犬の肥満細胞腫(グレードⅡ)(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)
2019.07.27更新
■犬の肥満細胞腫(グレードⅡ)
プードル、12歳雄の耳介に腫瘍(⇒)ができました。
血液検査、レントゲン検査異常なく、後日摘出手術をおこないなした。
病理検査では肥満細胞腫(グレードⅡ)という診断になりました。
投稿者:
2019.07.27更新
■犬の肥満細胞腫(グレードⅡ)
プードル、12歳雄の耳介に腫瘍(⇒)ができました。
血液検査、レントゲン検査異常なく、後日摘出手術をおこないなした。
病理検査では肥満細胞腫(グレードⅡ)という診断になりました。
投稿者:
2019.07.02更新
■犬の特発性てんかん、認知症の療法食
犬の特発性てんかん、認知機能不全症の療法食(ニューロケアー)が
令和元年6月に販売されました。成長期を除く、全犬種で使用可能です。
---------------------------------------------------------------------
■犬の特発性てんかん
ほとんど1-3歳に初発し、推定で111頭に1頭の割合で
てんかん症例があると推測されています。
当院でもこれまでチワワ、プードル、シエルティー、ビーグル、ヨーキー、
雑種などでときどき診ます。
ニューロケアーに含まれる中鎖脂肪酸が
グルタミン酸受容体を阻害することで、抗発作作用を有することが示唆されています。
中鎖脂肪酸を含む試験食の90日間の実験では
このようなデーターも報告されており、ニューロケアーは
抗てんかん薬のみで効果が少ない場合に期待されています。
なおニューロケアーのみでてんかんをなくすことは厳しいと考えられています。
---------------------------------------------------------------------
■犬の認知機能不全症とは
加齢に関連した神経の変性疾患で、認知機能の低下を特徴とします。
8才以上のイヌの約14%が罹患していると推測されています。
(8-10歳:3.4%、10-12歳:5%、12-14歳:23.3%、14歳以上:23.3%)
認知症ではこのようなデーターも報告されています。
中鎖脂肪酸、DHA,EPAなどの抗酸化作用が作用していると考えられます。
---------------------------------------------------------------------
■購入は
インターネットで販売はしてません。
当院を訪れて診察をうけてから購入可能になります。
また購入にはスマートフォンが必要です。
現在1kgの小型犬サイズしかサイズがありません。
また価格は1kg用で3926円(税込)かかります。
大型犬へは価格の関係で無理が生じます。
当院で希望の際は、必ず予約して来院ください。
投稿者:
2019.06.01更新
■犬猫の抗てんかん薬について
抗てんかい剤はイヌ、ネコはヒトとは薬剤の代謝が異なり、ヒトで良い薬剤がイヌ、ネコにすべていい訳ではありません。またイヌとネコでも抗てんかい剤は使用薬剤は異なります。
現在使用されている抗てんかん薬は大脳ニューロンの興奮ニューロンを抑えるか、抑制ニューロンをより強化する薬剤が主に使用されています。1つの薬剤でコントロールができない難治性てんかんの症例では作用点が異なる複数の薬剤使用がベストです。しかし併用可能、不可の薬剤がありますので、担当獣医師と相談して注意して使用下さい。
抗てんかん薬は生涯使用するケースが殆どです。てんかんがなくなっても治った訳ではなく、薬剤でうまくコントロールしてるだけです。薬剤をやめるとてんかんが再発しやすくなり、早く死亡するケースが高いことが報告されています。当院でもオーナーが勝手に楽剤をやめて突然死をおこしたケースがありました。
長期の投与になるため抗てんかい薬の副作用を出来るだけ押さえ、十分に効果を引き出すため、必要に応じて血液・生化学検査、血中薬物濃度測定(TDM: therapeutic drug monitoring)を定期的にモニターすることをお勧めします。特に血中薬物濃度は重要で、正常濃度よりオーバーしている場合は将来、副作用がおこる可能性があり、薬剤の用量の調節、別の薬剤への移行を考慮しなければなりません。
血液・生化学検査・血液中薬物濃度測定は治療費が加算される点が欠点で、利点をよく熟知して、担当獣医師と相談して決めてください。
