外用剤です。挿入後、体温により溶けるか、軟化するか、また分泌物で徐々に溶けるものと定義されています。
 坐薬は歴史的には17世紀から使用されています。写真のカカオ脂が18世紀になって発見され、坐薬基材として優れていることがわかり、実用化されるようになりました。ヒトではカカオ脂より生成されるチョコレートは口の中にはいるとすぐに溶けます。この性質を利用して、坐薬が肛門内にはいるとするに溶けることにも気づき、坐薬の最適基材としてよく使用されてきました。現在の坐薬はカカオ脂ではなく、その薬剤にあった基材が研究され使用されています。

 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.06更新

おdog犬の抗てんかん剤、フェノバルビタールからゾニサミドへの変換法


  症例は犬、7才 プードル 雄です。3歳時からフェノバルビタールを使用により、てんかんをコントロールしていました。
2年前からてんかんのコントロールが上手にいかない為、フェノバルビタールにゾニサミドを追加投与しました。しかし。最近、てんかんがおさまらず、ほぼ毎日おきるため、本院に転院してきました。 

1(写真1、上 ヒト用ゾミサミド、エクセグラン® ・下 ヒト用フェノバルビタール)

 フェノバルビタールは昔から犬のてんかんに使用されている薬剤ですが、長期使用により効能が薄れてくる傾向があり、必要に応じて、回数を多くしたり、またゾニサミドなど他剤へ変換が必要な場合があります。ゾニサミドは犬のてんかんに良い薬で、フェノバルビタールにくらべて、重傷例にも効能を示す場合が多い薬剤です。

 ゾニサミドからフェノバルビタールに変更すり場合は注意が必要な点です。その理由はフェノバルビタールはゾミサミドを分解する酵素を作るからです。この症例は2年間もゾニサミドとフェノバルビタールを併用したことが、てんかんをコントロールできない主因と考えられます。
  
 長期使用の抗てんかん薬をやめる場合は徐々に減量する必要があります。そのためフェノバルビタールでコントロールがうまくいかない場合は、ゾニサミドを一時併用しなければなりません。2剤併用しててんかんがある程度コントロールが可能でしたらフェノバルビタールを徐々に減量して最後は辞める必要がある点です。フェノバルビタールの減量中、てんかんが再発し大変なこともありますが、2剤を併用を続けるとゾニサミドの効果が半減してしまいます。個体差はありますが、本院では1ケ月位をかけて、薬剤をチェンジしています。

 またこの症例は以前、肝臓病に罹患したこと、またコレステロールが高い理由で他に長期にわたり他に強肝剤、高コレステロール剤の2剤と消化器用食が処方されていましたが、本院での血液、生化学検査では肝臓、コレステロールに異常はなく、消化器用食のみにしてもらいました。理由は、抗てんかん薬は併用薬と飲み合わせの有無はよくわかっていないためです。

1(写真2 味が良いゾニサミド製剤のエピルス®)

 初診時測定したゾニサミドの血中濃度は10.6μg/ml(推奨濃度10-40μg/ml)で最低ぎりぎりのラインで、てんかんの維持にはもっと高い濃度が必要なことがわかりました。この犬ちゅんはこれまで錠剤の投与が大変だったとオーナーが話していたので、味が良いメイプルシロップが含有されているゾニサミド製剤犬用エピルス®を処方しました。まずゾニサミドを併用しながら、フェノバルビタールを2週間かけて徐々に減量しました。投与を変更して、2-4週間後ときどきてんかんがおき、必要に応じて自宅でジアゼパムの坐薬や、また来院してもらいフルニトロゼパムの注射でてんかんを抑えました。4週間たって、ゾニサミド単独投与で、てんかんはなくなりました。血中濃度は4週間後、20.5μg/ml(推奨濃度10-40μg/ml)、その後8週間後、32.1μg/ml、12週間後、28.7μg/mlで、いずれも初診時より高い推奨濃度を維持でき、良好な生活が可能になりました。
 また肝臓病、コレステロール値も薬剤を投与を辞めても、その後の血液生化学検査で正常のままで、消火器用食のみで維持可能でした。

 本症例はエピルス®を使用しましたが。ゾニサミド製剤にはほかにヒト用エクセグラン®、犬用コンセーブ®などがあり、いずれも良い薬剤です。しかし100%犬のてんかんをコントロール可能な薬剤ではありませんので、使用の際は担当獣医師とよくお話しください。

