小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2021.03.14更新

あ boar不適切な抗生剤使用によるモルモットの軟便


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(写真1,初診時)

鼻に黒いものがつくことで来院した1歳7ケ月の雄のモルモットです。


 

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(写真2,初診時)

ぬるま湯で剥がすとこのようになります。

他院の皮膚スタンプ検査で球菌、桿菌が共にに多数と診断され、セフェム系の抗生剤を処方されました。


 

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(写真3,初診時、本院に持参された便)

翌日、軟便になり、モルモットも元気も無くなり本院に問い合わせがありました。

セフェム系の抗生剤はモルモットに4-5日続けて経口使用すると死亡する場合もあり、セフェム系の抗生剤を処方が本当なら中止するよう話しました。

そしてモルモットを診察可能な病院を探していくよう薦めました。


 

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(写真4,初診時、本院に持参された便のグラム染色)

 翌日、遠方から本院に来院しました。グラム染色すると、グラム陽性、陰性の球菌、桿菌が診られました。

 モルモット軟便どき最も心配な、Clostridiumは持参された便からは、グラム染色では見つかりませんでした。

この軟便は本院オリジナルの整腸剤の使用で1週間でよくなりました。

そこでモルモットに安全に使用できる抗生剤クロラムフェニコールを処方しました。

その後、来院はありませんが、鼻はよくなったと連絡は入りました。


 

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(写真5、参考資料1・別の症例ですがモルモットの正常便はこのようになります。)


参考資料2

モルモットの胃腸細菌叢

 モルモットの胃腸細菌叢はグラム陽性菌が中心です。不適切な抗生剤を使用することで、グラム陽性菌が亡くなり、Clostridiumが増殖してその外毒素で死亡するとされています。

モルモットに不適切な抗生剤

 リンコマイシン、クリンダマイシン、エリスロマイシン、ペニシリン、アンピシリン、アモキシシリン、セファレキシン、テトラサイクリンなど。
禁忌の抗生剤は動物病院により異なりますので、詳細は処方された動物病院にお問い合わせください。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2021.03.10更新

あ boarモルモットの乳腺腫瘍(悪性のケース)


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(写真1)

3歳7ケ月の雌のモルモットです。
2歳半時より、乳腺に「しこり」があることで抗腫瘍性サプリメントを飲ましてもらい経過を診ていました。
しかし最近増大傾向になったので手術しました。
術前に実施した血液・生化学検査、レントゲン検査では異常ありませんでした。

 

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(写真2)

(写真1)ではわかりずらいで、手術前の写真を提示すると上記のようなしこりです。

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(写真3)

手術で摘出した「しこり」。病理検査をしました。

病理検査結果、要約
  切除された乳腺の腫溜において、乳腺上皮由来の腫瘍細胞が大小の管腔を形成しながら、あるいは乳管ないを乳頭状に増殖しています。腫瘍細胞は大小不同、核小体の明瞭化など異型が観察され、悪性所見示すことより乳腺癌と診断されます。その程度は中程度です。血管やリンパ管など脈管内浸潤は観察されずマージンは確保されています。

以上の見解より今後転移、再発の注意が必要になり、半年に1回検診を進めることにしました。


 bookリンク

boarモルモット、巨大乳腺腫瘍

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投稿者: オダガワ動物病院

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