適切な薬物投与にも関わらず良好に維持できない難治性てんかんはイヌでもヒト同様10-20%位存在します。そのため最近は獣医領域でも大学病院などでヒト同様てんかんの手術が行われる時代になりました。
【詳しく知る】
投稿者:
2019.04.19更新
■犬の僧帽弁閉鎖不全症
上記の犬の心臓病はロイヤルカナン社のデーターを引用すると、
5歳をこえてから多くなります。(ロイヤルカナン社のデーターより)
心臓病にはいろいろありますが、日本では小型犬の飼育が多い関係で、
僧帽弁閉鎖不全症を多く診ます。(ロイヤルカナン社のデーターより)
この僧帽弁閉鎖不全症は上記の写真のように本来大動脈にながれる血液が僧房弁が閉じないため、
左心房に逆流する疾患です。原因は加齢によりおこります。
(富士フイルムモノリスの資料より)
症状は上記のような症状があります。(富士フイルムモノリスの資料より)
僧帽弁閉鎖不全症は現在ステージ分類されており、それぞれのステージにより処置も異なります。
診断された時点で、同居やお友達のワンちゃんと遊ぶ時間を短くして
運動を制限をすることが大切です。
定期的な心臓検診と
心臓が悪くなると肝臓、腎臓など他の臓器に影響をだすこともありますので
血液・生化学検査、尿検査も大切です。
また薬剤の投与も大切です。薬剤は獣医師により見解が異なりますので、
掛り付けの先生にお尋ねください。
投稿者:
2019.04.14更新
■犬猫の年齢、ヒトへの換算表
(写真1)
(写真2)
(以上ロイヤルカナン社のデーターより)
(写真3)
(以上team hopeのデーターより)
投稿者:
2019.02.09更新
■雄犬の鼠径ヘルニア
(写真1)去勢済みの犬の右側に鼠径ヘルニアが診られました。
(写真2)鼠径ヘルニア輪(写真右側が頭部です。)
(写真3)鼠径ヘルニア輪の縫合
(写真4)縫合の終了、ヘルニア輪が埋まりました。
鼠径ヘルニアを発生する個体は、逆の部位の鼠径ヘルニア、また臍ヘルニアを将来おこすことが多く、予後注意です。
(写真4)術後の様子
投稿者:
2019.01.02更新
■犬の診療
マダニの感染の犬
■仔犬ちゃんが家庭にきたら下記の点を確認いただくようお願いしています。
■狂犬病予防ワクチン
■混合ワクチン(5種型・8種型など)
■犬のフィラリアとは ・フィラリアの予防薬
■内部寄生虫 ・外部寄生虫① ・外部寄生虫②の確認
■マダニによるSFTSウイルスについて
■犬の避妊手術(雌)
■犬の去勢手術(雄)
■歯科
プードル系、チワワなど小型犬は欠歯・乳歯の遺残が多い犬です。これらの犬は6ヶ月で歯はすべて入れ替わります。
歯石はバイ菌の塊です。糞と同じようなバイ菌を含んでいるとされており、人・犬ではこの歯石から心臓病などが発生したケースが証明されています。
また犬に舐められた場合、公衆衛生上、オーナーもよくありません。
日頃の歯磨きや、必要に応じて歯石をとることをお勧めします。
■耳掃除
耳は綿棒は不用に使用しないことが大切です。痒がったり、汚いときは動物病院を受診してください。
■食糞
食糞の原因はよくわかっていません。未知のミネラルが不足するので、おきるのではと推察されています。
本院ではアルギチャンプ®を処方してます。アルギチャンプはノルウェー産海藻サプリメントです。海藻に砂漠の植物ユッカを配合した顆粒状の製品です。
食糞をする犬にはお薦めです。海草が主成分なので、安心して使用できます。便の臭いがかわるらしく、食糞には経験的によく効きます。
【関連記事】
■犬の診療
■猫の診療
■ウサギの診療
■ハムスターの診療
■フェレットの診療
■小鳥の診療
■モルモットの診療
投稿者:
2018.11.09更新
■高脂血症の犬
(写真1)症例は5歳のヨーキー雄です。肥満体質ではありません。
12時間絶食して採血しても血漿が白く、生化学検査で脂質、{総コレステロール364mg/dl、トリグリセリド(中性脂肪)500>mg/dl}と高値のため、リポ蛋白を分析(LIPO TEST)をおこなった症例です。
高脂血症とは
血液中の脂質{総コレステロールとトリグリセリド(中性脂肪)}の両方、または一方の濃度が増加して、血漿が白い状態を指します。
上記の脂質は肝臓で合成され、コレステロールは細胞膜の構成成分や、ホルモンの原料になります。トリグリセリド(中性脂肪)は体内で燃やすことで、活動に必要なエレルギーを作るので、両者とも本来はなくれはこまる成分です。
しかし、必要以上に存在すると、血管、身体に付着して悪影響を及ぼします。