 本症例はその後ゾニサミド製剤(犬用エピルス®)の投与で良好に推移しています。しかし季節の変わり目に『てんがん』はおこすことがあるので、その場合はレペチラセタムを頓服で併用しています。


 

【てんかん、痙攣の症例の関連ページ】
tigerright arrow猫、高用量フェノバルビタール投与による転院症例
dogright arrow犬の抗てんかん薬
tigerright arrow猫のてんかん剤の注意点
rabbitright arrowウサギの強直性痙攣
rabbitright arrow低血糖のうさぎ


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.06更新

おdog玩具を食べて来院したラブラド-ル・レトリバー


  6ケ月、雌のラブラド-ル・レトリバー体重12kgが玩具を食べてしまい来院しました。

1

催吐剤を投与したところ15分後、嘔吐しました。

 オーナーに見せたところました。吐物は玩具の一部のみで、まさかおもちゃを入れる袋まで食べているとは思っていなかったのでビックリでした。しかしまだ玩具は一部しかでていません。

1

再度、催吐剤を投与したところ15分後、すべて嘔吐してくれました。

今回は催吐剤で吐いてくれてよかったですが、すべての犬が吐く訳ではありません。手術をしなければならないケースもあります。

以前、テニスボールを飲みこんだ犬の手術に立ち会ったこともありました。

犬の玩具は大きさ、犬の性格を考えて使用は考えるべきです。

今回のようなケースでは玩具なしの飼育が賢明です。

猫でも猫じゃらしをウサギがタオルを誤って食べたケースは当院でもありました。

動物の特性を考えて、飼育されることおをお薦めします。

 


 

【関連ページ】

dogtigerイヌ、ネコの誤食


  

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投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.05更新

あ

 

 
 
 
 ●犬の「ドライアイ」
 

   他院でドライアイと診断された犬です。最初の動物病院でシクロスポリン点眼のオプティミュンを処方されて、良好に維持されたそうです。
遠かったので、動物病院を変えたところ、そこにはシクロスポリン点眼は自家調合しかなく、病変が再現した疾患です。本院でオプティミュンを再処方しました。
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●本院での眼科検査
 STT-1検査      
        
         右眼    左眼          正常
STT-1      9     11               20-25mm
フルオル試験  陰性    陰性     陰性
ローズベンガル 陰性    陰性      陰性
細胞診     好中球あり 好中球あり 陰性
眼圧      16     18            10-25mmHg
また瞬きもすくなく。
以上の所見よりドライアイと診断しました。
********************************************************************

 このオプティミューン(シクロスポリン眼軟膏)は広く犬の眼科診療(色素性角膜炎・慢性表在性角膜炎・角膜上皮ジストロフィ・乾燥性角膜炎時(KCS))などに使用されています。
■薬理作用
 シクロスポリンは催涙作用があります。正常な眼に点眼しても涙が沢山でてきます。しかし涙腺刺激作用はありますが、涙液組織に移行はしません。シクロスポリンは特異的にT細胞の活性を阻害する潜在的免疫作用により、リンパ球浸潤による涙腺組織の破壊抑制があるので薬効をしめすと考えられています。
 免疫介在性ドライアイのみ有効です。2週間位で涙がでてきます。効果ないようなら4週間以上は使用しない法がよい薬剤です。
********************************************************************
●犬の「ドライアイ」
 眼は涙によって外界の異物とか菌から保護されています。
ドライアイになると瞬きが無くなり、涙が減少して眼の表面が乾い黄色い物質が角膜に付着します。
 涙が少ないことにより角膜の乾燥し、眼が疲れたり痛んだりしている状態がドライアイです。
 
 しかし犬ではこのような初期ではなかなか動物病院には来院しません。
 人の文献を参考にすると、軽いドライアイなら少々疲れを感じる程度です。しかし症状が悪化すると角膜までが傷ついて激しい痛みを感じたり、また炎症が出てきたりしますので注意が必要です。
********************************************************************
●2週間後の来院
 
涙量も戻り良好です。その後回数を減らして、オプティミューンの眼軟膏を2日に1回目に塗布することで、3年になります。ドライアイが解消されて、良い生活ができています。
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【break time】

 
flower2

 

 


投稿者: オダガワ動物病院

2018.06.04更新

あ
dog薬剤を多くして維持しているアジソン病(副腎皮質機能低下症)

 副腎皮質ホルモン(グルココルチコイドおよびミネラルコルチコイド)は生命の維持に必要なホルモンで、健康なイヌでは体の状態に合わせて適切に分泌されています。

 副腎皮質ホルモン低下症はイヌではほとんどは原発性で副腎皮質の免疫介在性の障害による副腎萎縮で副腎皮質ホルモンの産生・分泌が低下することによっておきる疾患です。

  まれに下垂体からのACTH欠乏による二次性や医原性(投与した薬の影響による)でおきることもあります。

 原発性の慢性副腎 不全は1855年英国の内科医であるThomas Addisonにより初めて報告された疾患であることから、Addison病とも呼ばれています。ヒトではアジソン病は症例が少なく、国の難病指定を受けています。犬での発生率は1/1000匹以下で、著しく高い訳ではありませんが、ヒトに比べると発生率は高いです。発見が遅くなると危篤状態となり、そのまま亡くなってしまうケースもあります。

 原発性の副腎皮質機能低下症は副腎の球状層、束状層、網状層、どの部位が壊されているかにより不足するホルモンの相違が出ます。
 理論的にはグルココルチコイドとミネラルコルチコイドの両方が不足する場合をアジソン病、グルココルチコイドだけが不足する場合を非定型アジソン病、ミネラルコルチコイドだけが不足する場合を選択的低アルドステロン症との記載もありますが、明確に分けられる訳ではありません。

 主な症状としては、食欲の低下や、徐脈、嘔吐、下痢などが多く診られ、なんらかのストレスを受けると発症します。
 当院の経験では、これまで川崎の実家に犬を連れてきて発症したケースや、(オーナーは実家に帰省して、くつろげるが、犬ちゅんにとっては他人の家)また隣で工事が始まり、それらがストレス要因で、発症したケースの症例を診ました。

 診断は上記した症状に加え、血液検査と血液生化学検査で低Na、高K、低グルコースが診られることが多いです。診断にはACTH負荷試験が必要です。


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あ 

今回の症例は雄、7歳のヨーキーです。ここ数日、嘔吐、下痢、元気なく、脱力感や疲労感が生じ、座わる時間が多く来院しました。
最初聴診で不性脈に気づきました。そこで血液検査、生化学検査、心電図検査おこないました。

あ血液・生化学検査では、低Na、高Kが診られました。

あ心電図では洞停止が診られました。


以上の見解より、ACTH負荷試験をおこない判断しました。

この症例はACTH負荷試験は注射後(post値)のみ測定でしたが、0.2μg/dl以下でした。

以上の理由でアジソンと診断しました。

治療はフルドロコルチゾンの投与が主になります。またプレドニゾロンの併用も必要です。
ストレスの少ない環境下で、一生薬剤と付き合っていかなくてはならない病気です。

殆どの症例はフルドロコルチゾンを規定量で維持可能ですが、この症例は規定量で処方すると、電解質のバランスが崩れ、元気がなくなります。そのままほっといて高K血症になると、生命に危険にさらされることもあります。

薬剤吸収が悪い場合は、規定量から増量して、電解質のバランスを正常にしていく必要があります。フルドロコルチゾンは増量してよい薬剤ではありませんが、副作用は少ない薬剤です。

現在、この症例は、規定量の4倍量で電解質を維持して、副作用もなく、元気にしています。


 

【中高年の病気】
dogright arrow糖尿病の犬、ケトアシドーシス
tigerright arrow猫の糖尿病

 


 

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2018.06.03更新

あdog進行性網膜萎縮(PRA)のダックスフンド


ダックスフンドの雄、10歳で3年前より家の中での動きがおかしいことで来院しました。

 ヒトの網膜は明るいところで働きますが、イヌの網膜は暗いところで働けるように眼底にタペタム{日本語訳では輝板(きばん)}という構造があります。そのためイヌは暗所でも目が光ってみえます。タベタムは1歳になるまでは青く、1歳以後は個々に黒、オレンジ、黄色など様々な色になります。

  網膜は硝子体側より内境界膜、神経繊維層、神経節細胞層、内網状層、外網状層、外境界膜、視細胞層、(以上感覚網膜)網膜色素上皮層の10層からなります。網膜は5種類の細胞があり、各層複数の細胞が存在して、他の組織とは異なる形態を示します。これら5種類の細胞は外からの刺激(光)を吸収し電気信号へと変換して脳に伝えます。最も重要な視細胞は視細胞層から外網状層あたりに存在し、明所で機能する錐体細胞と暗所で機能する杆体細胞があります。この視細胞に障害を及ぼし視力障害を呈するのが、進行性網膜萎縮という疾患です。

