オダガワ動物病院
TEL:044-900-8588
http://www.odagawa.net
動物を診療するにあたり、ヒストリーと身体検査から、全身疾患が示唆される場合、広くスクリーニングを行わないと鑑別できない疾患は沢山ある。スクリーニング検査とは1つの臓器にあたりをつけて行うのではなく、各臓器の健康状態を一括して評価し、あらかじめ決めておいた多項目の血液生化学検査・レントゲン検査など行うことである。
鳥類の臨床においては、獣医師の経験的な治療が優先され、これらスクリーニング検査はおろそかにされてきた経過がある。しかし鳥類において決して不可能な検査ではない。むしろ可能ならよりよい診断のためにはしなければならない検査であろう。検便を除きルーチンな検査はないが、演者の経験では鳥の状態を診て、有無をつければ可能な個体は比較的安全な検査であると考えている。第一部では血液検査の方法について詳説、第二部では生化学についてお話をします。
CBC・生化学・レントゲン・エコー・そ嚢検査・検便・腹腔鏡検査が成書で報告がある。
鳥の場合、検便を除き、ルーチンな検査はない。
採血はルーチン検査ではない。本院では入院させて状態をよく観察してから行っている。鳥類は環境を変えるとストレスホルモンが分泌して元気そうにみせることが特徴である。・12)オウムのデーターでは約1週間の間ストレスホルモンの分泌がおきる。順化をよくみきわめてから採血を行う必要がある。本院によく来院するセキセイインコの例ではだいたい3日位入院させて、状態がやや上昇した個体に対して採血を行っている。犬猫の採血はリアルタイムの状態を反映するが、セキセイインコの採血はやや過去を振り返るような検査になる。健康診断を除き、その場で行うことはしていない。
体重の約1/10が全血液量です。全血液量の1/10が安全域と言われています。BW35gのセキセイインコで0.35ml可能です。この論文ではセキセイインコで採血可能な0.35mlをいかに有効に使用するかを中心にお話していきたいと思います。・2)・3)・11)・12)
うずらは30%失血しても72時間で回復します。(白血球も)また6〜12時間でRetが増加します。5〜15%の失血での回復日数は人で40日。兎14〜17日。ラット8〜17日を要します。鳥の回復は骨髄の赤血球産生刺激によるもので、脾臓には赤血球は貯蔵されていません。(Hawkye,91)・ 8)
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弱っている鳥。・3) |
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腹部膨満の鳥・3) |
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肥満の鳥・3) |
貧血の鳥・3)
嘴が白いのは貧血している証拠である。
出血班のある鳥・3)
凝固因子は肝臓で生産されるので採血後の出血が心配。
呼吸器症状のある鳥 ・あばれる鳥 ・3)
血液検査における抗凝固剤
人・犬・猫ではCBC・EDTA、生化学・ヘパリン・血清、凝固系・クエン酸Naを使用することが一般的である。しかし小型鳥類においては使い分けは難しいのが現実である。
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ヘパリン・3) |
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EDTA・3) |
頚静脈・翼下皮下静脈・爪切り採血が臨床的には使用されている。
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頚静脈採血・3) |
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別に頭を親指と人指し指と中指でおさえる保定もある。 |
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毛を分ける時はぬるま湯で行う。アルコールは使用しない。親指で頚静脈を押さえる。セキセイインコ・文鳥・オカメインコ・小桜インコ位まで可能である。 備考:アルコールは体温を下げるので使用しない方がよいと成書には記載があり、他の臨床医は使用しているが特に問題なしと報告している。 |
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採血後、血液は止まりやすい。右頚静脈は太く使用しやすいが、左の頚静脈は細い。しかし皮下に血は多少は漏れていると思われる。 備考:他の臨床医は頭側より針を侵入される方が多い。 |
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採血をした注射器。・3)・11)・12) |
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翼下皮下静脈採血 |
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爪切り採血 |
鳥類のCBC
ユノペット赤血球25ug・ユノペット好酸球25ug(白血球測定)・ヘマトクリット TP 50ug
教科書
Hb測定50ug・ストリッヒ20ug・生化学5-6項目測定
実際は
20倍ヘパリンでフラシュした注射器で血液0.35ml採血(いつもとれる訳ではない)CBCユノペット好酸球25ug(白血球測定)・ヘマトクリット40ug・ストリッヒ20ug 生化学 8〜10項目(必要に応じて2倍希釈)採血量・臨床症状・過去の経験から視て、異常値を示しそうな値から検査。