診断は
食後は正常でも血漿は白くなることはありますが、12時間絶食して採血しても、写真1のように血漿が白く、脂質{総コレステロールとトリグリセリド(中性脂肪)}の両方、または一方の高い状態を高脂血症と診断します。
これら脂質は水に溶けないので、血中では単独で存在できず、リポ蛋白と結びついた状態になっています。簡単に言えばリポ蛋白という〃船〃に積まれて血中を移動し、必要な場所で〃船〃から降され使用されます。
フリーアナウンサーの徳光さんの宣伝に出てくるHDLとか、また健康番組などでLDLなどの言葉を耳にした方は多いとおもいますが、それらがリボ蛋白を示す単語です。
高脂血症は脂質がリポ蛋白と結合ができず遊離して存在するか、また特定のリポ蛋白と結合が多くなる状態を指します。
そのためより詳細を調べるには、このリポ蛋白を分析(LIPO TEST)をしなければなりません。
原因は
原因は遺伝性や特発性(原因不明)で発症する原発性(一次性)高脂血症と、肥満や糖尿病など基礎疾患が原因で起こる続発性(二次性)高脂血症に分かれます。
原発性(一次性)高脂血症にはパターン別の高脂血症剤を使用します。また続発性(二次性)高脂血症は基礎疾患の使用が中心になります。
この症例の結果は
(写真2)
この症例は他の検査など総合的に判断して、続発性高脂血症の様子はありませんでした。
リポ蛋白分析(LIPO TEST)の結果から、原発性(一次性)高脂血症のパターン2と診断しました。(写真2)
治療にはフィブラート製剤を使用しました。
2週間後の来院
(写真3)フィブラート製剤を投与して2週間後
フィブラート製剤を投与して2週間後、血漿も透明になり、(写真3)コレステロールは364mg/dlから354mg/dlに、トリグリセリド(中性脂肪)500mg/dlから126mg/dl(共に12時間絶食)によくなりました。
今後は薬剤の回数を減らしてして維持していく予定です。
投稿者:
2018.06.30更新
■犬のシャンプー療法
犬の皮膚科診療では薬剤を外用で皮膚に効率よく到達させる為にシャンプー療法がよく使用されています。
シャンプー療法は、循環器を中心に重度の持病のかる場合や、また体調の悪い日は避けてください。
犬以外の動物のシャンプー療法はあまり薦めません。以下は動物別シャンプー療法の私感です。
犬・性格が相当きつい犬を除き、良好な方法で頻回可能です。
猫・比較的水は嫌いで、濡れると乾きにくい毛質です。家庭でおこなう場合は嫌がる猫には薦められません。犬よりシャンプーは大変です。局所のシャンプーはよく使用してますが、性格のきつい猫やあまり毛球がひどい場合は、鎮静が必要になる場合もあります。
うさぎ・毎日のブラッシングは重要ですが、全身シャンプーは禁忌です。。特に体調の悪い日は要注意です。肛門付近が汚れた場合のみの局所のシャンプーぐらいは可能とおもはれますが、あまり賛成はしません。
ハムスター・薦めません。
小鳥・薦めません。
---------------------------------------------------------------------
■犬シャンプーの方法
この項では犬のシャンプー法について述べます。薬用シャンプーは1種類でなく、数種類ありますので、よく皮疹と薬用シャンプーがあっているかどうか、かかりつけ獣医師と相談してください。尚、獣医師側も使用するメーカーの好きずきがあります。皮疹と薬用シャンプーが違っていると逆に悪くなる場合もあります。。
①ぬるま湯でシャンプーを皮膚となじましてください。 皮膚炎がある場合、高温は皮膚病をより悪化させる場合もあります。個体差はありますが30℃位が適温とされています。
②シャンプーを皮膚全体になじませます。5-10分程度皮膚と接触されることが理想ですが、性格のきつい犬はこの行程はうまくいかないこともあります。
③シャンプー後、ぬるま湯で十分におとしてください。温度は30℃以下が理想との記載もあります。
④ドライヤーで乾しますが、過剰な乾燥は、痒みを招く場合もあります。少し湿り気がのこる位のタオルドライが理想とされています。
しかし冬場など、きちんと乾さないと体調を崩す場合もありますので臨機応変の対応が大切です。
【皮膚病の話題】
■犬の脂漏性皮膚炎とは
■ウサギの皮膚の特徴
■幼猫の皮膚病
【関連記事】
■犬の診療
■猫の診療
■ウサギの診療
■ハムスターの診療
■フェレットの診療
■小鳥の診療
■モルモットの診療
投稿者: