小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2017.11.01更新

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dogマダニによる
SFTS(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome
ウイルスについて

 
 SFTSウイルスは、マダニの中で生息するウイルスです。
マダニにヒトが刺されてSFTSウイルスに感染して重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome: SFTS)が発症することがあります。国内では山口県内で平成24年秋に亡くなられた成人女性がきっかけで始めて確認されました。
新聞記事は平成25年1月)

 その後、この疾患は西日本を中心に他県でも患者が確認され、ヒトでは感染症法上の四類感染症に指定されています。平成26年8月現在、現在95名ヒトが感染して31名が死亡しています。死亡率は高い病気です。令和31年1月までの報告では静岡県の浜松でヒトへの発生報告があります。
 
 SFTSウイルスは本来、山奥にしかいないイノシシ、シカの皮膚に寄生していたマダニ内にいました。
近年、野山の伐採で、現在イノシシ、シカが住宅地域に出没して、近所の畑を荒らすことが問題になっています。その際、昔だったら山奥のイノシシ、シカにしかいなかったマダニも、ヒトの居住地域に侵入して、ヒト、犬を刺したりSFTSウイルスが蔓延して今になっていると推測されます。
 現在注目も高く、平成26年8月26日(火)NHKニュースウオッチ始めテレビ、新聞で、マダニによるSFTSウイルスのことは数多く紹介されています。
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マダニ
 原因はSFTSウイルスを持っている写真のマダニがヒトを刺すことで感染します。飼育している犬にマダニ感染があるとオーナーも刺される可能性があります。マダニのSFTSウイルスの保有率は5-15%です。刺されたからといって必ずヒトは感染する訳ではありません。
また免疫力の強い方は自然治癒もあると推察されています。
  また飼育犬以外でも屋外に置いたままにしていたウインドブレカーにマダニがついてヒトがマダニに感染したケースもあります。アウトドアーの際は、長ズボン、長袖がお薦めです。
 マダニを潰した場合に接触感染します。マダニの感染の際は潰さないで動物病院にいってとってもらってください。
 
 SFTSウイルスは野生動物では西日本にみでなく、北海道、東北のマダニでも確認されていますが、ヒトへの感染は報告されてません。なぜ気温の低い、北海道、東北ではヒトへの感染がないか不明です。
  
 犬はヒトと異なりSFTSウイルスに感染しても抗体価の上昇はありますが症状はあることが少ないとされてますが、犬からヒトへの感染例は多くはありませんが実例はあります。
猫はSFTSウイルスに感染しやすく、感染した猫からヒトに感染しやすいと考えられています。西日本では弱った猫はむやみに触らないようにと指導している獣医師もいます。
 
① 
 写真①は野外に散歩してマダニに感染した犬で、写真②は自宅の庭で飼育していたウサギがマダニ感染した例です。 このマダニをペットのオーナーが手で潰してダニの血液から接触感染したり、またマダニからヒトが直接刺されたりすることで感染します。 
 
 dire予防法
動物⇒外に行く動物は必ず動物病院のみで販売されているright arrowマダニ効果のある薬剤を使用すること、
ヒト(オーナー)⇒夏から秋などマダニが活発な時期に草むらにいくときは長袖、長ズボンで肌を露出させないことが大切です。2-3時間の効果しかありませんが、ヒト用虫除けスプレーも有効です。

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投稿者: オダガワ動物病院

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