本院の方法
頚静脈採血がうまくいかなかったら、時間をかえて別の採血を行っている。採血心得。採血に失敗したらやめる勇気を。
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採血した血液はなるべく速やかに塗抹をひくことが望ましい。鳥の血液は固まりやすい。ヘパリンを入れれば凝固しないが、ペパカン内で凝固していることもある。鳥の血液は固まりやすく、塗抹を引く際も影響を与える。抗凝固剤を使用しても速やかに塗抹を引かないと栓球など集塊をおこす。スライドガラスに血液を落とす・17) |
|---|---|
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別のスライドグラスを血液の上にのせる。水平に引くと標本ができる。鳥の種類で血液粘稠度が違う。引きやすい種類と引きにくい種類がある。犬猫に比べてセキセイの血液はザラザラした感じで引きにくい。鶏はひきやすい。・11)・17) |
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塗抹をひいたあと風乾による乾燥固定を早くすることが望ましい。ドライヤーによる冷風がよい。(実験的にはドライヤーの温風でも出来具合は冷風と変わりないが、温風の吹き出し口で乾燥させると、塗抹に影響をあたえる。)自然放置で乾燥させると時間がかかるので、赤血球の溶血・膨化現象、白血球の破壊がおこりやすくなる。また一度引いた塗抹を湿度の高いところで放置しても同様の症状がでる。塗抹標本は低い湿度、室温ならば長い間風化したまま未染色で保存できる。17) |
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アーチファクト |
染色方の違い
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鳥類のディフクイツク |
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鳥類における ライト・ギムザ染色 |
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ライト染色 |
| ヘマカラー | ライトギムザ | ライト | |
| ヘテロフィル・赤血球 | ![]() | ![]() | ![]() |
| リンパ球 | ![]() | ![]() | ![]() |
犬猫ではライトギムザ染色>簡易染色だが、ライト・ギムザ染色してもリンパ球・単球の核の染まりは良好だが、ヘテロフェルの顆粒は空砲状で見にくい。必ずしも鳥類は犬猫の法則はあてはまらない。かえって簡易染色のほうがヘテロフェルの顆粒は見やすい。以上の見解より中間をとって鳥の血液塗抹の成書にはライト染色が多い。
(エキゾチックの細胞診 インタ−ズ− VEC Vol.2 平田雅彦 霍野晋吉03より引用)・10)
赤血球の求め方 (/ul の数を求める )
1.赤血球ユノペット(5850)を使用
2.Natt and Herrick液
3.自動血球計算器
1・赤血球ユノペット(5850)を使用
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赤血球ユノペット(5850) |
|---|---|
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小分画400個で1mm2・1mm2の赤血球をX・小分画80個の赤血球Rとする |
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ユノペットで染色した赤血球・12) |
2・Natt and Herrick液
Natt and Herrick液の調剤
Natt and Herrick液は1つの計算盤状で赤血球・白血球・血小板が同時に染色される
A・染色液
フラスコ内で次ぎの成分を混合し、蒸留水を加えて1000mlにする。
NaCl3.88g・Na2SO4 2.5g・KH2PO40.25g・ホルマリン(37%)7.5ml・メチル紫2B 0.1g
溶液は一晩置き、使用前に濾過する。2年間は保存可能。
B・染色方法
血球計算板による総血球数算出のためには、赤血球用希釈メランジールの0.5目盛りまで、全血を吸い、血球計算板の101の目盛りまでNatt and Herrick液を吸引すればよい。
C・染色結果
白血球は暗青色に染まり、顆粒状にみえる。赤血球の細胞は透明で、核は淡染する。・2)12)
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0.5まで血液を吸い101まで希釈液を吸う(200倍)2〜3分静置。 |
|---|---|
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小分画400個で1mm2・1mm2の赤血球をX・小分画80個の赤血球Rとする |
3・自動血球計算機
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日本光電のセルタックでは可能。不可能な機種もある。Hbは低めの値を示す。核が影響。 |
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小鳥の赤血球 赤血球の周りに明るくみえるリング状の帯は細胞内骨格の1つで赤血球の保持に大切とされている。・17) 寿命は29〜44日。核はあるが、犬猫に比べ短い。髄外造血が正常でも行われていることが示唆される。・3) 赤血球は塗抹乾燥の遅れから人工的な形態の変化をおこす。細胞質の膨化、染色性の低下が多いが、それを過ぎると細胞質が崩壊して裸核になる。そうするとリンパ球や栓球との鑑別がつきにくいことが多い。 |
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赤血球の正常値・14)
Budgrigar 3.9-4.7(×10の6乗/ul)
Cockatiel 2.2-3.9 (×10の6乗/ul)
Jardine's parrto 2.4-4.0(×10の6乗/ul)
Lovebird 2.3-3.9 (×10の6乗/ul)
Cockatoo 2.5-4.0(×10の6乗/ul)
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ボタンインコ(Cockatoo)の生後直後の赤血球数の変化。・14) |
|---|---|
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多染性赤血球。細胞質青い核のクロマチン結節がレース状後赤芽球とリンパとの区別はつきにくい多染性赤血球1〜5% |
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網赤専用の管に入れて、20分。ストリッヒを引く。 |
|---|---|
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赤血球1000を測定して網赤の割合を算出。1〜5%が正常。凝集型・点状型の区別はつかない。10%で再生性貧血との見解もあるが、臨床症状や網状赤血球の実数評価(赤血球数×網赤血球)で評価。 |
測定方法
1・犬猫と同様な方法でヘマトクリット管を使用。
2・実験動物用ヘマトクリット管を使用。
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1・犬猫と同様な方法でヘマトクリット管を使用。・3)14) |
|---|---|
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2・実験動物用のマイクロヘマ管を使用。・13) |
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測定には通常のヘマトクリット管に入れる。(写真左)そのまま12000回転5分遠心分離する。測定は犬猫同様ヘマトクリットリーダーで行う。 |
PCV/Htの正常値・14)
Budgrigar 38-48%
Cockatiel 36-49%
Jardine's parrto 35-48%
Lovebird 38-50%
Cockatoo 38-48%
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ボタンインコ(Cockatoo)の生後直後のPCV/Htの変化・14) |
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Hbの測定方法
シアノメトヘモクロビン法が鳥類には有効。フジトライケム シアノメトヘモクロビン法だが鳥用の設定ではない。自動血球計算機で測定日本光電のセルタックでは正確性にかける。・18)
Hbの正常値・14)
Budgrigar 11-16(g/dl)
Cockatiel 11-16(g/dl)
Jardine's parrto 11-16(g/dl)
Lovebird 13-18(g/dl)
Cockatoo 11.5-16(g/dl)
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ボタンインコ(Cockatoo)の生後直後のPCV/Htの変化・14) |
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平均赤血球容積
MCV(mean corpuscular volum)=PCV×10/RBC RBCは10の6乗
意義
貧血で早くでた赤血球、大型赤血球、鉄欠乏で体積が小型化(非薄化)した赤血球。・14)
Budgrigar 90-200(fl)
Cockatiel 90-200(fl)
Jardine's parrto 90-190(fl)
Lovebird 90-190(fl)
Cockatoo 85-200(fl)
平均赤血球容積
MCH(mean corpuscular Hemoglobin)=Hb×10/RBC RBCは10の6乗・9)14)
意義
あまりたかくない。鉄欠乏
Budgrigar 25-60(g/dl)
Cockatiel 28-60(g/dl)
Jardine's parrto 26-56(g/dl)
Lovebird 27-59(g/dl)
Cockatoo 28-60(g/dl)
平均赤血球容積
MCHC(mean corpuscular Hemoglobin Consenration)=Hb×100/PCV RBCは10の6乗・9)14)
意義
貧血の反応で早くでた赤血球、ヘモグロビン濃度低い。これが多くなければ平均は低下。貧血に反応していない場合は変化なし。・9)14)
Budgrigar 23-30(g/dl)
Cockatiel 22-33(g/dl)
Jardine's parrto 21-33(g/dl)
Lovebird 22-32(g/dl)
Cockatoo 21-34(g/dl)
白血球系の検査ー総論
各白血球系細胞の増加はないか減少はないか。
鑑別診断リストは各白血球に関するができている。白血球系の検査よくないアプローチとして白血球だけで正常・異常を判断することがある。
白血球多い場合
ただちに抗生剤投与?白血球が多いと細菌感染を考えてしまう。好中球 左方移動・中毒性変化・腫瘍の有無・その他リンパ球、好酸球増加もふくめて考察することが大切である。
白血球が正常
リンパが減少しているかも。好中球が減少してリンパが上昇している場合もある。
白血球少なめ
エンテロトキセアかも?白血病もある。9)
鳥では赤血球の核がチルク液で溶けないので白血球の測定は犬猫に比べやっかいである。量がうまくとれない場合は概算で求めている。これまで報告された方法を下に記す。臨床家が一番使用している方法に好酸球ユノペット(5877)方法がある。尚特殊自動血球計算機は鳥でも測定できる機械が1種あるが、機種不明のため割愛する。
/ulの数を求める。間接法
・好酸球ユノペット(5877)を使用
/ulの数を求める。直接法
・Natt and Herrick液
・特殊自動血球計算機
概算を求める。
・血液塗抹法
・バフィーコート法
なぜ好酸球ユノペット(5877)で鳥類の白血球がカウントできるか。間接法と言われる訳。
【鳥類】
鳥類はヘテロフィル(偽好酸球)、好酸球の細胞質は好酸性に染まるので好酸球ユノペット(5877)でヘテロフィル(偽好酸球)、好酸球がカウントできる。リンパ球・単球は百分比から割合をだす
【ほ乳類】
ほ乳類は好酸球ユノペット(5877)では好酸球しかカウントできない。
方法
上記のように鳥類はヘテロフィル(偽好酸球)、好酸球の細胞質は好酸性に染まるので好酸球ユノペット(5877)でヘテロフィル(偽好酸球)、好酸球をする。
次に塗抹をひいて百分比をだす。リンパ球・単球は百分比から割合をだす。
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血液25ugを専用チューブで採る |
|---|---|
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血液25ugをピペットの中でフロキシンB希釈液と混ぜる。5分以内に測定。赤血球が染色されるため。希釈液0.775ml、検体0.025ml、 希釈倍率32倍 |
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計算盤に注入 |
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鳥の測定に限り、誤差を減らす為、計算盤の両室に入れて5分間静置。10分以上放置すると赤血球まで染まるので注意。犬猫は片室のみ。 |
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血球計算盤を用いて、(ヘテロフィル、好酸球)の絶対数を数える。赤い丸を数える |
例えばある鳥のカウント-例題
好酸球ユノペット計算盤に染まった細胞数 5000個
百分比を求めると
hetero70%・Lym20%・Mon5%・Eos5%
リンパ・単球数をαとすると
5000:(5000+α)=75%:100%
ユノペット:全白血球数=ヘテロ%:全%
(5000+α)×75%=5000×100
(5000+α)=5000/75×100=6667
つまり全白血球は
=計算盤に染まった細胞数/(ヘテロ+好酸球%)×100で求められる。
計算盤に染まった細胞数は両室に入れているため犬猫の2倍数えることになる。
16は上記のように両室に入れる為、犬猫32の半分になる。よって
鳥の総白血数(個)ul
=(両室計算盤に染まった細胞数÷9×10×16)/(ヘテロフィル+好酸球)% ×100
=(両室計算盤に染まった細胞数×1.1×16)/(ヘテロフィル+好酸球)% ×100
備考・犬・猫の好酸球を求める場合(アレルギ-疾患・クッシング・寄生虫疾患など)
計算室の全面積=1×1×9=9mm 深さ=9×0.1=0.9mm
β=0.9mm中の細胞数とすると
1ul中の細胞数= β ×10/9(1mm中の細胞数=1.1)×32(希釈倍率を戻す)
赤い丸のみ数える。
好酸球の測定にはフローセンタールの計算盤(好酸球専用計算盤)を使用した場合に数えやすいため32倍に希釈されている。
通常は犬・猫の好酸球を求める場合は計算判の片面のみで可能
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総白血球は血球計算盤の9つの大区画のなかの総白血数を求める。・3)12) |
|---|---|
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白血球は暗い青の染まり、顆粒状に見えることあり。・3)12) |
A.小宮山法
1000倍でPCV52%の時
7視野に1個のWBC 3500/ul
6視野に1個のWBC 4000/ul
5視野に1個のWBC 5400/ul
4視野に1個のWBC 6700/ul
3視野に1個のWBC 8000/ul
400倍でPCV52%の時
5視野に1個のWBC 1900/ul
4視野に1個のWBC 2400/ul
3視野に1個のWBC 3200/ul
2視野に1個のWBC 4800/ul
1視野に1個のWBC 10000/ul
例題