 

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行動の変化と、眼底所見で診断したダックス・フンド 

 進行性網膜萎縮はダックスフンドが好発犬種ですが他の犬でも発生します原因は常染色体劣性遺伝でおきます。これまでいくつかの遺伝子が発見されています。将来的には遺伝子の種類に分けて病名が変更になるかもしれない疾患です。これら遺伝子があるイヌ同志は交尾させないことが対策です。この進行性網膜変性はこれら遺伝子の異常で、視細胞(錐体細胞、杆体細胞)にアポトーシスが徐々におき発症します。発症時期は早発型と遅延型があります。

 診断は行動の変化と、眼底所見で判断します。
 行動の変化はダックスフンドの多くの場合、最初薄暗い場所で行動に変化がでます。早発型は1歳ごろから行動に変化が診られ、2-3才で眼がみえなくなることが多いです。遅延型は5歳ごろから行動に変化が診られ、7-8才で眼がみえなくなることが多いです。
 眼底検査では網膜が全体に薄くなるため、網膜の血管の狭細、タペタムの反射亢進、ノンタペタムの色素沈着が診られます。

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治療

 残念なことに進行性網膜変性は診断できても、有効な治療があるわけではありません。抗酸化剤の投与で、気持ち進行が抑えられるぐらいです。


アスタキサンチン含有サプリメント
 

 アスタキサンチンは、自然界が生み出す代表的な色素の1つです。脳関門を通過することができるため、目の病変の予防と治療に効果があるとされています。 犬では進行性網膜萎縮の初期、また白内障、緑内障の進行予防に期待されてますが、個人の感想では使用して効能はいまいちです。

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ルティン製剤含有サプリメント

 この症例はルテインを使用しましたが、効能は同様にいまいちでした。



bookright arrow緑内障とは
bookright arrow正しい点眼法
bookright arrow眼軟膏とは

 


【関連記事】
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2018.06.03更新

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bookオーナーの不注意で薬物の多量の誤飲例
以下は本当のあったケースです。
犬用・人用の薬剤は必ず犬の届かないところで保管してください。



●リマダイルのケース
 


  写真のリマダイルは犬用の非ステロイドの薬剤です。他院で骨関節症と診断され、毎日リマダイルをのんでいたそうです。
 1日1回飲めばよい薬剤ですが、ある日買い物から帰ると90錠近くあった薬の中が空で「びっくり」して本院に電話してきたケースです。
 その後かかり付けの先生と連絡がとれて、そちらの動物病院に来院したらしいので予後は不明です。
理論的には致死量になりますので予後は心配です。
 犬ちゅんが飲みやすくしたチュアブル製剤を犬舎の上においたままの状態で保管してたそうです。
犬ちゃんはこの薬剤をオーナーが買い物にいけばチャンスとおもい飲んでしまいます。



●フィラリア予防薬のケース

 


 この薬剤はフィラリア予防薬のチュアブル製剤です。ビーフジャキーを連想させる作りになっているチュアブル製剤なので美味しそうにできています。
 本院ではフィラリア予防は5月から11月まで月1回予防薬を飲むことを薦めています。(合計7錠)
  これも同様のケースで、犬ちゅんが飲みやすくしたチュアブル製剤を犬舎の上においたままの状態で保管してたそうです。
 やはりある日買い物から帰ると7錠の薬剤を全部のんでしまい「びっくり」して本院に電話してきたケースです。
 フィラリア予防薬のイベルメクチンは7錠飲んでも、理論上は大丈夫ですが、気をつけてもらいたいものです。この事件は毎年1-2件起こります。 この犬はなんの異常も見られませんでした。



●ヒト用の非ステロイドのケース

 
 ヒトは1錠が適用量の頭痛・生理痛薬を10錠飲んだ柴犬です。回りが糖衣錠で甘くできています。オーナーがハンドバックがら出して、美味しそうに薬剤を飲んだ振りをしていたら、オーナーの眼を盗んで、ハンドバックをあけて10錠近く飲んでしまいました。
 夜間の緊急動物病院で落ち着きましたが、帰宅したら痙攣が止まらなくなり、以前から診ていた本院に来院しました。
 抗痙攣薬を使用して痙攣をとめ、、輸血をして回復には2週間かかりました。最初の1週間は生死をさまよいました。

 


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投稿者: オダガワ動物病院

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