小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2017.11.10更新

あmagnifier眼軟膏とは


あ眼軟膏製剤テトラサイクリン

■眼軟膏
 眼軟膏は眼の表面の結膜、角膜に塗布する軟膏製剤です。眼の周りに塗る薬ではありません。
特徴は粘稠製があるため、点眼液にくらべて回数が少なく済む点です。
 眼軟膏製剤は7-10mmを塗布する記載が多くあります。
塗布した眼軟膏はその後結膜嚢に溜まります。そのため結膜嚢の大きさから推定して眼軟膏の量は3-4mmで十分と考えています。そして結膜嚢から吸収して効力を示すように設定されています。
 


あcamera転院症例 眼の周りに眼軟膏の塗布をしてひどくなったケース

  薬剤師に聞いた話ですが、眼軟膏は詳細に使用法を説明してもヒトではご年配の方で間違えて眼の周りに誤って塗布してしまうケースは多いそうです。動物診療ではどうゆう訳がcamera写真のように獣医師の指示で眼の周りに眼軟膏の塗布をしてひどくなるケースやまた皮膚軟膏を眼に塗布するケースにも遭遇したケースもありました。

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■眼軟膏と皮膚軟膏の相違
あcameraリンデロンA軟膏とリンデロンVG軟膏


 眼軟膏も皮膚軟膏もどちらの薬剤も製薬はワセリンがベースです。同じように見える薬剤ですが、この項ではcamera写真のリンデロンA軟膏とリンデロンVG軟膏を例に相違を説明します。

 眼科・耳科用のリンデロンA軟膏はステロイドはベタメタゾンリン酸エステルが主成分でステロイドのランクではDランクと弱い薬剤です。この軟膏は眼の中の角結膜に塗布して粘膜で吸収します。副作用を少なくして、眼の病変には効能があるような薬剤設定になっています。またリンデロンA軟膏は眼科用を含むので無菌製剤が薬事法で必要とされています。そして眼に塗り易いようにノズルが鋭敏になっています。

 リンデロンVG軟膏のステロイドはベタメタゾン吉草酸エステルでステロイドのランクではBランクになりやや強い薬剤です。一般に皮膚のステロイド軟膏は顔・体幹などの皮膚の厚さにより設定が異なり、塗布により吸収されて皮膚病に効能を示す強さの薬剤が含有されています。またリンデロンVG軟膏は皮膚製剤なので滅菌は薬事法で必要ありません。当然眼に対する毒性は不明で、皮膚軟膏を眼に塗布して副作用がでた場合どうするのか。薬剤がないからと言って安易に皮膚軟膏を眼に塗布するとこが禁忌である理由は了解頂けると思います。
   
 これらは共に成分名に「ベタメダゾン」が使用されますが結合する酸でステロイドのランクがかわれります
そのため両者は別ものです。臨床家から見た困った点は、これら薬剤は写真のように名前・形式も似ていて、注意して見ないと製品によっては、眼軟膏と皮膚軟膏の区別はつきにくい点です。製薬会社で名称・包装はわかりやすくできないものかと思います。

 また軟膏製剤は本来毛のないヒト用に出来ています。毛のある動物の皮膚に直接軟膏を使用すると舐めて炎症を起こす場合もあり、行う際には注意が必要です。



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投稿者: オダガワ動物病院

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