PCV20%、1000倍で5視野に1個のWBC WBCは推定5400 5400×20/52=2076/ul・13)
B.犬猫からの応用
OLYMPUS BH2 Wide 400倍で1視野に白血球5個あれば白血球数は推定10000/ul位。・6)
C.海老沢法
LEFS(個/ul)(Leukocyte estimate from smear) =カウントした白血球数×2000
400倍で10視野を観察して、そこに観られる白血球数をカウントする。必ず均一なところで行うこと。・3)
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犬猫のデーター最初の1mmで白血球15000/ul位以後1mm増す後に20000/ulプラス。・6) |
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まとめ
血液塗抹法は報告者によりさまざまである。塗抹は個人でどうしても「クセ」がある。普段から白血球が計算できる犬猫で数と塗抹の関係をみとく必要がある。なぜなら 血液塗抹は所謂「自分の塗抹」が経験的に一番あてになるからである。
白血球数は確認が大切です。臨床症状や、重複した方法の使用でエラーのないようにする必要があります。
白血球の正常値・14)
Budgrigar 3.0-8.5(×10の3乗/ul)
Cockatiel 5.0-10.0(×10の3乗/ul)
Jardine's parrto 4.0-10.0(×10の3乗/ul)
Lovebird 3.0-8.5(×10の3乗/ul)
Cockatoo 5.0-11.5(×10の3乗/ul)
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ボタンインコ(Cockatoo)の生後直後の白血球数の変化。・14) |
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白血球百分比
人は白血球があまり変動のないので%で表す犬猫は白血球が変動がおおきいので、実数でだしたほうがわかりやすい。・6)鳥は不明
Budgrigar3.0-8.5(×10の3乗/ul)
Hetero 50-57%・Lym 25-45%・Mon 0-2%・Bas 0-1%・Eos 0-2%・14)
Cockatiel 5.0-10.0 (×10の3乗/ul)
Hetero 55-80%・Lym 20-45%・Mon 0-2%・Bas 0-1%・Eos 0-1%・14)
Jardine's parrto 4.0-10.0(×10の3乗/ul)
Hetero 55-75%・ Lym 25-45%・Mon 0-2%・Bas 0-1%・Eos 0-2%・14)
Lovebird 3.0-8.5(×10の3乗/ul)
Hetero 50-75%・Lym 25-50%・Mon 0-2% ・Bas 0-1%・Eos 0-2%・14)
Cockatoo 5.0-11.5(×10の3乗/ul)
Hetero 55-80%・Lym 20-45%・Mon 0-2%・Bas 0-1%・Eos 0-2%・14)
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ヘテロフィル |
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ヘテロフィルの中毒性変化 |
ヘテロフィルの増加・減少
増加・ストレス・食欲不振・移動・診察によっても増加コルチコステロイドの使用でも増加
炎症・ウィルス・クラミジア感染左方変換は少ない
減少・グラム陰性菌による敗血症塗抹のミス
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リンパ球 |
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増加・免疫刺激と関係しておりパチェコウィルスなどウィルス感染症時減少、ファブリキウス嚢に影響を及ぼすPBFD。 |
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単球 |
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増加・慢性炎症時(アスレルギウス・慢性肉芽腫など) |
好酸球
不整円形の細胞で分葉核をもつ。丸い核形。細胞質内顆粒も丸型をしている。分葉は2葉。細胞質内に好酸性の顆粒 顆粒には大小・濃薄があり、同種間においても形態がことなり、生理的意義はわからない。鶏で直径8〜10uの大きさ
増加・ほ乳類と違いあまりみられない。アレルギーにおいても不確か。気嚢ダニ・消化管寄生虫・手術後、外傷48時間に見られる場合もある。オカメインコに多く、ヘキセミタの自咬症時多いという報告もある。
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好塩基球 |
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血小板の評価−犬猫
血液塗抹で確認が必要。血小板の消矢、異常、血小板の大小不同、巨大血小板、血小板の機能異常を観察する。・7)
栓球(thrombocyte)とは
もともと下等脊椎動物の有核細胞を示す言葉として導入
血小板は巨細胞の細胞質が断片かすることによりおこる。栓球は骨髄静脈洞内の前駆物質が連続的に分裂しておこる。2)
核が存在する。核は青く、細胞質に1〜3個のセロトニン含有の紫赤顆粒あり。脱顆粒時には空砲になる。
ヘパリンで採血すること多いので凝集していて数えにくい。爪切って、凝固剤なしで塗抹する。2)
血管の損傷に伴い、栓球が凝集し栓を形成する。2)
栓球(血小板)の概算 犬猫との比較
犬猫・油浸1視野(赤血球200個)に血小板10個あった場合
血小板数 250000/ul位・9)
鳥・油浸1視野(赤血球200個)に血小板2〜3個あった場合
栓球数 20000−30000/ul位。鳥は凝集しやすいので計りにくい。・3)12)
栓球の求め方 鳥
/ulの数を求める→Natt and Herrick液、Natt and Herrick液の方法は不明
概算を求める→血液塗抹法
栓球の血液塗抹法による概算
方法 1・爪切って、凝固剤なしで塗抹する。
2・抗凝固剤なしで採血して塗抹する。
栓球の概算値(個)
=(5視野の平均栓球/1000)×3,500,000・3)12)
1000は5視野の平均赤血球数。3,500,000は正常なPCVを持つ鳥のul当たりの平均赤血球数
PCVが40〜50%の正常からはずれる時の補正式・3)12)
補正した栓球数(個)/ul=栓球の概算値(個)×検出した鳥のPCV/正常のPCV
正常栓球数=20,000−50,000/ul
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核は赤血球に比べて丸い。核クロマチンは濃縮凝塊状である。細胞質は明るいが均一ではなく、赤い顆粒がみられる。・12)・3) |
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左図に犬猫の凝固機序を記した。鳥の凝固機序は異なる。特に内因系が異なる。フィブリン溶解機序は同じ。2) |
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簡易凝固試験 |
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犬猫の定義・クロム酸カリの原液を100IIと定義する。9) |
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TPの測定について 備考:犬猫では屈折計はドライケムに比べ正確でないという意見もある。濁っていると高めにでる。2)溶血でも正常な値はでない。屈折計のプリズムの温度が高くなると、TPが低くでることが報告されている。測定時のガラスが入らないようにすることも大切である。このような要素があるので犬猫ではドライケムのTPを基準に考えて臨床を進めている。屈折計のTPはAlb+Glo+Fibだが、フジドライケムのTPはAlb+Gloである。その他のドライケムについては不明である。 上昇・脱水、ショック、感染 屈折計で濁っていると高めにでる。 |
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Albのの測定について
鳥の場合は測定無意味項目・1)
分子量が犬猫より小さくドライケムでの測定は疑問。どうしても必要な場合は電気泳動が必要。1)(最低血漿100ugが必要 ・モノリス)
TPの正常値 14)
Budgriga 2.5-4.5(g/dl)
Cockatiel 2.5-4.1(g/dl)
Jardine's parrto 2.8-4.0(g/dl)
Lovebird 2.8-4.4(g/dl)
Cockatoo 3.0-5.0 (g/dl)
フィブリノーゲンについて
炎症および感染の指標(EDTA血)という見解はある。1)
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ボタンインコの生後直後(Cockatoo)のTP Albの変化。14) |
|---|---|
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鳥類の測定は明記されてはいない。遠心-54度3分-遠心して、TPP-TSPを引く方法でよいのでは。 |
参考文献
1・オウムインコマニュアル 学窓社 福祉 秀人監訳 98
2・鳥類の内科および外科診療 LLLセミナー 伊東 登訳、松原 哲舟監訳96
3・飼鳥の血液検査 エキゾチックペット研究会セミナー抄録 海老沢 和荘Nov03
4・症例のアプローチによる生化学検査 湘南臨床研究会 石田 卓夫03
5・赤血球系の異常 湘南臨床研究会 石田 卓夫03
6・白血球系の検査 湘南臨床研究会 石田 卓夫03
7・血液凝固の検査 湘南臨床研究会 石田 卓夫03
8・最新獣医血液学 LLLセミナー 作野 幸考訳、松原 哲舟監訳98
9・犬猫の血液学 JSAVA 石田 卓夫・鷲巣 月美86
10・エキゾチックの細胞診 インタ−ズ− VEC Vol.2 平田雅彦 霍野晋吉03
11・飼鳥セミナ−抄録 JAHA 長屋 亘 Nov95
12・鳥の細胞診・血液学マニュアル インタ−ズ− 梶ヶ谷 博監訳96
13・小鳥の臨床 血液検査・ 小宮山 典 日本獣医師会・年次大会・鳥取Jnly95
14・Hematolory/Biochemical Reference Renger96
15・飼鳥の臨床 エキゾチックペット研究会・大阪セミナー抄録 海老沢 和荘jun04
16・サンプルによる検査デ−タ−の違い infovet 長尾 浩 sept99
17・小鳥の臨床 血液検査・ 梶ヶ谷 博 日本獣医師会・年次大会・鳥取Jnly95
18・実験動物の血液学 ソフトサイエンス社78
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